— 30秒でわかる結論 —

Q. 児童発達支援を開業するには、いくらかかりますか?

定員10人・賃貸テナント・送迎ありの前提で、2026年9月時点の概算は合計780万〜2,200万円です。内訳は、物件取得60〜200万円、内装・改修150〜500万円、教材・遊具・備品50〜120万円、送迎車両0〜400万円(保護者送迎中心なら0)、指定申請の専門家報酬220,000円〜、開業前の人件費100〜250万円、運転資金400〜700万円(報酬の入金は提供月の2か月後で、午前運営の稼働率が上がるまで時間がかかるため厚めに)。費用がぶれる要因は、建物の用途変更と消防設備の要否、送迎の有無、児童発達支援管理責任者の確保にかかる時間の3つです。放課後等デイサービスと多機能型で運営すると、物件・内装・備品が共通で人員も時間帯で住み分けられるため費用効率が上がります。金額は地域・物件・仕様で大きく変動します。

こんな方に読んでいただきたい記事です

  • 児童発達支援の開業を検討していて、費用の全体像を知りたい方
  • 放デイとの多機能型で始めるか、児発単独で始めるか迷っている方
  • 創業融資の計画書に載せる金額の根拠を整理したい方

児童発達支援の開業費用は「放デイと同じ箱で、時間帯が違う」

児童発達支援(未就学児が対象)の設備基準は放課後等デイサービスとほぼ同じで、指導訓練室・相談室・事務室・トイレなどを揃えます。したがって初期費用の構造も放デイと近いのですが、午前〜昼の時間帯に運営するため送迎の設計と人件費の組み方が変わります。ここでは「定員10人・賃貸テナント・送迎あり」を前提に、2026年9月時点の概算を項目別に示します。

項目概算変動要因
物件取得(保証金・礼金・仲介手数料)概算 60〜200万円家賃の6〜10か月分になることが多い。松戸・柏の駅近と郊外で2倍以上の差
内装・改修(指導訓練室の面積確保、相談室の間仕切り、トイレのバリアフリー)概算 150〜500万円スケルトンか居抜きか。用途変更・消防設備の要否で数百万円動く
教材・遊具・家具・備品概算 50〜120万円未就学児向けの安全対策(角の保護・転倒防止)が放デイより厚くなる
送迎車両(1〜2台)概算 0〜400万円保護者送迎が中心なら0。送迎ありならリース/中古で圧縮
指定申請の専門家報酬税込220,000円〜当事務所の場合
開業前の人件費(児発管・保育士等の採用と研修)概算 100〜250万円児発管は要件確認と採用に時間がかかる
運転資金(開業後3〜4か月分)概算 400〜700万円報酬の入金は提供月の2か月後。午前運営で稼働率が上がるまでの人件費・家賃

合計の目安は概算 780万〜2,200万円。放デイとの違いは、送迎の比重(保護者送迎が多い)と、稼働率の立ち上がり方(保育所・幼稚園との併行通園が多く、午前の枠が埋まるまで時間がかかる)にあります。

費用がぶれる3つの要因

  • 用途変更と消防——建物の規模・用途によって建築基準法の用途変更が必要になる場合があり、消防設備(自動火災報知設備など)の追加で数百万円動きます。物件契約前に、図面を持って指定権者と消防署に相談してください。
  • 送迎の有無——児童発達支援は保護者の送迎が多いサービスですが、地域によっては送迎がないと集まりません。送迎ありなら車両費と運転手の人件費が加わります。
  • 児発管の確保——児童発達支援管理責任者は研修と実務経験の要件があり、採用に時間がかかると開業前の人件費が膨らみます(児発管の要件と確保)。

放デイと多機能型で始めると、費用はどう変わるか

児童発達支援(午前)と放課後等デイサービス(午後)を多機能型として同じ箱で運営すると、物件・内装・備品はほぼ共通で、1事業分の初期費用で2つの収入源を持てます。人員も時間帯で住み分けられるため、人件費の効率が上がります。多くの事業者が多機能型を選ぶ理由はここです(多機能型の定員設計)。

資金調達の考え方

物件・内装・車両は設備資金(見積書が根拠)、開業後の家賃・人件費は運転資金(月次収支が根拠)として分けて積み上げます。この区分を混ぜると減額の原因になります(設備資金と運転資金の区分)。指定日と融資実行のタイミングも一本の線表にしてください。

要確認:本記事の金額はすべて2026年9月3日時点の概算で、当事務所が相談で見聞きした範囲の目安です。地域・物件・仕様・工事業者により大きく変動します。設備基準(指導訓練室の面積など)は指定権者の条例・手引きで定められ、消防設備の要否は所轄消防署の判断によります。報酬単価・加算は報酬改定で変わります。物件を契約する前に、必ず指定権者と消防署への事前相談を行ってください。

当事務所の関わり方

指定申請サポート(税込220,000円〜)と創業融資の事業計画づくり(着手金33,000円+成功報酬3.5%・最低110,000円)を一本の線表で進めます。放デイとの多機能型で開業する場合の定員設計もご相談ください。

参考にした一次資料

  • 当事務所が相談で見聞きした範囲の概算(2026年9月時点)
  • 児童福祉法にもとづく指定通所支援の基準省令および各指定権者の条例・指定申請の手引き

※制度・要件・金額は改正や自治体の運用で変わります。上記は確認時点のものであり、実際の手続きの前には必ず最新の告示・要領および指定権者の案内をご確認ください。

📍 千葉県ローカルメモ|千葉県内で児童発達支援を開くとき

指定権者は千葉市・船橋市・柏市に事業所を置く場合はその市、松戸・流山・市川などは千葉県です。指導訓練室の面積基準や相談室の仕様は指定権者で運用が異なるため、物件契約前に図面を持って相談してください。松戸・柏エリアは駅近と郊外で家賃差が大きく、物件取得費が最も動く項目です。

※2026年7月23日時点の一般的な整理です。個別の管轄・最新の運用は各窓口にご確認ください。

💬 目加多のひとこと

児童発達支援の費用相談で私が必ず聞くのは「午前の枠を、誰がどうやって埋めますか」です。箱と人が揃っても、保育所や保健センターとの関係がないと午前は埋まりません。運転資金を厚めに、と書いたのはそのためです。

行政書士 目加多龍

執筆・監修

目加多 龍めかた りょう

行政書士 × 財務・キャリアコンサルタント(目加多龍行政書士事務所 代表)

行政書士/国家資格キャリアコンサルタント/2級FP技能士(AFP)。ブリヂストン系列企業とNEC系列企業で人事・労務の現場15年を経て2026年に独立。個人向けキャリア相談はココナラで約70件・全件★5.0(プラチナランク・2026年7月時点)。障害福祉・障害児支援の指定申請を軸に、資金調達から人材の定着まで、中小企業の「手続き」「資金」「人材」を一体で支援しています。

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