— 30秒でわかる結論 —
Q. 相談支援事業所は儲かりますか?開業する意味はありますか?
正直に申し上げると、単独で高収益を上げる事業ではありません。報酬は計画作成とモニタリングに対して算定されますが、相談支援専門員1人が担当できる件数には限りがあるためです。それでも開業する意味は3つあります。①地域の入口になる——相談支援専門員は障害福祉サービス利用の結節点で、地域の実情を最も早く正確に把握できる立場です。②自法人の他サービスとの相乗効果(ただし自法人への誘導と受け取られない中立的な運用が絶対条件)。③地域で不足している——相談支援専門員が足りず、計画作成を待つ方がいる地域は少なくありません。最大の関門は人材で、相談支援専門員には実務経験と研修修了が必要です。申請先は千葉市・船橋市・柏市が各市、それ以外は千葉県です。
相談支援事業所の相談を受けるとき、私は最初に正直な話をします——「これ単独では、大きく儲かる事業ではありません」。それでも開業する意味を、一緒に確認するところから始めます(2026年7月時点。要件は必ず指定権者の最新の手引きでご確認ください)。
何をする事業か
障害福祉サービスを利用するにはサービス等利用計画が必要で、それを作成し、支給決定後の連絡調整やモニタリングを行うのが相談支援事業所です。特定相談支援(計画相談支援)と障害児相談支援があり、大人と子どもの両方に対応できるよう両方の指定を受ける事業所が一般的です。
最大の関門は「相談支援専門員」
相談支援専門員には実務経験に加えて相談支援従事者研修の修了が求められます。研修の受講機会は限られるため、「人が確保できるかどうか」が開業できるかどうかを決める——サビ管・児発管と同じ構造です(要件職の確保)。候補者の経歴が要件を満たすかの確認は、計画の最初のステップに置いてください。
収益構造を正しく見る
報酬は計画作成とモニタリングに対して算定されますが、1人の相談支援専門員が担当できる件数には限りがあります。したがって単独事業として大きな利益を狙う設計は現実的ではありません。多くの法人は、他のサービスと併せて運営し、法人全体で収支を組む形をとっています。
それでも「要」になる理由と、中立性という条件
相談支援専門員は、地域の障害福祉サービス利用の入口です。どんなニーズがあり、どのサービスが足りていないか——地域の実情を最も早く正確に把握できる立場にあります。この情報は、法人が次にどのサービスを作るべきかという経営判断にも直結します。
ただし絶対の条件が中立性です。自法人のサービスへ誘導していると受け取られれば、利用者からも同業からも信頼を失います。利用者本人の意向を第一に、複数の選択肢を示す——この原則を運用として徹底できるかが、この事業を持つ資格だと考えています(ケアマネとの関係づくりでも同じ倫理が働きます)。
申請先とご相談
申請先は千葉県内なら千葉市・船橋市・柏市が各市、松戸市など他の市町村は千葉県(相談支援は市町村が窓口となる場合もあるため、必ず所在市町村・県にご確認ください)。当事務所の指定申請サポートでは、人員要件の確認から法人全体での収支設計までご相談に応じます(料金は費用の記事に明示)。初回60分無料です。
📍 千葉県ローカルメモ|相談支援は窓口の確認が特に重要
相談支援事業の指定は、他のサービスと窓口が異なる場合があります(市町村が指定権者となる整理もあるため)。千葉県内でも自治体により運用が異なることがあるので、構想段階での窓口確認からお手伝いします。
※2026年7月23日時点の一般的な整理です。個別の管轄・最新の運用は各窓口にご確認ください。
💬 目加多のひとこと
「儲からないけど、地域に必要だから」と相談支援を始める法人を何度も見てきました。その判断ができる経営者の事業所は、他のサービスも信頼されている。順番として、正しいのだと思います。

執筆・監修
目加多 龍めかた りょう
行政書士 × 財務・キャリアコンサルタント(目加多龍行政書士事務所 代表)
障害福祉・障害児支援の指定申請を専門とする行政書士。放課後等デイサービス・児童発達支援・グループホーム(共同生活援助)・就労継続支援A型/B型・就労移行支援・生活介護・居宅介護・重度訪問介護など障害福祉・障害児の全類型に対応し、千葉県指定と千葉市/船橋市/柏市の市指定どちらの窓口も日常的に扱っています(オンラインで全国対応)。開業後の変更届・体制届・処遇改善加算の届出、運営指導への備えまで伴走します。
前職では従業員約800名規模の3社合併にともなう人事制度統合を主導し、正社員・パート等あわせて約800名の給与計算と社会保険実務を運用。処遇改善加算のキャリアパス要件は、突き詰めれば賃金表と等級制度の設計そのもの——加算の届出だけでなく、その先の賃金設計まで踏み込めることが強みです。国家資格キャリアコンサルタントとして、サビ管・児発管など資格者の採用と定着も支援しています。
保有資格:行政書士/国家資格キャリアコンサルタント/財務コンサルタント(ASJ)/2級FP技能士(AFP)/人事総務検定2級ほか計11種。制度改正のたびに一次資料を確認しながら、note・LinkedIn・Instagram・Threadsで介護・障害福祉の実務情報をほぼ毎日発信しています。