— 30秒でわかる結論 —
Q. 児童発達支援を開業するまでの流れと、どのくらい前から準備すればいいですか?
開業希望日の5〜6か月前が現実的な起点です。指定日は毎月1日が原則で、申請の締切は指定権者ごとに違います(千葉県は前々月末、千葉市は事前相談が2か月半前・申請は前々月末、船橋市は消防確認前々月15日・締切前月15日、柏市は事前相談から2〜3か月)。流れは、6か月前に類型の決定(児発単独か放デイとの多機能型か)と定款の目的確認・指定権者の特定、5か月前に物件の図面相談と児発管候補の確保、4か月前に物件契約・内装見積・融資申込・採用開始、3か月前に指定権者との事前相談と運営規程・雇用契約、2か月前に内装工事・消防検査・申請書類の作成、締切までに申請、前月に現地確認と加算の体制届、指定日に開業と業務管理体制の届出・処遇改善の計画書です。放デイと違うのは、利用者の入口が保健センター・保育所・幼稚園であること、午前運営で稼働率の立ち上がりが遅いこと、保護者支援の時間を運営に組み込む必要があることの3点です。
こんな方に読んでいただきたい記事です
- 児童発達支援の開業を決めて、いつから何を始めればいいか知りたい方
- 放デイを運営していて、児童発達支援を追加しようとしている法人の方
- 開業日を先に決めてしまい、間に合うか不安な方
児童発達支援の開業は「指定日」から逆算する
児童発達支援の指定申請は児童福祉法にもとづき、指定権者(都道府県・政令市・中核市。児童相談所設置市区は当該市区)に提出します。指定日は毎月1日が原則で、申請の締切は指定権者ごとに違います。千葉県は指定希望月の前々月末(事前の事業相談シート・書類確認あり)、千葉市は事前相談が指定の2か月半前・申請は前々月末、船橋市は消防確認を前々月15日・締切前月15日、柏市は事前相談から2〜3か月——この差を踏まえると、開業希望日の5〜6か月前が現実的な起点です(締切の自治体比較)。
逆算スケジュール(開業6か月前から)
| 時期 | やること | 注意 |
|---|---|---|
| 6か月前 | 類型の決定(児発単独か放デイとの多機能型か)/法人設立または定款の目的確認/指定権者の特定 | 定款に「児童福祉法に基づく障害児通所支援事業」の記載が無いと受理されない |
| 5か月前 | 物件の候補選定→図面を持って指定権者・消防署へ事前相談/児発管の候補確保(要件確認) | 契約前に面積・用途変更・消防の要否を確定 |
| 4か月前 | 物件契約/内装設計・見積/創業計画書の作成→融資申込/保育士・児童指導員の採用開始 | 融資実行と内装の支払時期を合わせる |
| 3か月前 | 指定権者との事前相談(事業計画書・図面・収支予算書)/運営規程・重要事項説明書の作成/人員の雇用契約 | 事前相談は代表者本人の出席を求める自治体あり |
| 2か月前 | 内装工事→消防検査/指定申請書類一式の作成(勤務形態一覧表・実務経験証明書・資格証) | 実務経験証明書は前勤務先に依頼するため2〜4週間 |
| 前々月末〜前月15日 | 指定申請の提出(締切は指定権者による) | 補正対応。差し戻しは勤務形態一覧表と平面図が最多 |
| 前月 | 現地確認(指定権者による)/加算の体制届(前月15日まで)/保育所・幼稚園・相談支援事業所への挨拶 | 体制届を忘れると加算が算定できない |
| 指定日 | 開業/業務管理体制の届出(法人単位)/処遇改善加算の計画書 | 初回指定時は同時提出 |
放デイと違う、児童発達支援ならではの3つ
- 利用者の入口が違う——未就学児は保健センターの乳幼児健診、保育所・幼稚園、療育センター、相談支援事業所からの紹介が入口です。開業前の挨拶回りは、学校ではなく保育所・幼稚園・保健センターが中心になります。
- 時間帯と稼働率——午前〜昼の運営が中心で、保育所との併行通園が多い。1日の枠が埋まるまで時間がかかるため、運転資金は厚めに。
- 保護者面談の比重——未就学児の支援では保護者支援が支援計画の柱になります。面談の時間を運営に組み込んでおく必要があります(保護者面談の設計)。
指定申請の主な書類
指定申請書・付表、法人の登記事項証明書と定款、平面図・設備一覧、運営規程、勤務形態一覧表、児発管の実務経験証明書と研修修了証、従業者の資格証、誓約書など。最も時間がかかるのは実務経験証明書、差し戻しが最も多いのは勤務形態一覧表の常勤換算と平面図の面積記載です。詳しくは必要書類チェックリストを。
📘 物件を契約する前の確認は「児童発達支援の物件選定——法的・利便性・安全性の3つの目」にまとめています。
当事務所の関わり方
指定申請サポート(税込220,000円〜)では、この逆算スケジュールを貴社の開業希望日に当てはめ、事前相談の同席、書類作成、指定後の体制届・業務管理体制の届出までを担います。千葉県指定と千葉市・船橋市・柏市の市指定のどちらにも対応しています。
参考にした一次資料
- 児童福祉法および指定通所支援の基準省令
- 各指定権者(千葉県・千葉市・船橋市・柏市)の指定申請の手引き(締切は2026年8月29日に公式ページで確認)
- 当事務所「障害福祉・障害児支援の指定申請 完全実務ガイド」(2026年8月版)
※制度・要件・金額は改正や自治体の運用で変わります。上記は確認時点のものであり、実際の手続きの前には必ず最新の告示・要領および指定権者の案内をご確認ください。
📍 千葉県ローカルメモ|千葉県内の締切(2026年8月29日確認)
千葉県(松戸・流山・市川など)は指定希望月の前々月末まで(事前の事業相談シート・書類確認の期限も別途)、千葉市は事前相談が指定の2か月半前・申請は前々月末、船橋市は消防法令適合状況確認申請を前々月15日までに出したうえで書類締切が前月15日、柏市は事前相談が必須で相談から指定まで2〜3か月です。年度で運用が変わるため、申請前に最新の手引きで確認してください。
※2026年7月23日時点の一般的な整理です。個別の管轄・最新の運用は各窓口にご確認ください。
💬 目加多のひとこと
児童発達支援は「開業してから利用者を集める」では遅いサービスです。保健センターや保育所との関係が、開業月の稼働を決めます。逆算表の中で、私がいちばん大事にしているのは3か月前の「挨拶回り」の行です。

執筆・監修
目加多 龍めかた りょう
行政書士 × 財務・キャリアコンサルタント(目加多龍行政書士事務所 代表)
行政書士/国家資格キャリアコンサルタント/2級FP技能士(AFP)。ブリヂストン系列企業とNEC系列企業で人事・労務の現場15年を経て2026年に独立。個人向けキャリア相談はココナラで約70件・全件★5.0(プラチナランク・2026年7月時点)。障害福祉・障害児支援の指定申請を軸に、資金調達から人材の定着まで、中小企業の「手続き」「資金」「人材」を一体で支援しています。
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