— 30秒でわかる結論 —
Q. 個別支援計画は、児発管以外の職員が作ってもよいですか?
作成の責任は児童発達支援管理責任者(児発管)にあり、他の職員に代わってもらうことはできません。アセスメントに基づく原案の作成、担当者会議の主宰、保護者への説明と同意、交付、モニタリング(少なくとも6か月に1回)の一連の流れは児発管が担い、この流れのどこかが欠けると「未作成」と判定されて個別支援計画未作成減算(未作成期間3か月未満30%・3か月以上50%)の対象になります。一方で、情報収集や日々の記録の補助、計画に基づく支援の実施は職員全員の仕事で、児発管が1人で全部を書く必要はありません。児発管が退職・休職で欠けると、翌月末までに補充できなければ人員欠如減算、計画の見直しが止まれば未作成減算にもつながります。やむを得ない事由で欠けた場合に実務経験者をみなし配置できる措置がありますが、適用は指定権者の判断です。根本の対策は2人目の児発管を育てることで、基礎研修修了者に計画作成の一連の業務を経験させて届け出れば、OJTを6か月に短縮できる例外があります(2026年9月19日時点)。
こんな方に読んでいただきたい記事です
- 児発管が忙しく、計画の作成を他の職員に任せたいと考えている事業所
- 児発管の退職が決まり、既存の計画の見直しが心配な方
- 2人目の児発管をどう育てるか考えている管理者
個別支援計画を「作れる」のは児発管だけ。ただし「関われる」のは職員全員です
「児発管が忙しいので、個別支援計画をベテランの児童指導員に作ってもらえませんか」——運営中の事業所から、この形の質問をよくいただきます。答えは、計画の作成・説明・同意・交付・モニタリングの責任は児童発達支援管理責任者(児発管)にあり、他の職員に代わってもらうことはできません。一方で、アセスメントの情報収集や日々の記録、支援の実施は職員全員の仕事です。「作る」と「関わる」を分けて考えると、整理できます。
(※複数のご相談を合成した架空の場面です)
工程ごとに、誰がやるか
| 工程 | 誰がやるか | 他の職員に任せられるか |
|---|---|---|
| アセスメント(面接・情報収集) | 児発管が行う | 情報の収集や記録の補助は他の職員が担える。ただし面接と評価の責任は児発管 |
| 個別支援計画の原案作成 | 児発管 | 下書きの補助は可。原案として整えるのは児発管 |
| 担当者会議 | 児発管が招集・主宰 | 職員は参加者として意見を述べる |
| 保護者への説明と同意 | 児発管 | 説明の場に他の職員が同席することは可 |
| 計画の交付 | 児発管が交付 | — |
| モニタリング(少なくとも6か月に1回) | 児発管 | 日々の記録は他の職員。見直しの判断と記録は児発管 |
| 支援の実施 | 職員全員 | 計画に基づく支援は児童指導員・保育士等が行う |
ポイントは、原案→担当者会議→同意→交付→モニタリングの一連の流れを児発管が担うことです。この流れのどこかが欠けると「未作成」と判定され、個別支援計画未作成減算(未作成期間3か月未満30%・3か月以上50%)の対象になります(個別支援計画未作成減算の5つの典型)。児発管以外が原案を作って交付した計画は、形式上は存在していても、指定基準上は児発管が作成したものとは扱われません。
逆に言えば、下書きの補助・情報収集・記録・支援の実施は、児発管でなくてよいのです。児発管が「全部を1人で書く」必要はありません。日々の記録を職員が丁寧に残しているほど、児発管の原案作成は速くなります。
児発管が不在になったとき
| 児発管が不在になったとき | 起きること | 打ち手 |
|---|---|---|
| 退職・休職で欠員 | 人員基準を満たさない。翌月末までに補充できなければ人員欠如減算。個別支援計画の作成・見直しが止まれば未作成減算にもつながる | 退職が決まった日に指定権者へ相談。後任の要件確認と、既存の計画の見直し期限の棚卸し |
| やむを得ない事由で欠けた | 一定の要件を満たす実務経験者をみなし配置できる措置がある(最長期間の定めあり)。適用は指定権者の判断 | 「やむを得ない事由」に当たるか、誰をみなし配置できるかを指定権者に確認 |
| 管理者が児発管を兼務している | 兼務は可能だが、児発管の業務に支障がないことが前提 | 兼務の範囲を運営規程と勤務形態一覧表で整合させる |
| 多機能型で1人の児発管が両方を見ている | 定員の合計に応じた配置になっているか | 利用者数と配置の関係を毎月確認 |
いちばん多い事故は、児発管の退職と、既存の利用者のモニタリング期限が重なるケースです。後任が決まるまで計画の見直しが止まり、その間に期限を過ぎた利用者について未作成減算が発生します。退職が決まった日に、指定権者への相談と、利用者ごとの見直し期限の棚卸しを同時に始めてください。
「やむを得ない事由」で欠けた場合に実務経験者をみなし配置できる措置がありますが、適用の可否は指定権者の判断で、事業所が自己判断で「みなし」にすることはできません。
児発管を増やす・育てる
| 児発管になるための要件 | 中身 |
|---|---|
| 実務経験 | 相談支援業務・直接支援業務・国家資格等の組み合わせで、必要年数が変わる。1年=従事日数180日以上 |
| 研修 | 基礎研修→OJT(原則2年、例外6か月)→実践研修。基礎研修だけでは配置できない |
| 更新 | 実践研修の修了後、5年ごとに更新研修 |
児発管に頼りきりの体制を変えるには、2人目の児発管を育てるのが根本の対策です。基礎研修を修了した職員に個別支援計画の作成の一連の業務(児発管の指導のもとで)を経験させ、その旨を指定権者に届け出れば、OJTを6か月に短縮できる例外があります。要件の詳細はサビ管の要件(児発管も同じ研修体系)と児発管の要件と確保をご覧ください。
「うちの計画の作り方は大丈夫か」を一緒に見ます
計画の作成を児発管以外に任せている、児発管が退職しそう、モニタリングの期限が分からない——このどれかに心当たりがあれば、早いほど打ち手があります。当事務所では60分の無料相談で、利用者ごとの計画の作成日・同意日・交付日・次回モニタリング期限を一覧にし、減算のリスクがある利用者を洗い出します。あわせて、2人目の児発管を育てる計画(研修の順番と届出)もお伝えします。
利用者一覧(個別支援計画の作成日と交付日が分かるもの)と、職員の資格・研修の状況をご用意ください。ご依頼にならなくて構いません。オンラインで全国対応です。運営中の事業所さまへ、またはお問い合わせフォームからどうぞ。
参考にした一次資料
- 児童福祉法にもとづく指定通所支援の人員・設備・運営に関する基準(児童発達支援管理責任者の責務、個別支援計画の作成手順、モニタリング)および留意事項通知
- 障害児通所給付費に係る報酬告示(個別支援計画未作成減算、人員欠如減算)
- 東京都福祉局「サービス管理責任者研修」(やむを得ない事由で欠けた場合の措置、OJTの6か月の例外。児発管も同じ研修体系。2026年9月19日確認)
- 当事務所の運営支援の実務(複数のご相談を合成。事業者が特定される情報は含めていません)
※制度・要件・金額は改正や自治体の運用で変わります。上記は確認時点のものであり、実際の手続きの前には必ず最新の告示・要領および指定権者の案内をご確認ください。
📍 千葉県ローカルメモ|千葉県内の事業所さまへ
児発管の変更は指定権者への変更届(10日以内)が必要です。千葉県の障害児通所支援は障害児支援事業指定班(043-223-2336)が窓口で、後任の要件確認も事前に相談できます。千葉市・船橋市・柏市は各市が指定権者です。当事務所の無料相談では、利用者ごとの計画の期限一覧と、後任の要件確認を一緒に行っています。
※2026年7月23日時点の一般的な整理です。個別の管轄・最新の運用は各窓口にご確認ください。
💬 目加多のひとこと
「児発管が全部やらないといけないんですか」と聞かれると、私は「全部ではなく、要のところだけです」とお答えしています。情報を集める、記録する、支援する——これは全員でできる。評価して、原案にして、会議を開いて、同意をもらって、交付する——ここが児発管の仕事です。この線引きが見えると、児発管の負担は減り、2人目を育てる道筋も見えてきます。

執筆・監修
目加多 龍めかた りょう
行政書士 × 財務・キャリアコンサルタント(目加多龍行政書士事務所 代表)
行政書士/国家資格キャリアコンサルタント/2級FP技能士(AFP)。ブリヂストン系列企業とNEC系列企業で人事・労務の現場15年を経て2026年に独立。個人向けキャリア相談はココナラで約70件・全件★5.0(プラチナランク・2026年7月時点)。障害福祉・障害児支援の指定申請を軸に、資金調達から人材の定着まで、中小企業の「手続き」「資金」「人材」を一体で支援しています。
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