— 30秒でわかる結論 —

Q. 放デイを開業しますが、利用者は集まるでしょうか?

「待ち」では集まりませんが、経路を設計すれば集まります。放デイの利用の流れは、保護者が悩む→相談支援事業所が利用計画を作る→受給者証→事業所と契約——つまり相談支援事業所が実質的なハブです。加えて特別支援学校・支援学級、保護者コミュニティ、自治体窓口の4経路に、開業前から「どんな子を・どう支援するか」「空き状況」「連絡先」の3点が一枚で分かる資料を持って関係づくりを始める。開業日に選ばれる事業所は、開業前の挨拶回りで決まっている——これが実務の実感です。

放デイの開業相談で、物件と指定の話が終わった後に必ずお伝えするのが「利用者さんは、どこから来ると思いますか?」という問いです。答えは広告ではありません。紹介の経路です(2026年7月時点の実務整理)。

紹介経路マップ(独自整理)

経路役割関係づくりの動き
①相談支援事業所利用計画を作るハブ(最重要)開業前の挨拶+事業所案内。空き状況の定期連絡
②特別支援学校・支援学級保護者に情報が集まる場学校のルールに沿った情報提供。送迎対応校区の明示
③保護者コミュニティ口コミの発生源見学・体験の受け入れやすさ。内覧会
④自治体窓口・保健センター受給者証の入口事業所情報の正確な登録・更新

紹介側が知りたい3点——「良い事業所」より「分かる事業所」

相談支援専門員の立場を想像してください。目の前の子に合う事業所を探すとき、知りたいのは①どんな子を、どう支援する事業所か(対象・プログラムの specialty)②いま空きはあるか ③誰に連絡すればいいか——この3点です。抽象的な理念より、この3点が一枚で伝わる事業所案内を作り、①〜④の経路に届ける。そして空き状況が変わったら連絡する——この地味な更新こそが「紹介しやすい事業所」の正体です。

開業前から始める——内覧会という試運転

関係づくりは指定が下りてからでは遅い。開業1〜2か月前の内覧会で、相談支援事業所・学校関係者・保護者に空間とプログラムを見てもらう——これは集客であると同時に、動線や説明の試運転にもなります。利用開始の流れ(見学→体験→受給者証→契約)は体験利用の記事と共通の構造です(放デイ開業の完全ガイド)。

継続の仕組み——月1回の「空き状況便り」

開業後は、月1回・A4一枚の「空き状況とプログラム便り」を経路①②へ届ける仕組みに落とし込みます。派手さは不要、続くことが信用です。当事務所は指定申請に加え、事業所案内・便りのフォーマットづくり、送迎エリア設計(費用試算モデル参照)まで、開業前後の立ち上がりを一体で支援します(お金と人の総合支援)。

📍 千葉県ローカルメモ|「一言で言える軸」を持って挨拶回りへ

松戸・柏・流山エリアは放デイの事業所数も多く、相談支援専門員は「違いが分かる事業所」から紹介します。運動療育・学習支援・創作など、プログラムの軸を一言で言える状態にしてから挨拶回りを始めるのが、この地域での定石です。

※2026年7月23日時点の一般的な整理です。個別の管轄・最新の運用は各窓口にご確認ください。

💬 目加多のひとこと

営業出身の私から見ると、放デイの利用者募集は法人営業ととてもよく似ています。決裁者(保護者)と推薦者(相談支援)が別にいて、推薦者は「説明しやすい商品」を選ぶ。だから資料は推薦者向けに作るのです。

行政書士 目加多龍

執筆・監修

目加多 龍めかた りょう

行政書士 × 財務・キャリアコンサルタント(目加多龍行政書士事務所 代表)

障害福祉・障害児支援の指定申請を専門とする行政書士。放課後等デイサービス・児童発達支援・グループホーム(共同生活援助)・就労継続支援A型/B型・就労移行支援・生活介護・居宅介護・重度訪問介護など障害福祉・障害児の全類型に対応し、千葉県指定と千葉市/船橋市/柏市の市指定どちらの窓口も日常的に扱っています(オンラインで全国対応)。開業後の変更届・体制届・処遇改善加算の届出、運営指導への備えまで伴走します。

前職では従業員約800名規模の3社合併にともなう人事制度統合を主導し、正社員・パート等あわせて約800名の給与計算と社会保険実務を運用。処遇改善加算のキャリアパス要件は、突き詰めれば賃金表と等級制度の設計そのもの——加算の届出だけでなく、その先の賃金設計まで踏み込めることが強みです。国家資格キャリアコンサルタントとして、サビ管・児発管など資格者の採用と定着も支援しています。

保有資格:行政書士/国家資格キャリアコンサルタント/財務コンサルタント(ASJ)/2級FP技能士(AFP)/人事総務検定2級ほか計11種。制度改正のたびに一次資料を確認しながら、note・LinkedIn・Instagram・Threadsで介護・障害福祉の実務情報をほぼ毎日発信しています。

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