— 30秒でわかる結論 —

Q. 障害福祉サービスや放課後等デイサービスの指定申請は、いつまでに出せばいいですか?

指定権者ごとに違います。千葉県は指定希望月の前々月末まで(指定日は翌月1日。令和7年8月からの手引きで、申請前に事業相談シート〈指定日の4か月前の月末〉・申請書類確認〈3か月前の月末〉の期限あり)、千葉市は事前相談が指定の2か月半前まで・申請は前々月末まで、船橋市は消防法令適合確認申請を前々月15日までに出したうえで書類締切が前月15日、柏市は事前相談が必須で相談から指定まで2〜3か月、東京都は事業者説明会の受講または東京都福祉保健財団への事前相談を経ないと申請を受理せず、その前に区市町村との事前相談も必要(いずれも2026年8月29〜30日時点の公式ページによる)。共通するのは、最も早い締切が「開業希望月の前々月」に集まること。開業日の3か月前に、指定権者の特定・物件の目処・定款の目的規定・資金計画の4つが揃っているのが最低ラインです。

こんな方に読んでいただきたい記事です

  • 開業希望日を先に決めてしまい、指定申請の締切が間に合うか不安な方
  • 千葉県内で、事業所の所在地によって申請先が県か市か分からない方
  • 県外で開業を予定し、自分の地域の締切と事前相談の作法を知りたい方

「指定申請はいつまで?」に、ひとつの答えはない

障害福祉・障害児支援の開業相談で必ず聞かれるのが「いつまでに申請すればいいですか」です。答えは「指定権者による」。人員・設備・運営の基準は省令で全国共通ですが、締切・事前相談の作法・提出方法は、都道府県と政令市・中核市がそれぞれ決めています。同じ千葉県内でも、松戸市の事業所(県指定)と千葉市の事業所(市指定)では動き方が違います。

この記事では、当事務所が日常的に扱う千葉県内の4つの指定権者と、隣接する東京都を、2026年8月29〜30日に各公式ページで確認した内容で並べます。「地域差は締切と作法に出る」ということを、実物で見ていただくのが目的です。

5つの指定権者を並べてみる(障害福祉サービス・障害児通所支援)

指定権者窓口・事前相談申請(協議)の締切指定日作法・注意
千葉県(松戸・流山・市川など)障害福祉事業課。相談は随時(要予約)指定希望月の前々月末(令和7年8月〜。申請前に事業相談シート=4か月前月末・書類確認=3か月前月末)まで(土日祝除く)翌月1日定款の目的に法的根拠の記載が必須。初回指定時は業務管理体制の届出も同時
千葉市障害福祉サービス課。事前相談は指定の2か月半前まで前々月末まで新規は原則対面・電話予約制。相談時に事業計画書・図面・収支予算書。物件契約の前に相談
船橋市指導監査課。通所系・入所系は消防法令適合状況確認申請を前々月15日まで前月15日まで(閉庁日は直前の開庁日)サビ管・児発管との面談、前月末頃に現地確認。申請時に管理者の同席。近隣への挨拶を要請
柏市指導監査課。事前相談が必須(電話予約)事前相談から指定までおおむね2〜3か月書類は窓口持参のみ(郵送不可)。令和8年7月以降、事前相談は法人代表者・役員または管理者からのみ
東京都都の受付は東京都福祉保健財団(令和5年4月〜)。新規指定は事業者説明会の受講(年6回程度・訪問系/相談系を除く)または財団への事前相談を完了した後でなければ書類を受理しない申請締切(指定日に対する期限)は要確認都への申請前に区市町村との事前相談が必要(訪問系以外。令和6年4月〜の区市町村意見申出制度)。八王子市内は市、児童系で児童相談所設置区内は当該区が窓口

同じ「指定申請」でも、千葉県は「前々月末(さらに前に事業相談シート・書類確認)」、千葉市は「前々月末+その2週間前に事前相談」、船橋市は「前々月15日に消防の確認申請」、柏市は「まず事前相談、そこから2〜3か月」、東京都は「説明会か財団への事前相談を終えないと受理されず、その前に区市町村との事前相談」。締切の位置が1か月以上ずれ、東京都はそもそも「受理される前の関門」が2段あります。開業日から逆算する工程表は、指定権者を特定してからでないと引けない、ということです。

比較から分かる「開業3か月前ルール」

5つを並べると、共通する構造が見えます。

  • 最も早い締切は「開業希望月の前々月」——千葉市の申請、船橋市の消防確認がここに集まります。前々月の15日〜末日が実質的なデッドラインで、東京都のように説明会・事前相談を関門にする自治体では、さらにその前に日程が必要です。
  • その前に「事前相談」が挟まる——千葉市は指定の2か月半前、柏市は必須、東京都は区市町村との事前相談を経て財団へ(説明会の受講も必要)。事前相談には事業計画書・図面・収支予算書を求められるので、物件と資金計画がこの時点で固まっている必要があります。
  • 定款の目的規定は先に済ませる——千葉県は定款変更が未了だと不受理。登記に時間がかかるため、開業3か月前には終わっていないと間に合いません。

つまり、開業希望日の3か月前に「指定権者の特定・物件の目処・定款の目的・資金計画」の4つが揃っているのが、どの自治体でも通用する最低ラインだと考えています。逆に、この4つが揃う前に開業日を対外的に決めてしまうと、締切に合わせて無理をすることになります。物件・融資・申請の順番で迷っている方は、三すくみの解き方もあわせてご覧ください。

オンラインで完結しない工程は、先に洗い出す

表のとおり、千葉市は新規申請が原則対面、船橋市は申請時に管理者の同席、柏市は事前相談を法人代表者・役員または管理者に限定し、東京都は事業者説明会の受講または財団への事前相談を書類受理の条件にしています。全国オンラインで依頼する場合でも、「誰が・いつ・どこへ出向くか」を最初の面談で決めておくのが、後出しを防ぐいちばんの方法です。当事務所は、その工程を出張で担うか、書類と論点整理までを担って当日は事業者さまが出向くか、を案件ごとに選べるようにしています(全国オンライン対応の進め方)。

要確認:表の締切・作法は2026年8月29日時点の各公式ページの記載です。締切が閉庁日にあたる場合の繰上げ、年度替わりの運用変更、電子申請届出システムへの移行状況は指定権者ごとに異なります。申請前に必ず最新の「指定申請の手引き」を確認してください。介護保険サービス(訪問介護・通所介護など)は窓口も締切も別体系で、この表の対象外です。東京都の申請締切(指定日に対する期限)は公表資料で確認できていないため「要確認」としています。なお他地域の例として、青森県は障害児通所支援について「開設予定の市町村に事前協議のうえ、事業開始希望月の前々月20日までに県へ事前協議」と案内しています(2026年8月29日確認)。

この比較は、全国版に育てていきます

「自分の県はどうなのか」が次の疑問だと思います。当事務所では、47都道府県と政令市・中核市について、障害福祉サービス・障害児通所支援の2制度(介護保険は取扱い対象外)を分けて、窓口・締切・作法を原典で確認した一覧を順次公開していく予定です。まず千葉県内から始めたのが、放課後等デイサービスの完全ガイドなどに載せた「指定権者別・窓口と受付時期の実際」です。確認日を必ず付け、古くなった行から更新していきます。第2弾として関東4都県と主要市の一覧を公開しました。

参考にした一次資料

※制度・要件・金額は改正や自治体の運用で変わります。上記は確認時点のものであり、実際の手続きの前には必ず最新の告示・要領および指定権者の案内をご確認ください。

📍 千葉県ローカルメモ|千葉県内で「県か市か」を見分ける

千葉市(政令市)・船橋市・柏市(中核市)に事業所があればその市、松戸・流山・市川・我孫子・野田・鎌ヶ谷などはすべて千葉県(障害福祉事業課)が指定権者です。市指定の3市は「事前相談の時期」「消防確認」「対面・持参」の作法がそれぞれ違うので、所在地が決まった時点で該当する指定権者の手引きを読むところから始めてください。

※2026年7月23日時点の一般的な整理です。個別の管轄・最新の運用は各窓口にご確認ください。

💬 目加多のひとこと

「早めに準備を」と言われても、何をいつまでにか分からなければ動けません。5つの自治体を並べて分かったのは、締切そのものより「事前相談に持っていける資料が3か月前にあるか」が分かれ目だということでした。この比較を全国に広げていくのが、当事務所の次の仕事です。

行政書士 目加多龍

執筆・監修

目加多 龍めかた りょう

行政書士 × 財務・キャリアコンサルタント(目加多龍行政書士事務所 代表)

行政書士/国家資格キャリアコンサルタント/2級FP技能士(AFP)。ブリヂストン系列企業とNEC系列企業で人事・労務の現場15年を経て2026年に独立。個人向けキャリア相談はココナラで約70件・全件★5.0(プラチナランク・2026年7月時点)。障害福祉・障害児支援の指定申請を軸に、資金調達から人材の定着まで、中小企業の「手続き」「資金」「人材」を一体で支援しています。

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