— 30秒でわかる結論 —

Q. 放デイの自己評価の公表は、やらないとどうなりますか?

減算の対象になります。放デイ・児発では、ガイドラインに沿った職員による自己評価と保護者による評価をおおむね1年に1回以上実施し、結果を公表することが求められ、未実施・未公表は自己評価結果等未公表減算の対象で、所定単位数の15%が減算されます(2026年7月時点。減算の要件・率は報酬改定で見直されます)。実施→結果の公表(ホームページ等)→指定権者への届出・報告までがワンセット。運営指導でも実施記録と公表状況を確認されます。義務として最低限をこなすこともできますが、保護者の声を改善と信頼づくりに変える年1回の機会と捉えるのが、賢い事業所の使い方です。

「自己評価表、去年のをコピーして出しておいて」——もしそんな運用になっていたら、減算リスクと同時に、大きなチャンスを捨てています。義務の中身と、価値に変える回し方を整理します。

こんな方に読んでいただきたい記事です

  • 自己評価をまだ実施していない、または公表していない方
  • 保護者評価の集め方に困っている方
  • 年度末に慌てて対応している事業所の方

制度の骨格——「実施」だけでなく「公表」まで

放デイ・児発の自己評価は、ガイドラインの項目に沿って、①職員による自己評価、②保護者への評価アンケートを実施し、③結果を集計・分析して、④おおむね1年に1回以上、公表する——ここまでが一連の義務です。公表方法はホームページへの掲載が一般的で、指定権者への届出・報告の運用もあります。「アンケートは取ったが公表していない」は未達——減算は「公表していないこと」に対して掛かる点を押さえてください。

ここは必ず確認を——「実施」と「公表」は別の要件

自己評価は実施しただけでは足りず、結果の公表まで行って初めて要件を満たします。ホームページや事業所内での掲示など、公表した事実と方法を記録に残してください。実施したが公表を忘れた、が最も多い落とし穴です。

形骸化のサイン——3つのチェック

①保護者アンケートの回収率が極端に低い(配って終わり)、②毎年ほぼ同じ結果・同じ改善案(分析していない)、③公表ページの日付が古いまま——1つでも当てはまれば、義務の消化すら危うい状態です。運営指導では、実施の記録(配布・回収・集計)、検討の記録(職員会議での議論)、公表の実物を確認されます。「やった証拠」が時系列で揃うかを、今のうちに点検しておきましょう。

価値に変える回し方——年間サイクルに埋め込む

おすすめの型は、①時期を固定する(例:毎年1月にアンケート→2月に職員検討会→3月に公表)、②保護者アンケートは個別支援計画の面談時期と連動させて回収率を上げる、③集計結果から改善テーマを2〜3個だけ選び、翌年度の取組みとして宣言する、④翌年の公表で「昨年の改善の結果」を報告する。この宣言→実行→報告のループが回り始めると、自己評価は「監査対策の紙」から「保護者との対話装置」に変わります。

公表は広報——見学者はそのページを見ている

忘れられがちな事実:事業所選びをする保護者は、公表された評価結果を読んでいます。厳しい意見も載せたうえで改善の取組みを誠実に書いている事業所と、当たり障りのない満点自慢の事業所——信頼されるのは前者です。評価公表ページの書き方(結果+改善宣言+昨年からの変化)は、そのまま集客力になる。当所では、評価の実施設計から公表ページの文面づくり、指定権者への報告まで一式でお手伝いしています。

参考にした一次資料

  • 厚生労働省「放課後等デイサービスガイドライン」「児童発達支援ガイドライン」
  • 児童福祉法に基づく指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準(厚生労働省令)
  • 厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定における主な改定内容」
  • 各指定権者が公表する変更届・体制届の様式および提出期限の案内

※制度・要件・金額は改正や自治体の運用で変わります。上記は確認時点のものであり、実際の手続きの前には必ず最新の告示・通知および指定権者の案内をご確認ください。

💬 目加多のひとこと

自己評価の支援で私が必ず提案するのは、公表ページの最後に「来年度の約束」を3行書くことです。翌年、その3行に答える——この往復書簡のような公表を続ける事業所は、保護者アンケートの自由記述欄の温度が明らかに変わっていきます。

行政書士 目加多龍

執筆・監修

目加多 龍めかた りょう

行政書士 × 財務・キャリアコンサルタント(目加多龍行政書士事務所 代表)

障害福祉・障害児支援の指定申請を専門とする行政書士。放課後等デイサービス・児童発達支援・グループホーム(共同生活援助)・就労継続支援A型/B型・就労移行支援・生活介護・居宅介護・重度訪問介護など障害福祉・障害児の全類型に対応し、千葉県指定と千葉市/船橋市/柏市の市指定どちらの窓口も日常的に扱っています(オンラインで全国対応)。開業後の変更届・体制届・処遇改善加算の届出、運営指導への備えまで伴走します。

前職では従業員約800名規模の3社合併にともなう人事制度統合を主導し、正社員・パート等あわせて約800名の給与計算と社会保険実務を運用。処遇改善加算のキャリアパス要件は、突き詰めれば賃金表と等級制度の設計そのもの——加算の届出だけでなく、その先の賃金設計まで踏み込めることが強みです。国家資格キャリアコンサルタントとして、サビ管・児発管など資格者の採用と定着も支援しています。

保有資格:行政書士/国家資格キャリアコンサルタント/財務コンサルタント(ASJ)/2級FP技能士(AFP)/人事総務検定2級ほか計11種。制度改正のたびに一次資料を確認しながら、note・LinkedIn・Instagram・Threadsで介護・障害福祉の実務情報をほぼ毎日発信しています。

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まとめ

自己評価・保護者評価は実施→分析→年1回の公表→届出までがワンセットで、未公表は減算。時期の固定と改善テーマの宣言→報告ループで、義務を信頼づくりに変えましょう。実施設計から公表・報告まで伴走します。初回相談60分無料。松戸・柏・流山・船橋・市川をはじめ首都圏の障害児支援事業を支援しています(オンラインで全国対応も可)。

※評価項目・減算・届出の運用の詳細は改定・自治体運用により見直されます(2026年7月22日時点の一般的な整理)。指定権者の最新の案内でご確認ください。