— 30秒でわかる結論 —
Q. 介護タクシーは個人でも始められますか?何が必要ですか?
始められます。ただし「タクシー」の名のとおり道路運送法の許可事業で、運輸局から一般乗用旅客自動車運送事業(福祉輸送事業限定)の許可を受けるのが基本形です。主な関門は、①二種免許を持つ運転者、②車いす対応車両など福祉車両(またはケア資格者の乗務)、③営業所・車庫の確保、④所要資金の計画、⑤役員の法令試験。さらに介護保険の「通院等乗降介助」を算定したい場合は、訪問介護等の指定も併せて必要という二階建て構造です。申請から開業まで数か月を見込んでください。
「親の通院送迎で苦労した経験を仕事にしたい」「訪問介護に送迎を加えたい」——介護タクシーの相談は、切実な原体験から始まることが多い分野です。参入は個人でも可能ですが、介護の制度と運送の制度、二つの法律の交差点にある事業だという全体像を最初に押さえましょう。
これは「運送業」である——許可の正体
介護タクシーは、法律上は旅客自動車運送事業です。お金をもらって人を運ぶ以上、運輸局(運輸支局)の許可が必要で、福祉輸送に限定した一般乗用旅客自動車運送事業の許可が標準ルート。無許可の有償運送は「白タク」であり、善意でも違法です。介護事業の感覚だけで始めると、この運送法の壁を見落とします。
主な要件——人・車・場所・お金・試験
①人:運転者は普通二種免許が必要。②車:車いすやストレッチャーに対応した福祉車両が基本(セダン型で参入する場合は、介護福祉士や訪問介護員などのケア資格が求められる枠組みです)。③場所:営業所と、車両が収まる車庫(距離・使用権原の要件あり)。④お金:車両費・保険料・人件費など所要資金を自己資金等で確保する資金計画。⑤試験:申請後、経営者(法人は役員)が法令試験に合格する必要があります。書類だけでなく「勉強」も要る許可です。
介護保険との二階建て——「通院等乗降介助」
運送の許可だけでも、全額自費の介護タクシーとして営業できます。さらに介護保険の通院等乗降介助(乗降時の介助部分に保険を使う)を算定するには、訪問介護等の事業者としての指定が別途必要です。自費型で始めて、需要と体制が整ってから指定を取りに行く——段階的な設計も現実的な選択肢。どこまでを事業範囲にするかで、必要な手続きと収支構造が変わります。
収支の現実——「一台一人」の設計図
開業当初は経営者自身が運転する一台体制が典型です。通院送迎は午前に需要が集中するため、稼働の谷(昼過ぎ〜夕方)をどう埋めるかが収支の分かれ目。病院・ケアマネジャー・地域包括との関係づくり、施設の定期送迎契約、自費の外出支援など、売上の柱を複線化する営業計画まで含めて、創業融資の計画書に落とし込みます。車両費の調達(融資・リース)も含め、資金計画は当所の得意分野です。
💬 目加多のひとこと
介護タクシーは、許可のハードルがある分だけ、越えた人に参入障壁として働く事業です。運輸局の許可・法令試験・訪問介護の指定・創業融資——バラバラに見える手続きを一本の工程表にまとめ、開業日から逆算して伴走します。原体験のある方の参入を、心から応援したい分野です。
📍 千葉県ローカルメモ|介護タクシーの許可窓口は市役所ではありません
介護タクシー(一般乗用旅客自動車運送事業・福祉輸送限定)の許可申請の窓口は、市役所や県庁ではなく国(関東運輸局千葉運輸支局)です。一方、介護保険の訪問介護等と組み合わせる場合の指定は、千葉市・船橋市・柏市なら各市、それ以外の県内市町村なら千葉県と、制度ごとに窓口が分かれます。「どこに何を出すか」の交通整理から当所が対応します。
※2026年7月18日時点の一般的な区分です。個別の管轄・受付方法は各窓口にご確認ください。
まとめ
介護タクシーは運送業の許可+(保険算定なら)介護の指定という二階建て。人・車・場所・資金・法令試験を工程表にして、数か月がかりで準備します。許可申請から資金調達まで一気通貫で支援します。初回相談60分無料。松戸・柏・流山・船橋・市川をはじめ首都圏の開業を支援しています(オンラインで全国対応も可)。
※要件・手続きの詳細は管轄運輸支局の公示基準によります(2026年7月18日時点の一般的な整理)。個別の要件は必ず最新の公示・手引きをご確認ください。