— 30秒でわかる結論 —
Q. 自己資金が足りないので、親から一時的に借りて口座に入れようと思います。大丈夫ですか?
やめてください。ほぼ確実に見抜かれ、失うものが大きすぎます。面談では通帳の履歴でお金の出どころを確認され、直前の大口入金は必ず「これは何ですか」と聞かれます。答えに窮した瞬間、金額の問題ではなく誠実性の問題に変わり、審査は事実上終わります。一方、親からの支援でも返済不要の贈与として正直に整理すれば自己資金として扱われ得ます(贈与税の扱いは提携税理士と確認)。隠すか、正直に設計するか——結果は真逆です。
「見せ金って、実際バレるんですか?」——正直に聞いてくださる方には、正直にお答えしています。バレます。しかも、バレ方が最悪なのです。今日はその仕組みと、正しい道を解説します。
なぜバレるのか——通帳は「お金の日記帳」
創業融資の面談では、通帳(またはネットバンキングの履歴)の提示を求められ、残高ではなく推移を見られます。毎月コツコツ増えてきた10万円ずつの記録と、面談2週間前にポンと入った100万円——どちらの物語が信用されるかは明白です。担当者は日常的に何百冊もの通帳を見ているプロ。「原資は何ですか?」の一問に、澱みなく答えられない入金は、すべて疑いの対象になります。
失うのは「今回の融資」だけではない
見せ金が疑われた場合、単に減額・否決で終わりません。計画書の数字全体が「盛っているかもしれない」という目で見直され、信用の土台が崩れます。金融の世界で一度ついた不誠実の記録は、2回目の申込みにも影を落とす。100万円の見せ金で、将来の1,000万円の調達力を失う——これが本当のコストです。
正しい道①——親の支援は「贈与」として堂々と
親族からの支援自体は、悪ではありません。ポイントは性質の整理です。返済義務のない贈与なら自己資金側で評価され得ますが、返す約束のあるお金は借入であり自己資金にはなりません。贈与なら、贈与契約書を作り、資金移動の記録を残し、面談でも「親からの開業支援の贈与です」と明言する——隠さず設計されたお金は、むしろ家族の応援として好印象にすらなります(贈与税の基礎控除等の税務は提携税理士と確認します)。
正しい道②——今からでもできる積み上げ方
自己資金の評価は金額×貯め方です。①開業予定日から逆算して毎月定額の積立を今日から始める(半年の記録でも「計画性」は伝わります)、②タンス預金があるなら早めに口座へ(直前の一括入金は出どころ説明が困難)、③退職金・保険の解約返戻金など出どころが書類で示せるお金は資料を揃える、④どうしても足りなければ、希望額を下げて2回目の融資を見据える——正面から積む道は、遠回りに見えて一番速いのです。
💬 目加多のひとこと
「盛らない」は当事務所の経営原則ですが、実は融資の世界でこそ最強の戦略です。金融機関が貸したいのは、完璧な人ではなく正直な人。自己資金が少ないなら少ないなりの、誠実な計画の組み方があります——その設計を一緒にやりましょう。
まとめ
見せ金は通帳の履歴で見抜かれ、信用そのものを失います。親の支援は贈与として正直に整理し、自己資金は今日からの積立で。誠実な資金計画の設計から面談準備まで伴走します。初回相談60分無料。松戸・柏・流山・船橋・市川をはじめ首都圏の創業者を支援しています(オンラインで全国対応も可)。
※融資の実行を保証するものではありません。贈与税等の税務は提携税理士と連携して確認します。