— 30秒でわかる結論 —

Q. グループホームの開業について、まず何から知ればいいですか?

最初に押さえるべきは3点です。①窓口——千葉県内なら原則県、千葉市・船橋市・柏市は各市、そして我孫子市はグループホームについて市が窓口です。②人員——サービス管理責任者(サビ管)の確保が開業日を事実上決めます。③お金の構造——報酬と家賃・食費は別会計で、空室が最大の敵です。この3点を踏まえたうえで、以下の15問から気になるものを拾い読みしてください。

開業相談の場で、実際に繰り返し聞かれる質問を15問に絞りました。結論から短く答え、深掘りは各解説記事へつなぎます。

Q1. 資格がなくても開業できますか?

経営者自身の資格は不要です。グループホームは法人が指定を受けて運営する事業で、経営者に福祉資格は求められません。ただしサービス管理責任者(サビ管)など資格・要件を満たす職員の配置は必須——「自分の資格」ではなく「チームの要件」の問題です(サビ管と世話人の要件)。

Q2. 法人でないと開業できませんか?

はい、法人格が必要です。個人事業では指定を受けられません。株式会社・合同会社・NPO法人・社会福祉法人などが該当し、既存法人なら定款の事業目的の追記で対応できる場合があります(会社設立後にやること)。

Q3. 開業までどのくらいかかりますか?

おおむね6か月〜1年です。千葉県は市町村意見申出制度の導入で、市町村への事前説明を含め指定日の4か月前から手続きが始まるスケジュールになりました。物件・人材・資金の準備を含めた逆算が必要です(最新スケジュールの整理)。

Q4. 開業資金はいくら必要ですか?

物件条件で大きく変わるため一概には言えませんが、構造は決まっています。物件の初期費用+消防設備等の改修費+備品+開業後2〜3か月分の運転資金(報酬入金はサービス提供から約2か月後のため)。金額の断定より、この構造で漏れなく積み上げることが大切です(費用の試算モデル創業融資の窓口)。

Q5. 一軒家を借りてできますか?

できます。ただし契約前の確認が絶対条件です。住宅を使う形は一般的ですが、消防設備の設置や建築基準法上の用途変更で想定外の費用が出るのが定番の失敗。千葉県は建物図面の事前確認(任意・回答まで3週間程度)を受け付けています(物件の落とし穴)。

Q6. 定員は何人がいいですか?

「何人なら儲かる」という正解はありません。収支は定員でなく、入居者の区分×世話人配置×稼働率×家賃設定の組み合わせで決まります。むしろ大切なのは、どんな方を支えたいかから逆算した設計です(収支の構造)。

Q7. サビ管が見つかりません。どうすれば?

物件より先に採用を動かしてください。サビ管は実務経験+段階制研修が要件の希少人材で、確保時期が開業日を決めます。求人票では給与だけでなく支援方針と裁量を語ることが決め手になります(確保の実務)。

Q8. 世話人は資格が必要ですか?

法令上の資格要件はありません。ただし「資格不問=誰でもできる」ではなく、生活の場で距離感を保って支える適性が問われます。家事と暮らしの経験が職務経歴になる仕事です(世話人の採用と定着)。

Q9. 夜勤は必ず置かないといけませんか?

一律の義務ではなく、入居者の支援ニーズで決まります。夜間も支援が発生するなら夜勤、待機中心なら宿直(労働基準監督署の許可が前提)。実態が労働なのに宿直扱いが最も危険なパターンです(夜間支援体制の設計)。

Q10. 家賃はどう決めればいいですか?

報酬とは別会計で、入居者が払える水準から逆算します。家賃・食材費・光熱水費は利用者負担(家賃には要件を満たす方への補足給付あり)。物件の賃料をそのまま転嫁すると入居が決まりません(別会計の考え方)。

Q11. 入居者はどうやって集めるのですか?

紹介経路は相談支援事業所・特別支援学校・病院が中心です。開業前からこれらの機関に支援方針を知ってもらう活動が実質的な入居者募集になります。流れは見学→体験利用(制度上のサービス提供)→受給者証→契約(入居までの流れ)。

Q12. 日中サービス支援型とは何ですか?

日中も含めて常時の支援体制を持つ類型です。重度の方を想定し、報酬も人員体制も通常型と異なります。年1回以上、市町村協議会等への報告・評価も求められます。「単価が高い=儲かる」ではなく常時体制のコストとセットで判断を(日中サービス支援型とは)。

Q13. グループホームは儲かりますか?

「満室を維持し、職員が定着すれば」成り立つ事業です。住まい系は日割報酬の積み上げなので、空室が最大の敵。逆に言えば、紹介経路づくりと職員の定着という地道な2点が損益を分けます。楽に儲かる事業ではありません(収支構造経営視点の開業)。

Q14. 千葉県ではどこに申請するのですか?

原則は千葉県、千葉市・船橋市・柏市は各市、そして我孫子市もグループホームは市が窓口です。我孫子は事務移譲による例外で、見落としやすいポイント。市町村への事前説明も必要になりました(窓口とスケジュールの最新整理)。

Q15. 開業後は何が待っていますか?

変更届・毎月の加算要件の維持・6年ごとの指定更新・運営指導です。特に重要事項説明書や運営規程の「古いまま使い回し」は運営指導の定番指摘。開業はゴールではなくスタートです(変更届・更新運営指導)。

全体像は完全ガイドへ

15問を通して読むと気づかれると思いますが、GH開業の急所は「サビ管」「物件の消防」「空室」「定着」の4つに集約されます。体系的な全体像はグループホーム開業の完全ガイドへ。個別の事情への当てはめは、お金と人の総合支援を含めて無料相談でお手伝いします。

📍 千葉県ローカルメモ|窓口は「市名×サービス」で確認

千葉県内のグループホームは、千葉市・船橋市・柏市に加えて我孫子市も市が窓口という例外があります(2026年7月29日、県公式サイトで確認)。また市町村意見申出制度により、新規指定では所在市町村への事前説明が必要です。窓口の確定と事前説明の段取りから当事務所が代行します。

※2026年7月23日時点の一般的な整理です。個別の管轄・最新の運用は各窓口にご確認ください。

💬 目加多のひとこと

相談の最初の30分は、だいたいこの15問のどれかから始まります。先に読んでからお越しいただくと、その30分を「あなたの場合はどうか」に使えます。それがこの記事のいちばんの狙いです。

行政書士 目加多龍

執筆・監修

目加多 龍めかた りょう

行政書士 × 財務・キャリアコンサルタント(目加多龍行政書士事務所 代表)

障害福祉・障害児支援の指定申請を専門とする行政書士。放課後等デイサービス・児童発達支援・グループホーム(共同生活援助)・就労継続支援A型/B型・就労移行支援・生活介護・居宅介護・重度訪問介護など障害福祉・障害児の全類型に対応し、千葉県指定と千葉市/船橋市/柏市の市指定どちらの窓口も日常的に扱っています(オンラインで全国対応)。開業後の変更届・体制届・処遇改善加算の届出、運営指導への備えまで伴走します。

前職では従業員約800名規模の3社合併にともなう人事制度統合を主導し、正社員・パート等あわせて約800名の給与計算と社会保険実務を運用。処遇改善加算のキャリアパス要件は、突き詰めれば賃金表と等級制度の設計そのもの——加算の届出だけでなく、その先の賃金設計まで踏み込めることが強みです。国家資格キャリアコンサルタントとして、サビ管・児発管など資格者の採用と定着も支援しています。

保有資格:行政書士/国家資格キャリアコンサルタント/財務コンサルタント(ASJ)/2級FP技能士(AFP)/人事総務検定2級ほか計11種。制度改正のたびに一次資料を確認しながら、note・LinkedIn・Instagram・Threadsで介護・障害福祉の実務情報をほぼ毎日発信しています。

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