— 30秒でわかる結論 —

Q. 日中サービス支援型グループホームの要件と、通常のグループホームとの違いは何ですか?

日中サービス支援型は、重度の障害や高齢化で日中活動系サービスに通うことが難しい方に、日中も含めて常時の支援を提供するグループホームの類型で、2018年度に創設されました。通常の介護サービス包括型との違いは、①日中も事業所で支援すること、②1つの建物に複数の共同生活住居を置け建物全体で定員20人以下(住居ごとは10人以下)、③短期入所(1〜5人)の併設が必須、④夜間支援従事者の配置が必須、⑤指定申請時と年1回以上、地域の協議会等へ事業の報告をして評価を受ける義務があること、⑥障害支援区分の高い方を想定した報酬区分であること、です。要件の重さが参入障壁で、対応できる法人が限られる一方、重度化・高齢化と親亡き後の住まいとして需要は構造的に増えています。開業前に確認するのは、複数住居+短期入所を置く大きな物件と消防(6項ロ)、夜勤の採用計画、協議会への報告の時期と様式(通常のGHより準備期間が長い)、医療連携や看取りを含む利用者像の4点です。

こんな方に読んでいただきたい記事です

  • グループホームを運営していて、重度・高齢の入居者の受け皿として日中サービス支援型を検討している法人の方
  • 親亡き後の住まいを地域に作りたいと考えている方
  • 短期入所の併設や協議会への報告など、通常のGHと違う要件を確認したい方

📈 この記事は「これから需要が伸びる障害福祉」シリーズです。制度の追い風があり、対応できる事業所がまだ少ない分野を、開業・運営の実務の目で整理しています。

日中サービス支援型グループホームとは——「日中も居られる」重度対応の住まい

共同生活援助(グループホーム)には、介護サービス包括型・外部サービス利用型・日中サービス支援型の3類型があります。日中サービス支援型は、重度の障害や高齢化で日中活動系サービスに通うことが難しい方に、日中も含めて常時の支援を提供する類型で、2018年度に創設されました。重度化・高齢化する利用者の受け皿として、また親亡き後の住まいとして、需要は構造的に増えています。

一方で、要件は通常のグループホームより重く、参入できる法人は限られます。だからこそ、地域の相談支援事業所からは「日中支援型が足りない」という声が続いています。

通常のグループホームと何が違うか

項目日中サービス支援型介護サービス包括型(通常)
日中の支援日中も事業所で支援(日中活動に通わない日の支援を評価)日中は生活介護等の日中活動系サービスへ通うのが前提
定員1つの建物に複数の共同生活住居を置け、建物全体で20人以下(住居ごとは10人以下)原則1住居10人以下(既存建物の特例あり)
短期入所の併設短期入所(1〜5人)の併設が必須任意
夜間の体制夜間支援従事者の配置が必須(夜勤)夜間支援等体制加算は任意
地域との関係指定申請時と年1回以上、地域の協議会等への報告と評価を受ける義務なし
報酬日中支援を含む区分。障害支援区分の高い方を想定区分ごとの基本報酬

要件の重さが、そのまま参入障壁になっています。短期入所の併設・夜勤の配置・協議会への報告——この3つを設計に組み込める法人が、この分野で選ばれます。

開業前に確認する4つ

  • 物件——複数住居+短期入所を1つの建物に置くため、通常のGHより大きな建物になります。消防法上は(6)項ロで、スプリンクラー等の設備要件が重くなります(消防の年間義務)。物件契約前に、建築・消防・指定権者の三者に図面を持って相談してください。
  • 夜勤の人員——夜間支援従事者を毎晩配置できる採用計画。ここが最大の運営コストです。
  • 協議会への報告——指定申請の段階で地域の(自立支援)協議会に事業計画を報告し、評価を受ける必要があります。指定権者によって手続きの時期・様式が異なり、通常のGHより準備期間が長くなります(さいたま市のように「早めに相談」と明記する指定権者があります)。
  • 利用者像——重度・高齢の方が中心になるため、医療機関との連携、看取りの方針、日中活動の内容を先に決めておきます。
要確認:人員・設備・運営の基準、対象者の要件、加算の算定要件は、障害者総合支援法・児童福祉法にもとづく基準省令・報酬告示・留意事項通知・Q&A、各指定権者の条例・手引きで定められ、報酬改定や制度改正で変わります。本記事は2026年9月4日時点の一般的な整理で、開業・算定の前に必ず当該年度の原典と指定権者の最新の手引きで確認してください。 日中サービス支援型の定員・短期入所併設・夜間支援従事者・協議会への報告の要件は基準省令と指定権者の条例・手引きで定められています。既存建物の活用や定員の特例は指定権者の判断によります。

当事務所の関わり方

日中サービス支援型を含むグループホームの指定申請(税込220,000円〜)、協議会への報告資料の作成、短期入所の併設申請、夜間支援等の体制届をお受けしています。基本の解説は日中サービス支援型とは、物件の落とし穴はこちら

参考にした一次資料

  • 障害者総合支援法にもとづく指定障害福祉サービスの基準省令(共同生活援助・日中サービス支援型)
  • 障害福祉サービス等報酬告示・留意事項通知
  • 当事務所「障害福祉・障害児支援の指定申請 完全実務ガイド」(2026年8月版)

※制度・要件・金額は改正や自治体の運用で変わります。上記は確認時点のものであり、実際の手続きの前には必ず最新の告示・要領および指定権者の案内をご確認ください。

📍 千葉県ローカルメモ|千葉県内の事業者の方へ

千葉県・千葉市・船橋市・柏市とも、日中サービス支援型は協議会への報告を要するため、通常のGHより事前相談の時期が早くなります。さいたま市のように「早めに相談」と明記する指定権者もあります。物件が決まる前に、指定権者・建築・消防の三者に図面を持って相談してください。

※2026年7月23日時点の一般的な整理です。個別の管轄・最新の運用は各窓口にご確認ください。

💬 目加多のひとこと

日中サービス支援型は「大変だからやめておけ」と言われることが多い類型です。でも、地域で最も足りていないのがここです。夜勤と協議会報告を引き受けられる法人が、これから10年、地域に必要とされます。

行政書士 目加多龍

執筆・監修

目加多 龍めかた りょう

行政書士 × 財務・キャリアコンサルタント(目加多龍行政書士事務所 代表)

行政書士/国家資格キャリアコンサルタント/2級FP技能士(AFP)。ブリヂストン系列企業とNEC系列企業で人事・労務の現場15年を経て2026年に独立。個人向けキャリア相談はココナラで約70件・全件★5.0(プラチナランク・2026年7月時点)。障害福祉・障害児支援の指定申請を軸に、資金調達から人材の定着まで、中小企業の「手続き」「資金」「人材」を一体で支援しています。

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