— 30秒でわかる結論 —

Q. 放デイ・児発で子どもが早退した日は、基本報酬をどの時間区分で算定しますか?

早退した日の請求で迷っている方へ。早く帰った理由が利用者の都合なら、個別支援計画に定めた提供時間の区分で算定します。事業所の都合で短くした日は、実際に支援に要した時間の区分です。事業所の都合で30分未満になった日は算定できません。送迎時間は提供時間に含まれません(こども家庭庁 令和6年度報酬改定(障害児支援)Q&A VOL.1 問2・問3(2026年10月9日確認))。

こんな方に読んでいただきたい記事です

  • 子どもの早退や学校の延長で、その日の時間区分の請求に迷っている放デイ・児発の方
  • 職員不足や悪天候で、事業所の判断で早めに終えた日の扱いを確かめたい方
  • 個別支援計画の提供時間と、毎日の実際の時間がずれている気がする児発管・管理者の方

ご相談いただくと、こう進みます

  1. 最初の60分の無料相談で、個別支援計画の提供時間の書き方と、早退・遅れの日の記録を一緒に見ます
  2. ご依頼後は、計画・サービス提供記録・請求の3つを月単位で突き合わせ、ずれの洗い出しと記録の型づくりを進めます
  3. その後は、報酬改定やQ&Aの追加があったときに、計画と記録の書き方を同じ表で見直します

「今日は早退だったけど、報酬はどの区分で出すの?」と迷っている方へ。早く帰った理由が「誰の都合か」で決まります

放課後等デイサービスや児童発達支援で、令和6年度から基本報酬に時間区分ができました。そうすると、毎日のように出てくるのが「今日は30分早く帰ったけど、どうやって請求するの?」という迷いです。国のQ&Aにも、ほぼそのままの質問が載っています。「個別支援計画において定めた提供時間と実際に支援に要した時間が異なる時間となる場合(計画に定める提供時間が該当する時間区分とは、異なる時間区分となる場合)には、基本報酬の算定の取扱いはどのようになるか。」

答えは、短くなった理由で分かれます。利用者の都合なら、個別支援計画に定めた提供時間が該当する時間区分で算定します。事業所の都合なら、実際に支援に要した時間が該当する時間区分で算定します(制度。こども家庭庁「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定(障害児支援)に関するQ&A」VOL.1 問3・令和6年3月29日(2026年10月9日確認))。

ここでいう「提供時間」とは、個別支援計画に書く、支援に要する具体的な時間のことです。時間区分の名前(「1時間30分超3時間以下」など)ではなく、「2時間30分」のように書く、とQ&Aの問5で示されています。

場面ごとの早見表——どの時間で請求するか

ひとことで言うと、事業所に起因しない事情なら計画の時間、事業所の判断で短くしたなら実際の時間、が原則です。ただし台風などの悪天候は例外として扱われています。

その日に起きたこと算定する時間区分根拠
子どもが体調不良で早退した/保護者の用事で早く迎えに来た計画に定めた提供時間の区分(利用者の都合)VOL.1 問3
学校の授業が延びて到着が遅れた/道路の渋滞で送迎に時間がかかった計画に定めた提供時間の区分(事業所に起因しない事情)VOL.1 問3
職員が足りず、事業所の判断で早めに終えた実際に支援に要した時間の区分(事業所の都合)。30分未満なら算定不可VOL.1 問3
台風などで、児童の安全のため事業所の判断で短くした計画に定める時間で算定できるVOL.2 問1
計画より長く支援した(どちらの都合でも)計画に定めた提供時間の区分が基本VOL.1 問3
計画が未作成/もともと利用予定のない日だった「30分以上1時間30分以下」の区分VOL.1 問4

(制度。こども家庭庁 令和6年度報酬改定(障害児支援)Q&A VOL.1(令和6年3月29日)・VOL.2(令和6年4月12日)。千葉県の障害児通所支援のページに掲載(2026年10月9日確認))

30分未満の扱いも、理由で分かれます。利用者の都合で30分未満になった日は算定できますが、事業所の都合で30分未満になった日は算定できません(VOL.1 問3)。

時間に数えないもの——送迎と、通所自立支援の付き添い

結論として、送迎の時間は提供時間に含まれません(VOL.1 問2)。放課後等デイサービスの通所自立支援加算で、送迎に同行して支援した時間も、提供時間に含まれません(VOL.2 問8)。

「送迎に1時間かかったから、その分も支援時間に」という数え方はできない、ということです。計画の提供時間を決めるときも、送迎を除いた時間で書きます。

— この段階でご相談いただく理由 —

時間区分の請求は、個別支援計画の書き方と、日々の記録の書き方がそろっていないと説明できません。計画・記録・請求の3つを並べて、ずれている所を一緒に洗い出します。

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記録に残すこと——「実際の時間」と「誰の都合か」

ひとことで言うと、実際に支援に要した時間を、日々のサービス提供記録に書いておきます。Q&Aは「実際に支援に要した時間については、日々のサービス提供記録に記録しておくこと」としています(VOL.1 問3)。

ただ、早退の日に計画の時間で請求するなら、その理由が利用者の都合だったことも、記録から読めるようにしておいたほうが安心です。「体調不良で保護者のお迎え」「学校行事で到着が遅れた」と1行あるだけで、あとから見た人に請求の理由が伝わります(当事務所の見解)。

確認すること見る書類
個別支援計画に、提供時間が「2時間30分」のような具体的な時間で書かれているか個別支援計画
早退・遅れの日に、実際の開始・終了の時刻が書かれているかサービス提供記録
短くなった理由(利用者の都合か、事業所の都合か)が分かる1行があるかサービス提供記録
事業所の都合で短くした日を、実際の時間の区分で請求しているか実績記録票・請求データ
計画と実際のずれが続いている子がいないか(月単位で見る)提供記録の月の集計

(項目は、Q&A VOL.1 問3・問5の内容を、当事務所が点検の順に並べたもの)

ずれが続くなら、計画を直します

結論として、計画の時間と実際の時間のずれが続くなら、速やかに個別支援計画を見直します。Q&Aは例として、計画の提供時間を3時間としながら、利用者の都合で実際は1時間となることが、1月の利用でみて恒常的に生じている場合を挙げています(VOL.1 問3)。

逆に、学校の短縮授業などで、ふだんと違う時間区分になる日があらかじめ分かっているなら、その具体的な内容を個別支援計画に書き、必要な体制をとっていれば、その区分で算定できます(VOL.1 問3)。もともと利用予定のない日の支援も、その想定と提供時間を計画の特記事項欄に書いておけば、その時間に応じた区分で算定できます(VOL.1 問4)。

延長支援加算も同じ考え方につながります。利用者の都合で開始が遅れた日は、基本報酬は計画の提供時間で算定でき、延長支援も計画の時間を基準に、実際に支援に要した時間で算定できます(VOL.3 問1・令和6年5月2日)。一方、基本報酬を算定できない日に延長支援加算だけを算定することはできません(VOL.3)。延長支援加算の要件は延長支援加算の計画・記録・請求にまとめています。

財務の目で見ると

時間区分のずれは、その日だけを見ると小さく見えます。でも、事業所の都合で短くした日を計画の時間で請求し続けていると、あとで見直したときにまとめて戻すことになります。月に1回、早退と遅れの日だけを抜き出して、理由と請求した区分を並べてみてください。売上の見込みも、計画の時間ではなく実際の時間で一度数え直すと、資金繰りの読みがずれにくくなります(当事務所の見解)。

体調不良などで、支援を始める前に帰った日(休みになった日)の扱いは欠席時対応加算の要件と記録を、計画そのものが無い期間の扱いは個別支援計画の未作成減算を参考にしてください。

地域差分——国のQ&Aと、指定権者の運用

本記事の取扱いは、こども家庭庁が都道府県・指定都市・中核市・児童相談所設置市に送付した全国共通のQ&Aによるものです。千葉県は、障害児通所支援の指定・変更等の手続のページにこのQ&A(VOL.1〜VOL.6)を掲載しています。30分未満の支援を市町村と協議して算定する場合など、市町村の判断が入る部分もあるため、お住まいの指定権者・支給決定をする市町村の案内もあわせて確認してください(2026年10月9日確認)。

今日やること——3つだけ

まず、今月の早退と遅れの日を、サービス提供記録から抜き出します。で、その日ごとに「利用者の都合か、事業所の都合か」と、請求した区分を並べます。最後に、ずれが続いている子の個別支援計画の提供時間を、実態に合わせて見直すかを児発管と話します。この3つで、時間区分の請求の抜けがほぼ見えてきます。

参考にした一次資料

※制度・要件・金額は改正や自治体の運用で変わります。上記は確認時点のものであり、実際の手続きの前には必ず最新の告示・要領および指定権者の案内をご確認ください。

📍 千葉県ローカルメモ|Q&Aの探し方

令和6年度報酬改定(障害児支援)のQ&Aは、千葉県の「障害児通所支援及び障害児入所支援の指定・変更等の手続」のページにVOL.1〜VOL.6がまとめて掲載されています。千葉市・船橋市・柏市など市が指定する事業所も、国のQ&A自体は同じです(2026年10月9日確認)。

※2026年10月9日時点の一般的な整理です。個別の管轄・最新の運用は各窓口にご確認ください。

💬 目加多のひとこと

早退の日の請求は、1日ずつ見ると小さな話です。でも、計画と記録と請求が1本の線でつながっていると、運営指導のときに「この日はなぜこの区分ですか」と聞かれても、記録を指させば済みます。

行政書士 目加多龍

執筆・監修

目加多 龍めかた りょう

行政書士 × 財務・キャリアコンサルタント(目加多龍行政書士事務所 代表)

行政書士/国家資格キャリアコンサルタント/2級FP技能士(AFP)。ブリヂストン系列企業とNEC系列企業で人事・労務の現場15年を経て2026年に独立。個人向けキャリア相談はココナラで約70件・全件★5.0(プラチナランク・2026年7月時点)。障害福祉・障害児支援の指定申請を軸に、資金調達から人材の定着まで、中小企業の「手続き」「資金」「人材」を一体で支援しています。

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