— 30秒でわかる結論 —
Q. 児童発達支援を開業するには、いくらかかりますか?
開業までにお金がかかるのは、物件取得、内装・改修、教材・遊具・備品、送迎車両(保護者送迎が中心なら不要なこともある)、指定申請の専門家報酬、開業前の人件費、運転資金(報酬の入金は提供月の2か月後で、午前運営の稼働率が上がるまで時間がかかるため厚めに)の7つです。費用がぶれる要因は、建物の用途変更と消防設備の要否、送迎の有無、児童発達支援管理責任者の確保にかかる時間の3つです。放課後等デイサービスと多機能型で運営すると、物件・内装・備品が共通で人員も時間帯で住み分けられるため費用効率が上がります。金額は物件と規模で大きく変わるため、個別にお見積りします。
この記事は制度の解説です。開業資金・融資と採用のご相談は、料金と流れを専用のページでご案内しています。
こんな方に読んでいただきたい記事です
- 児童発達支援の開業を検討していて、費用の全体像を知りたい方
- 放デイとの多機能型で始めるか、児発単独で始めるか迷っている方
- 創業融資の計画書に載せる金額の根拠を整理したい方
ご相談いただくと、こう進みます
- 最初の30分の無料相談で、物件の図面と内装の見積り、送迎と多機能型にするかどうかの考えを一緒に見ます
- ご依頼後は、指定申請の段取りと融資の事業計画を同じ線表にまとめ、設備資金と運転資金を分けて積み上げ、申請まで進めます
- その後は、開業後の稼働の立ち上がりや報酬の入金の時期に合わせて、資金繰りを同じ線表で見直します
児童発達支援の開業費用は「放デイと同じ箱で、時間帯が違う」
児童発達支援(未就学児が対象)の設備基準は放課後等デイサービスとほぼ同じで、指導訓練室・相談室・事務室・トイレなどを揃えます。したがって初期費用の構造も放デイと近いのですが、午前〜昼の時間帯に運営するため送迎の設計と人件費の組み方が変わります。
開業までにお金がかかる項目
賃貸テナントで児童発達支援を開業する場合に、開業までにお金がかかる主な項目です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 物件取得(保証金・礼金・仲介手数料) | 家賃の水準で決まる。駅近か郊外かで差が大きい |
| 内装・改修(指導訓練室の面積確保、相談室の間仕切り、トイレのバリアフリー) | スケルトンか居抜きか。用途変更・消防設備の要否で大きく動く |
| 教材・遊具・家具・備品 | 未就学児向けの安全対策(角の保護・転倒防止)が放デイより厚くなる |
| 送迎車両 | 保護者送迎が中心なら不要なこともある。送迎ありならリース/中古も選択肢 |
| 指定申請の専門家報酬 | 当事務所の場合は税込330,000円(当事務所の料金表による) |
| 開業前の人件費(児発管・保育士等の採用と研修) | 児発管は要件確認と採用に時間がかかる |
| 運転資金 | 報酬の入金は提供月の2か月後。午前運営で稼働率が上がるまでの人件費・家賃 |
金額は物件と規模で大きく変わるため、個別にお見積りします。放デイとの違いは、送迎の比重(保護者送迎が多い)と、稼働率の立ち上がり方(保育所・幼稚園との併行通園が多く、午前の枠が埋まるまで時間がかかる)にあります。
費用がぶれる3つの要因
- 用途変更と消防——建物の規模・用途によって建築基準法の用途変更が必要になる場合があり、消防設備(自動火災報知設備など)の追加で費用が大きく動きます。物件契約前に、図面を持って指定権者と消防署に相談してください。
- 送迎の有無——児童発達支援は保護者の送迎が多いサービスですが、地域によっては送迎がないと集まりません。送迎ありなら車両費と運転手の人件費が加わります。
- 児発管の確保——児童発達支援管理責任者は研修と実務経験の要件があり、採用に時間がかかると開業前の人件費が膨らみます(児発管の要件と確保)。
放デイと多機能型で始めると、費用はどう変わるか
児童発達支援(午前)と放課後等デイサービス(午後)を多機能型として同じ箱で運営すると、物件・内装・備品はほぼ共通で、1事業分の初期費用で2つの収入源を持てます。人員も時間帯で住み分けられるため、人件費の効率が上がります。多くの事業者が多機能型を選ぶ理由はここです(多機能型の定員設計)。
資金調達の考え方
物件・内装・車両は設備資金(見積書が根拠)、開業後の家賃・人件費は運転資金(月次収支が根拠)として分けて積み上げます。この区分を混ぜると減額の原因になります(設備資金と運転資金の区分)。指定日と融資実行のタイミングも一本の線表にしてください。
当事務所の関わり方
指定申請サポート(児童発達支援 税込330,000円)と創業融資の事業計画づくり(着手金33,000円+成功報酬3.5%・最低110,000円)を一本の線表で進めます(金額はいずれも当事務所の料金表による)。放デイとの多機能型で開業する場合の定員設計もご相談ください。
たとえば、こんな場面で迷っていませんか
児童発達支援の開業を準備している代表者の方。保育の仕事を長く続けてきて、未就学の子どもの療育の場をつくりたいと考えています。
気に入った貸しテナントが見つかり、内装の見積りも取りましたが、創業融資の計画書に何をどこまで載せればよいのかで手が止まりました。
送迎の車を用意するべきか、放課後等デイサービスと一緒に始めたほうがよいのか、開業してから報酬が入るまでの家賃と人件費をどれだけ見ておけばよいのかも分かりません。
このまま物件の契約と融資の申込みを先に進めると、あとで用途変更や消防設備の工事が必要だと分かり、借りたお金では足りなくなりかねません。
この場面なら、まず開業までにお金がかかる項目を洗い出し、次に費用がぶれる要因を物件ごとに確かめます。本文では、その順に説明しました。
当事務所にご相談いただいた場合の進め方
- 1. ご相談の前に手元に用意していただくもの
物件の図面と賃貸借の条件が分かる資料、内装工事・備品・車両の見積書、児発管・保育士などの採用の見込み、送迎の有無の考え、自己資金が分かる通帳の写し、事業計画のメモ(あれば)をお手元にご用意ください。 - 2. 初回30分の無料相談で一緒に確認すること
開業までにお金がかかる項目を一緒に並べ、用途変更・消防設備・送迎・児発管の確保のうち、費用が動きそうなものをその場で確かめます。児童発達支援の単独で始めるか、放課後等デイサービスとの多機能型にするかで何が変わるかも整理し、物件の契約前に指定権者と消防署に確かめることを洗い出します。 - 3. ご依頼後の進め方当事務所がやること:指定権者への事前相談への同席、児童発達支援(多機能型の場合は放課後等デイサービスも)の指定申請書類の作成と提出、創業融資の事業計画書の作成をお手伝いします。設備資金と運転資金を分けて積み上げ、指定日と融資の実行の時期を同じ線表にまとめます。お客様にお願いすること:物件の契約と内装工事の発注、児発管・保育士などの採用、自己資金の準備、金融機関との面談は、お客様ご自身で行っていただきます。見積書や物件の条件が変わったときは早めにお知らせください。
- 4. その後
開業後は、午前の枠の埋まり方と報酬の入金を見ながら、資金繰りと加算の届出の時期を同じ線表で確かめます。開業して間もない時期は、福祉顧問 スタートプランで随時のご相談をお受けしています。
料金は料金表と料金シミュレーションでご確認いただけます。
参考にした一次資料
- 当事務所の料金表(指定申請・融資申請サポートの報酬):https://mekata-office.jp/#pricing
- 児童福祉法にもとづく指定通所支援の基準省令および各指定権者の条例・指定申請の手引き
※制度・要件・金額は改正や自治体の運用で変わります。上記は確認時点のものであり、実際の手続きの前には必ず最新の告示・要領および指定権者の案内をご確認ください。
📍 千葉県ローカルメモ|千葉県内で児童発達支援を開くとき
指定権者は千葉市・船橋市・柏市に事業所を置く場合はその市、松戸・流山・市川などは千葉県です。指導訓練室の面積基準や相談室の仕様は指定権者で運用が異なるため、物件契約前に図面を持って相談してください。松戸・柏エリアは駅近と郊外で家賃差が大きく、物件取得費が最も動く項目です。
※2026年9月4日時点の一般的な整理です。個別の管轄・最新の運用は各窓口にご確認ください。
💬 目加多のひとこと
児童発達支援の費用相談で私が必ず聞くのは「午前の枠を、誰がどうやって埋めますか」です。箱と人が揃っても、保育所や保健センターとの関係がないと午前は埋まりません。運転資金を厚めに、と書いたのはそのためです。

執筆・監修
目加多 龍めかた りょう
行政書士 × 人事・財務アドバイザー(目加多龍行政書士事務所 代表)
行政書士/2級FP技能士(AFP)/国家資格キャリアコンサルタント。
障害福祉・障害児支援とNPO法人を専門にしています。放課後等デイサービス・児童発達支援・就労継続支援A型・B型・グループホーム(共同生活援助)などの指定申請、処遇改善加算・変更届・指定更新・運営指導(実地指導)への対応を支援します。NPO法人は、設立認証から事業報告書・役員変更などの運営まで支援します。
企業人事15年の経験を土台に、児発管・サビ管の採用・定着、融資・補助金や資金繰りまで、「書類・人・お金」を一体で支えます。