— 30秒でわかる結論 —

Q. 介護タクシーを開業するには、いくらかかりますか?

車両で決まります。個人事業・車両1台・自宅の一室を営業所・月極駐車場を車庫という前提で、2026年9月時点の概算は、福祉車両(リフト付き)150〜450万円(新車400万円前後・中古150〜250万円)、セダン型で既存車を使うなら0〜50万円、二種免許の取得20〜30万円、営業所・車庫0〜30万円、任意保険(対人8,000万円・対物200万円以上)年15〜30万円、メーター・車いす固定装置・表示10〜40万円、許可時の登録免許税30,000円、運転資金60〜150万円。合計は福祉車両を新車で入れるなら概算300〜700万円、既存のセダン型なら120〜300万円です。許可申請では所要資金に対して自己資金を50%以上かつ事業開始当初資金以上、申請期間中常に確保して残高証明で示す必要があるため、車両を全額ローンで買う前提だと止まります。自己資金の額から逆算して車両の買い方を決めてください。

こんな方に読んでいただきたい記事です

  • 介護タクシーを個人で始めようと考えていて、必要な資金を知りたい方
  • 福祉車両を新車で買うか中古かリースか迷っている方
  • 自己資金の要件で申請が通るか不安な方

介護タクシーの開業費用は「車両」で決まる

介護タクシーは、障害福祉の通所系と違って建物の改修がほとんど要りません。その代わり、車両が費用の主役です。福祉車両を新車で買うのか、中古か、リースか、セダン型で始めるのかで、初期費用は数百万円単位で変わります。ここでは「個人事業・車両1台・自宅の一室を営業所・車庫は月極駐車場」を前提に、2026年9月時点の概算を示します。

項目概算備考
車両(福祉車両・リフト付き)概算 150〜450万円新車400万円前後、中古150〜250万円が目安。セダン型なら既存車の活用も
車両(セダン型で既存車を使う場合)概算 0〜50万円構造変更や表示の費用のみ。運転者にケア資格が必要
二種免許の取得概算 20〜30万円教習所の場合。すでに保有なら0
営業所・車庫概算 0〜30万円自宅の一室+月極駐車場なら初期費用は小さい。賃貸なら保証金
任意保険(対人8,000万円・対物200万円以上)概算 年15〜30万円事業用の料率。福祉輸送を行う旨を伝えて見積もり
メーター・車いす固定装置・表示概算 10〜40万円タクシーメーターの要否は運賃の形態による
許可申請の専門家報酬税込250,000円当事務所の場合(日行連統計の最頻値と同額)
登録免許税(許可時)30,000円一般旅客自動車運送事業の許可
運転資金(開業後3か月分)概算 60〜150万円燃料・保険・自分の生活費。利用者がつくまでの期間

合計の目安は、福祉車両を新車で入れるなら概算 300〜700万円、既存のセダン型で始めるなら概算 120〜300万円。障害福祉の通所系(数百万〜数千万円)と比べれば小さく、「個人で始められる」と言われる理由はここにあります。

自己資金の要件——「半分以上」を残高証明で示す

許可申請では、所要資金(上の表の合計に相当)に対して、自己資金を所要資金の50%以上、かつ事業開始当初に要する資金以上、申請期間中ずっと確保している必要があります。これを金融機関の残高証明書で示します。つまり、車両を全額ローンで買う前提だと、自己資金要件で止まります。自己資金の額から逆算して、車両の買い方を決めるのが現実的です。

費用より先に確認する2つ

  • 地域の需要と競合——通院・入退院・施設間の送迎需要は、地域の病院・介護施設・ケアマネ事業所との関係で決まります。開業前に挨拶回りをして、紹介が見込めるかを確かめてください。
  • 介護保険と組み合わせるか——通院等乗降介助を算定するには訪問介護等の指定が別に必要で、その分の投資(人員・事務所)が上乗せされます。介護保険法に基づく指定は当事務所の取扱い対象外のため、組み合わせる場合は社会保険労務士等と連携します。
要確認:本記事の金額はすべて2026年9月3日時点の概算で、車両価格・保険料・地域により大きく変動します。自己資金の要件と所要資金の算定方法は各地方運輸局の公示基準と手引きによります。運賃の認可・メーターの要否は運賃の形態と運輸局の運用で異なります。登録免許税の額は登録免許税法によります。申請前に関東運輸局千葉運輸支局の最新の手引きで確認してください。

当事務所の関わり方

許可申請と、日本政策金融公庫等の創業融資の事業計画づくりを一本の線表で進めます。自己資金要件と融資の関係(融資を自己資金に含められるか)は運輸局の運用によるため、事前に確認したうえで資金計画を組みます。許可の要件もあわせてご覧ください。

参考にした一次資料

※制度・要件・金額は改正や自治体の運用で変わります。上記は確認時点のものであり、実際の手続きの前には必ず最新の告示・要領および指定権者の案内をご確認ください。

📍 千葉県ローカルメモ|松戸・東葛で介護タクシーを始めるとき

松戸市周辺は総合病院・介護施設が多く、通院・入退院・施設間送迎の需要があります。一方で参入も多いため、開業前に病院の地域連携室・介護施設・ケアマネ事業所を回り、紹介の見込みを確かめてから車両を決めることをお勧めします。申請先は関東運輸局千葉運輸支局です。

※2026年7月23日時点の一般的な整理です。個別の管轄・最新の運用は各窓口にご確認ください。

💬 目加多のひとこと

介護タクシーの費用相談で、車両のカタログを先に持ってこられる方が多いのですが、私は先に通帳の残高を聞きます。自己資金要件があるので、買える車は残高で決まるからです。順番を逆にすると、申請が止まります。

行政書士 目加多龍

執筆・監修

目加多 龍めかた りょう

行政書士 × 財務・キャリアコンサルタント(目加多龍行政書士事務所 代表)

行政書士/国家資格キャリアコンサルタント/2級FP技能士(AFP)。ブリヂストン系列企業とNEC系列企業で人事・労務の現場15年を経て2026年に独立。個人向けキャリア相談はココナラで約70件・全件★5.0(プラチナランク・2026年7月時点)。障害福祉・障害児支援の指定申請を軸に、資金調達から人材の定着まで、中小企業の「手続き」「資金」「人材」を一体で支援しています。

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