— 30秒でわかる結論 —
Q. 市川市で開業した場合、東京都に住んでいる児童も利用できますか?
利用できます。放デイの指定は事業所所在地の指定権者(市川市なら千葉県)から受けますが、利用する児童の受給者証は児童がお住まいの自治体が支給決定します。つまり江戸川区など都内在住の児童も、お住まいの区市が支給決定すれば市川の事業所を利用できます。都県境の市川では、この「県をまたぐ送迎圏」が現実的な設計余地です。ただし送迎距離・時間の妥当性や、自治体ごとの運用の確認は必要なので、計画段階でご相談ください。
この記事は制度の解説です。市川市での障害福祉の開業のご相談は、料金と流れを専用のページでご案内しています。
ご相談いただくと、こう進みます
- 最初の30分の無料相談で、候補物件の所在地から申請先と従う手引きを確かめ、送迎圏の考え方を一緒に見ます
- ご依頼後は、県の手引きに沿って指定申請書類を作り、事前協議の準備から提出まで進めます
- 開業後は、変更届・加算の届出・指定の更新の時期や、新しい事業所を増やすときに、同じ手順で見直します
市別の放デイ開業ガイド、第6弾は市川市。これで東葛〜湾岸の主要6市(松戸・柏・千葉・流山・船橋・市川)が出揃います。市川の個性は、なんといっても東京都との県境にあります。
窓口は千葉県——都に近くても、申請は県へ
市川市は政令市・中核市ではないため、放デイ(障害児通所支援)の指定申請の窓口は千葉県です。東京に近い立地感覚から「都の基準も関係する?」と聞かれることがありますが、指定は事業所所在地ベース——市川に事業所を置くなら、従うのは千葉県の手引きと運用です(窓口ガイド)。通所受給者証の支給決定は市川市が行います。
都県境ならではの視点①——利用者は「県内」に限らない
市川の設計余地として知っておきたいのが、都内在住児童の利用です。放デイは、指定を受ければ所在市の外——県外にお住まいの児童でも、居住自治体が支給決定した受給者証で利用できます。江戸川を渡ればすぐ都内。行徳・妙典エリアなどでは、都県をまたぐ送迎圏が現実的な選択肢になります。ただし自治体ごとの運用確認と、送迎の距離・時間の設計は丁寧に。
都県境ならではの視点②——人材採用の商圏も広い
都県境は、児発管・保育士の採用でも意味を持ちます。市川は都内からの通勤圏でもあるため、採用の商圏を「千葉県内」に限定しない求人設計ができます。一方で、都内の処遇水準との比較にさらされる立地でもある——給与だけでなく働く環境(計画業務への集中・研修機会)の総合力で選ばれる工夫が、他エリア以上に必要だと感じています(児発管の要件と確保)。
市内のニーズは北部・南部で分けて読む
市川市内も一枚岩ではありません。北部(市川・本八幡・中山方面)と南部(行徳・南行徳・妙典方面)は鉄道も生活圏も異なり、送迎の三角形の作り方が変わります。市の障害児福祉計画で全体を押さえたうえで、候補エリアの学区と既存事業所の分布から参入余地を見てください。開業準備の骨格——児発管・物件・資金(収支の構造)——は放デイ開業の完全ガイドに集約しています。市川市の開業支援ページとあわせて、都県境の立地を活かす計画づくりをお手伝いします。
📍 千葉県ローカルメモ|都内展開を見据える方へ
市川で「将来は都内にも展開したい」という構想を伺うことがあります。指定は事業所ごとなので、都内展開の際は東京都(または特別区等の権限に応じた窓口)への新たな指定申請が必要です。1か所目の市川で運営実績を作り、2か所目で都内へ——この段階設計のご相談も承っています。
※2026年7月25日時点の一般的な整理です。個別の管轄・最新の運用は各窓口にご確認ください。
たとえば、こんな場面で迷っていませんか
放課後等デイサービスの開業を準備している代表者の方。候補の物件は県境に近く、川を渡ればすぐ隣の都県という場所にあります。
近くに住む隣の都県の子どもたちにも通ってほしいと考えていますが、事業所を置く場所が都内に近い分、申請先が県なのか、隣の都県の基準も関係するのかがはっきりしません。
隣の都県に住む子どもが利用するときの受給者証は誰が出すのか、送迎の範囲をどこまで広げてよいのかも分からないまま、物件の契約の日が近づいています。
このまま申請先や送迎の設計をあいまいにして進めると、従う手引きを取り違えたり、利用を見込んでいた子どもの受け入れの段取りが後から崩れたりしかねません。
この場面なら、まず事業所の所在地から申請先を確かめ、次に利用する子どもの受給者証をどこが出すかと、送迎の距離・時間の設計を見ます。本文では、その順に説明しました。
当事務所にご相談いただいた場合の進め方
- 1. ご相談の前に手元に用意していただくもの
候補物件の所在地が分かる資料と図面(平面図)、法人の定款と登記事項証明書、児童発達支援管理責任者の候補者の資格証・研修修了証・実務経験が分かるもの、送迎の範囲を書き込んだ地図、事業計画の案をご用意ください。 - 2. 初回30分の無料相談で一緒に確認すること
事業所の所在地から申請先と従う手引きを確かめ、開業希望月から逆算した段取りを一緒に表にします。隣の都県に住む子どもの利用を見込む場合は、受給者証を出すのがお住まいの自治体であることを前提に、送迎の距離・時間の設計と、自治体ごとに確かめる事項をその場で整理します。 - 3. ご依頼後の進め方当事務所がやること:県の手引き・様式に沿って指定申請書類を作成し、窓口へ提出します。事前協議に向けた資料の準備を一緒に整え、指定権者が認める範囲で事前協議に同席します。お客様にお願いすること:物件の賃貸借契約、児童発達支援管理責任者をはじめとする職員の確保と雇用契約、送迎の車両と運転する職員の手配は、お客様にお願いします。
- 4. その後
開業後は、変更届・加算の届出・指定の更新の時期を同じ表で確認します。隣の都県に新しい事業所を置くときは、その所在地の指定権者への新たな指定申請として、改めて手引きから確かめます。開業1年目の随時の相談は「福祉顧問 スタートプラン」でもお受けしています。
料金は料金表と料金シミュレーションでご確認いただけます。
💬 目加多のひとこと
江戸川の橋を一本渡ると制度の窓口が変わる——都県境の仕事をしていると、行政区分の線と人の生活圏の線は別物だと実感します。線の内側だけで考えず、生活圏で発想する。市川の案件で学んだ視点です。

執筆・監修
目加多 龍めかた りょう
行政書士 × 人事・財務アドバイザー(目加多龍行政書士事務所 代表)
障害福祉・障害児支援の指定申請を専門とする行政書士。放課後等デイサービス・児童発達支援・グループホーム(共同生活援助)・就労継続支援A型/B型・就労移行支援・生活介護・居宅介護・重度訪問介護など障害福祉・障害児の全類型に対応し、千葉県指定と千葉市/船橋市/柏市の市指定どちらの窓口も日常的に扱っています(オンラインで全国対応)。開業後の変更届・体制届・処遇改善加算の届出、運営指導への備えまで伴走します。
前職では従業員約800名規模の3社合併にともなう人事制度統合を主導し、正社員・パート等あわせて約800名の給与計算と社会保険実務を運用。処遇改善加算のキャリアパス要件は、突き詰めれば賃金表と等級制度の設計そのもの——加算の届出だけでなく、その先の賃金設計まで踏み込めることが強みです。国家資格キャリアコンサルタントとして、サビ管・児発管など資格者の採用と定着も支援しています。
保有資格:行政書士/国家資格キャリアコンサルタント/財務コンサルタント(ASJ)/2級FP技能士(AFP)/人事総務検定2級ほか計11種。制度改正のたびに一次資料を確認しながら、note・LinkedIn・Instagram・Threadsで介護・障害福祉の実務情報をほぼ毎日発信しています。