— 30秒でわかる結論 —
Q. 東京都・埼玉県・神奈川県・茨城県で障害福祉サービスの指定申請をするとき、締切と事前相談はいつまでですか?
指定権者ごとに違います(2026年9月1日時点の公式ページによる)。埼玉県は申請書を指定希望月の前々月末日必着で、土地・建物の選定前に相談を。さいたま市は事前相談が遅くとも2か月前、書類は毎月10日締切で翌月1日指定。川越市・川口市・越谷市は事前相談3か月前(川越市のA型は6か月前)、申請は前月10日まで。茨城県は市町村と県への事前協議を前々月10日まで、申請は前々月末日必着で毎月1日指定。東京都は事業者説明会の受講か財団への事前相談を終えないと受理されず、その前に区市町村との事前相談が必要(申請期限は要確認)。神奈川県は完全予約制で、事前相談→事前確認表→申請→補正と段階ごとに期限(日付は要確認)。横浜市は事前相談の申込が希望指定月の4か月前まで。
こんな方に読んでいただきたい記事です
- 東京都・埼玉県・神奈川県・茨城県で放課後等デイサービス・グループホーム・就労支援の開業を予定し、自分の住所の指定権者と締切を知りたい方
- 千葉県内の事業者で、隣接する都県に2か所目の事業所を出そうとしている方
- 政令市・中核市の「独自の作法」に戸惑っている法人の担当者の方
関東で開業するなら、まず「都県か、市か」
障害福祉サービス・障害児通所支援の指定権者は、都道府県か、政令市・中核市です。関東はこの「市指定」が多く、東京都では八王子市(と児童相談所設置区の児童系)、埼玉県ではさいたま市・川越市・川口市・越谷市、神奈川県では横浜市・川崎市・相模原市・横須賀市が、それぞれ独自の窓口・締切・作法を持っています。同じ県内でも、事業所の住所が市境の内か外かで、開業の段取りが変わります。
当事務所は千葉県の4つの指定権者(千葉県・千葉市・船橋市・柏市の比較)から始めて、全国の指定権者の「窓口・締切・作法」を原典で確認して一覧にしていく作業を進めています。今回は関東の4都県と、主な政令市・中核市です。
関東4都県・主要市の一覧(2026年9月1日に各公式ページで確認)
| 指定権者 | 窓口・事前相談の作法 | 申請の締切 | 指定日 | 確定/要確認 |
|---|---|---|---|---|
| 東京都 八王子市・児相設置区を除く | 東京都福祉保健財団(令和5年4月〜)。新規は事業者説明会の受講または財団への事前相談を完了しないと書類を受理しない。都への申請前に区市町村との事前相談(訪問系以外) | 要確認(指定日に対する申請期限は公表資料で未確認) | — | 確定:受理条件・区市町村協議/要確認:締切 |
| 埼玉県 さいたま市・川越市・川口市・越谷市を除く | 障害者支援課。土地や建物の選定前に相談するよう案内 | 申請書(正本1部)を指定希望月の前々月末日必着(末日が休日は直前の平日) | — | 確定 |
| さいたま市(政令市) | 障害政策課事業所係。事前相談は遅くとも事業開始の2か月前から(要電話予約・1回50分)。日中サービス支援型GH・開発行為が絡む場合は早めに | 書類は毎月10日締切(窓口提出が基本)→基準を満たせば翌月1日指定。作成は前々月末が目安 | 翌月1日 | 確定 |
| 川越市・川口市・越谷市(中核市) | 各市の障害福祉担当課。事前相談は事業開始希望月の3か月前(川越市はA型6か月前)。川口市は開所相談に法人代表者・管理者・サビ管予定者の来庁を求め、コンサル・代理のみは不可 | 指定希望月の前月10日までに申請(越谷市は電子申請・不備は20日まで修正)。11日以降は翌々月以降の指定 | 原則1日付 | 確定 |
| 神奈川県 横浜・川崎・相模原・横須賀を除く | 障害サービス課。指定申請の受付は完全予約制。申請方法は「障害福祉情報サービスかながわ」で公表 | 県の通知では事前相談→事前確認表→申請書→補正の段階ごとに期限(前々月1日/前々月15日/前月1日/前月15日)が置かれている。障害児通所は開設前説明会(年3回)への出席が必要 | 毎月1日 | 確定:予約制・市指定の範囲/要確認:段階ごとの期限 |
| 横浜市(政令市) | 障害施設サービス課。日中活動系の新規指定は事前相談の申込を希望指定月の4か月前まで(共生型は5か月前、変更・就労定着は3か月前)。電子申請で申込→担当から連絡(1か月以内)→対面相談。市街化調整区域は開発審査会の許可が必要でさらに時間 | 事前相談完了後に申請(期限は事前相談で案内) | — | 確定 |
| 茨城県 | 障害福祉課。所在市町村および県との事前協議(事業計画書)を指定希望月の前々月10日までに(GHは完了まで)。電子申請なら即日提出 | 申請書一式を前々月末日必着 | 毎月1日 | 確定(令和7年9月30日 集団指導資料) |
「確定」は各指定権者の公式ページ・公表資料で文言を確認したもの、「要確認」は公表資料で日付まで確認できなかったものです。要確認の欄は、確認が取れ次第この表を更新します。
4都県を並べて見える3つの型
- 「前々月末に申請、翌月1日指定」型——埼玉県・茨城県。締切は明快ですが、茨城県はその前に市町村と県の両方への事前協議(前々月10日まで)が挟まり、埼玉県は土地・建物を決める前に相談するよう求めています。
- 「毎月10日締切、翌月1日指定」型——さいたま市・川越市・川口市・越谷市。締切が遅い分、事前相談は3か月前(さいたま市は2か月前)に置かれ、川口市のように代表者・管理者・サビ管予定者本人の来庁を求める市があります。「行政書士に任せれば行かなくていい」は成り立ちません。
- 「関門を通らないと申請できない」型——東京都(説明会または財団への事前相談+区市町村との事前相談)、横浜市(4か月前までの事前相談申込)、神奈川県(段階ごとの期限と予約制、障害児は説明会出席)。ここでは締切より「いつ関門を通り始めるか」が開業日を決めます。
どの型でも、事前相談で求められるのは事業計画書・図面・収支予算書・人員の見込みです。つまり、開業希望日の3〜4か月前に「指定権者の特定・物件の目処・定款の目的・資金計画」が揃っているのが、関東でも最低ラインだと言えます。横浜市を狙うなら4か月前、東京都なら説明会の開催日程からの逆算が必要です。
関東で特に見落としやすい4点
- 市街化調整区域——横浜市が明記しているように、建設予定地が市街化調整区域だと開発審査会の許可が必要になり、事前相談にさらに時間がかかります。物件を見る段階で用途地域を確認してください。
- 就労継続支援A型は長い——川越市はA型の事前相談を6か月前としています(柏市も就労系は長め)。生産活動の内容と収支の精査に時間がかかるためです。
- 日中サービス支援型グループホーム——さいたま市は「早めに相談」と明記。地域の協議会への報告義務があるサービスなので、通常のGHより前倒しで動きます。
- 電子申請の有無——茨城県は電子申請で即日提出可、越谷市は電子申請が基本。郵送必着の指定権者(埼玉県)とは、締切直前の動き方が違います。
この一覧は、こう使ってください
まず事業所の住所から指定権者を特定し、表の「作法」の欄で関門があるか(説明会・事前相談の申込・市町村協議)を確認します。次に締切から逆算して、物件・定款・資金計画をいつまでに固めるかを決める。そのうえで、対面が必要な工程(代表者の来庁・現地確認)を洗い出す——この順番です。当事務所は関東の指定権者を含め全国オンラインで対応しており、対面が必要な工程は出張か分担かを選べます。「自分の地域はどうか」を知りたい方は、住所とやりたいサービスだけ教えてください。
参考にした一次資料
- 東京都福祉保健財団「障害福祉サービス等事業者指定申請受付等事業」
- 東京都福祉局「令和8年度障害福祉サービス等事業者の指定に関する区市町村協議等について」
- 埼玉県「施設・事業者指定の手続き(療養介護・生活介護・短期入所・自立訓練・就労移行支援・就労継続支援・就労定着支援・就労選択支援・施設入所支援)」
- さいたま市「事業者指定の手続(障害福祉サービス・障害者支援施設・相談支援)」
- 川越市「障害福祉サービス事業者等の新規指定申請」
- 川口市「指定申請について(障害福祉サービス事業所等)」
- 越谷市「障害福祉サービス事業所等の指定申請について」
- 神奈川県「障害福祉サービス事業者等として指定を受けるには」
- 横浜市「日中活動系サービス」(事前相談の流れ・市街化調整区域)
- 茨城県障害福祉課「令和7年度 事業所指定・変更届出等の提出に係る留意点について」(令和7年9月30日 集団指導資料)
※制度・要件・金額は改正や自治体の運用で変わります。上記は確認時点のものであり、実際の手続きの前には必ず最新の告示・要領および指定権者の案内をご確認ください。
📍 千葉県ローカルメモ|千葉から隣県へ2か所目を出すときの注意
松戸・柏・流山・我孫子は東京都(葛飾区・足立区など)と茨城県(取手市・守谷市など)に接し、市川・浦安は東京都(江戸川区)に接しています。同じ法人でも、都県をまたいで事業所を持つと業務管理体制の届出先が厚生労働大臣(関東信越厚生局)に変わります。2か所目の指定申請と同時に確認してください。
※2026年7月23日時点の一般的な整理です。個別の管轄・最新の運用は各窓口にご確認ください。
💬 目加多のひとこと
関東を並べてみると、「締切」よりも「関門」が開業日を決める自治体が増えていることが分かります。説明会の日程、事前相談の申込期限、代表者本人の来庁。書類の前に、カレンダーを開くことから始めるのが、関東の開業準備だと感じています。

執筆・監修
目加多 龍めかた りょう
行政書士 × 財務・キャリアコンサルタント(目加多龍行政書士事務所 代表)
行政書士/国家資格キャリアコンサルタント/2級FP技能士(AFP)。ブリヂストン系列企業とNEC系列企業で人事・労務の現場15年を経て2026年に独立。個人向けキャリア相談はココナラで約70件・全件★5.0(プラチナランク・2026年7月時点)。障害福祉・障害児支援の指定申請を軸に、資金調達から人材の定着まで、中小企業の「手続き」「資金」「人材」を一体で支援しています。
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