— 30秒でわかる結論 —

Q. 自立生活支援加算(Ⅰ)は、1人につき何回、いつからいつまで算定できますか?

入居者が一人暮らしを希望して、加算の回数と期間で迷っている方へ。1人の対象者につき同じ事業所で1回まで、変更後の計画を交付した月から6か月間です。算定しない月も6か月に含めます。最終的に退居に至らなかった場合も算定でき、退居後に再び利用して要件を満たせば再び算定できます(Q&A VOL.1 問38・問39・問41、留意事項通知 ⑳(2026年10月26日確認))。

こんな方に読んでいただきたい記事です

  • 入居者が一人暮らしをしたいと言い出し、自立生活支援加算(Ⅰ)を何回・いつまで取れるか確かめたい方
  • 支援を始めたが入院などで止まった月があり、6か月の数え方に迷っているサービス管理責任者の方
  • 一人暮らしに至らなかった人や、戻ってきた人の算定を点検したいグループホームの管理者の方

ご相談いただくと、こう進みます

  1. 最初の30分の無料相談で、入居者の希望と状況を一緒に見て、自立生活支援加算(Ⅰ)の対象になり得る人を確かめます
  2. ご依頼後は、計画変更の会議・同意・交付の記録と、6か月の期間の管理表を、留意事項通知の⑳に沿ってそろえます
  3. その後は、退居後の支援や地域連携推進会議の報告まで、記録と届出の時期を一緒に確かめます

「入居者が一人暮らしをしたいと言い出した。自立生活支援加算(Ⅰ)は何回、いつまで取れる?」と迷っている方へ。1人につき同じ事業所で1回、計画を交付した月から6か月間です。算定しない月も6か月に数えます

グループホームの入居者が、一人暮らしをしてみたいと言い出した。個別支援計画を見直して、部屋探しや家電の使い方の練習を始めたい。ただ、自立生活支援加算(Ⅰ)が「何回取れるのか」「途中で支援をしない月があったら期間はどうなるのか」がはっきりしない。国のQ&Aには、ほぼそのままの質問が載っています。

「一人の対象者につき同一事業所において一度までの算定となるか。また、当該加算を算定できる期間は、変更後の計画を交付した月を起算月として、算定しない月も含めて6月間のみとすることでよいか。」答えは「貴見のとおり」です(制度。厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定等に関するQ&A VOL.1」問41・令和6年3月29日(2026年10月26日確認))。

つまり、6か月は「算定した月を6回数える」のではなく、カレンダーで進みます。支援が止まった月があっても、期間は後ろに延びません(当事務所の見解。Q&A VOL.1 問41の文言による)。

自立生活支援加算(Ⅰ)とは——入居中から一人暮らしに向けた支援を、6か月間に限って評価する加算

自立生活支援加算(Ⅰ)とは、居宅における単身等での生活を本人が希望し、かつ、可能と見込まれる利用者の退居に向け、個別支援計画を見直した上で、一人暮らし等に向けた支援を行った場合に、6か月間に限り算定する加算です。単位数は1,000単位/月です(制度。厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定の概要」令和6年2月6日(2026年10月26日確認))。

令和6年度の改定前は、自立生活支援加算は500単位/回でした。改定で(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)に分かれています(制度。改定の概要(2026年10月26日確認))。単位数は改定の概要の数字です。報酬告示の本文は今回読んでいないため、算定の際は指定権者の案内で確かめてください(要確認)。

区分対象単位数根拠
自立生活支援加算(Ⅰ)介護サービス包括型・外部サービス利用型の入居者で、単身等での生活を希望し可能と見込まれる人1,000単位/月(6か月間に限り)改定の概要・留意事項通知 ⑳㈠
自立生活支援加算(Ⅱ)日中サービス支援型のみ(療養介護の「地域移行加算」と同趣旨)500単位/回改定の概要・留意事項通知 ⑳㈡
自立生活支援加算(Ⅲ)移行支援住居(定員2人以上7人以下)の入居者利用期間が3年以内の場合 80単位/日 など改定の概要
退居後共同生活援助サービス費グループホームを退居した利用者((Ⅰ)又は(Ⅲ)を算定していた者に限る)2,000単位/月改定の概要

(制度。改定の概要・留意事項通知 ⑳。留意事項通知は厚生労働省掲載の新旧対照表(令和8年3月31日の最終改正)で、⑳は改正後・現行とも同文(2026年10月26日確認))。(Ⅲ)は移行支援住居という専用の住居が前提です。移行支援住居には加算の対象とならない利用者は入居できず、その場合は基本報酬等も算定できない、とされています(制度。Q&A VOL.1 問43(2026年10月26日確認))。この記事では、ふつうの共同生活住居に入居している人が対象の(Ⅰ)を扱います。

回数と期間の数え方——「1回まで」「算定しない月も含めて6か月間」

ひとことで言うと、(Ⅰ)は「1人1回・カレンダーで6か月」です。起算月は、変更後の計画を交付した月です(制度。留意事項通知 ⑳㈠イ・Q&A VOL.1 問41(2026年10月26日確認))。

月(例:4月に変更後の計画を交付)期間の数え方算定読み方
4月起算月(6か月の1つ目)支援をして算定計画の交付月から始まる
5月2つ目支援をして算定1月に1回が限度
6月3つ目入院などで支援できず算定しない算定しない月も期間に含める
7月4つ目支援をして算定6月の分は後ろに足せない
8月5つ目支援をして算定―
9月6つ目(最後)支援をして算定ここで期間が終わる
10月期間外算定できない同じ事業所で同じ人に2回目は原則なし

(当事務所が留意事項通知 ⑳㈠イと Q&A VOL.1 問40・問41から整理した例(2026年10月26日確認))。表の月は例です。問40は、1月あたりの支援回数や内容を一律に規定しているものではない、としつつ、6か月間で計画的に支援を行う趣旨であることから、個別支援計画に基づき適切な支援を、としています。月に何回支援したら算定できる、という線は引かれていません(制度。Q&A VOL.1 問40(2026年10月26日確認))。

注意したいのは言い回しの違いです。問40の問いには「計画の見直しを行った日の属する月から起算して6月以内」とあり、留意事項通知と問41は「変更後の計画を交付した月から」です。見直しの会議の月と交付の月がずれると、起算月の読み方が変わります。会議・同意・交付を同じ月に終えておくと、迷いが出ません(当事務所の見解)。

一人暮らしに至らなかったら?戻ってきたら?——Q&Aの答えを1枚に

結論として、最終的に退居に至らなかった場合も算定できます。一方で、同じ入居期間の中でもう一度、は算定できません(制度。Q&A VOL.1 問38・問39・問41(2026年10月26日確認))。

場面算定できるか根拠
6か月支援したが、本人の気持ちが変わって退居しなかった算定可能(貴見のとおり)Q&A VOL.1 問39
同じ入居期間のうちに、計画を見直してもう一度(Ⅰ)を取りたい不可(当該事業所に入居している期間について1回に限り)Q&A VOL.1 問38・問41
退居して一人暮らしをしたが、病気などでグループホームに戻り、再び一人暮らしを希望した退居した後、再度利用した場合に、算定要件を満たせば算定可能Q&A VOL.1 問38
期間の途中で支援をしない月があったその月も6か月に数える(延長はない)Q&A VOL.1 問41
移行支援住居から他の共同生活住居に移った人に、移った月から(Ⅰ)を取りたい対象とならないQ&A VOL.3 問7
同じ人に(Ⅰ)と(Ⅲ)を同時に取りたい同時に算定することできないQ&A VOL.3 問8

(制度。Q&A VOL.1 問38・問39・問41、厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定等に関するQ&A VOL.3」問7・問8・令和6年5月10日(2026年10月26日確認))。問38の答えは、(Ⅰ)を「当該指定共同生活援助事業所において、個別支援計画を見直したことにより一人暮らし等の移行に向けた専門的な支援を行ったことを評価するもの」と説明しています。なので、退居に至らなかった6か月も、支援をしていれば評価の対象です。逆に、うまくいかなかったからもう一度、を同じ入居期間で重ねることはできません(当事務所の見解)。

— この段階でご相談いただく理由 —

対象になる入居者の確認と、計画変更の会議・同意・交付の記録、6か月の期間の管理表を、留意事項通知の⑳に沿って一緒にそろえます。

障害福祉事業の運営サポートを見る

対象にならない人——留意事項通知が挙げる4つ

ひとことで言うと、本人の希望と見込みがそろっていない人は対象外です。留意事項通知は、次の4つを当該加算の対象とはならない、としています(制度。留意事項通知 ⑳㈠ア(2026年10月26日確認))。

点検項目通知の文言根拠
□ 引き続き住み続けたい人ではないか当該共同生活住居において、引き続き生活支援を受け続けることを希望する者⑳㈠ア(ア)
□ 事業所の都合の退居ではないか事業所等の事情により退居を求める者⑳㈠ア(イ)
□ 本人の意思が確認できているか単身等での生活の希望や意思の表明が十分に確認できていない状況の者⑳㈠ア(ウ)
□ ほかのグループホームや施設に移る予定ではないか他の共同生活援助事業所や社会福祉施設等への入所等を希望する者⑳㈠ア(エ)
□ 会議を開いたかサービス管理責任者が計画の変更に係る会議を開催し、支援の方針や支援内容等について当該事業所の従業者に確認及び共有⑳㈠イ
□ 同意と交付変更後の計画の原案について利用者に同意を求め、変更後の計画を交付⑳㈠イ
□ 支援の中身住居の確保に係る支援/ゴミ捨て・家電の使い方・買い物場所の確認等を本人とともに/サービス担当者会議等への出席や同行支援を含む連絡調整⑳㈠ウ

(制度。留意事項通知 ⑳㈠ア〜ウ(2026年10月26日確認))。いちばん記録で問われやすいのは(ウ)の「意思の表明が十分に確認できていない」です。本人が一人暮らしの希望を、いつ、どんな言葉で話したかを、計画変更の会議の記録に残しておくと、あとで説明がしやすくなります(当事務所の見解)。

会議の開き方について、Q&Aは、個別支援会議は原則として利用者が同席した上で行わなければならない、としています。病状により同席が極めて困難な場合等は、例外的にテレビ電話装置の活用等で意向を改めて確認することで差し支えない、とされています(制度。Q&A VOL.1 問42(2026年10月26日確認))。個別支援計画の見直しの記録の残し方は個別支援計画未作成減算の判定と期限管理と同じ考え方で整えられます。

上乗せの2つと、退居した後のこと

結論として、(Ⅰ)には居住支援法人との連携の上乗せがあり、退居した後は別の報酬で支援を続けられます(制度。改定の概要・留意事項通知 ⑳㈠エ(2026年10月26日確認))。

項目資料の文言単位数根拠
居住支援法人・居住支援協議会との情報共有月に1回以上、利用者の住宅の確保及び居住の支援に必要な情報を共有(通知は「毎月」)更に1月につき35単位改定の概要・留意事項通知 ⑳㈠エ
居住支援法人と共同した説明・指導と協議の場への報告在宅での療養上必要な説明及び指導を行った上で、協議会等に住宅の確保及び居住支援に係る課題を報告更に1月につき500単位改定の概要
退居後共同生活援助サービス費退居日の属する月から3月間(市町村が認めた利用者は6月間)。おおむね週1回以上の訪問2,000単位/月改定の概要

(制度。改定の概要・留意事項通知 ⑳㈠エ(2026年10月26日確認))。退居後共同生活援助サービス費は、算定の要件としては月2回以上の訪問等で足りる、とされています。ただし、事業所側の事情により、安易に訪問頻度を減らすことはあってはならない、とも書かれています(制度。Q&A VOL.1 問35(2026年10月26日確認))。

退居した人が自立生活援助を使う場合、同一法人の事業所でも退居後のサービスと併給できます。ただし、両方の支援を同一人物が兼務している場合は算定できません(制度。Q&A VOL.1 問34(2026年10月26日確認))。自立生活援助の事業そのものは自立生活援助の開設と要件にまとめています。

財務の目で見ると

(Ⅰ)は1,000単位/月を6か月間に限って算定する加算なので、上乗せを除くと、取れるのは最大で1,000単位×6か月分です。ここで効いてくるのが問41の「算定しない月も含めて」です。入院や帰省で支援が止まった月は、取れなかった1か月分がそのまま消えて、後ろに取り戻せません。なので、収入の見込みを立てるときは「6か月分」ではなく「支援できそうな月の数」で置くほうが、資金繰りの読みが外れにくいと思います。計画の交付月を決める時点で、本人の入院の予定や行事の時期を一緒に確かめておくのが、いちばん効く手当てかなと考えています(当事務所の見解)。

今回の資料に書いていないこと——ここは確かめる

ひとことで言うと、次の3つは今回読んだ資料では確かめられませんでした。1つ目は、報酬告示の本文の単位数です。今回は改定の概要で確かめました(要確認)。2つ目は、(Ⅰ)の期間が終わった後に、同じ人が移行支援住居に移って(Ⅲ)を算定できるかです。同時の算定ができないことはQ&A VOL.3 問8にありますが、続けての算定は書かれていません(要確認)。

3つ目は、指定権者ごとの体制の届出の要否と様式です。算定を始める前に、届出が要るか、要るならいつまでに出すかは、指定権者の手引きで確かめてください(要確認)。届出の時期の管理は加算の体制届の年間カレンダーの考え方が使えます。グループホームの運営でおおむね年に1回以上の開催が求められる地域連携推進会議の報告に、一人暮らしに向けた支援の取り組みを入れるかどうかも、あわせて考えておくとよいと思います(当事務所の見解)。

地域差分——国の基準と、指定権者の手続

自立生活支援加算(Ⅰ)の対象、1回までという回数、算定しない月も含めた6か月間の数え方、計画変更の会議・同意・交付の取扱いは、厚生労働省のQ&Aと留意事項通知による全国共通の取扱いです。

加算の届出の要否・様式・提出期限は、指定権者(都道府県・指定都市・中核市など)で違います。お住まいの指定権者の手引きで確認してください(2026年10月26日確認)。

今日やること——3つだけ

まず、入居者の中で一人暮らしの希望を口にしている人を書き出し、留意事項通知の4つの対象外に当たらないかを見ます。で、対象になりそうな人は、計画変更の会議・同意・交付を同じ月に終える日程を決め、その月から6か月の表を作ります。最後に、入院や帰省の予定がその6か月に入っていないかを本人と確かめます。この3つで、「取れると思っていたのに期間が過ぎていた」を防げる状態になります。

参考にした一次資料

※制度・要件・金額は改正や自治体の運用で変わります。上記は確認時点のものであり、実際の手続きの前には必ず最新の告示・要領および指定権者の案内をご確認ください。

📍 千葉県ローカルメモ|指定権者で確かめること

自立生活支援加算(Ⅰ)の届出の要否・様式・提出期限と、(Ⅰ)の期間の後に(Ⅲ)へ続けて算定できるかは、指定権者の手引きか窓口で確かめます(2026年10月26日確認)。

※2026年10月26日時点の一般的な整理です。個別の管轄・最新の運用は各窓口にご確認ください。

💬 目加多のひとこと

自立生活支援加算(Ⅰ)は、「6か月間」という言葉だけが残りやすい加算だと思います。でも、Q&Aの答えは「算定しない月も含めて」でした。一人暮らしの希望が出たら、まずは計画を交付する月と、その先の6か月の予定を本人と一緒に並べてみるところから始めてみてください。

行政書士 目加多龍

執筆・監修

目加多 龍めかた りょう

行政書士 × 人事・財務アドバイザー(目加多龍行政書士事務所 代表)

行政書士/2級FP技能士(AFP)/国家資格キャリアコンサルタント。
障害福祉・障害児支援とNPO法人を専門にしています。放課後等デイサービス・児童発達支援・就労継続支援A型・B型・グループホーム(共同生活援助)などの指定申請、処遇改善加算・変更届・指定更新・運営指導(実地指導)への対応を支援します。NPO法人は、設立認証から事業報告書・役員変更などの運営まで支援します。
企業人事15年の経験を土台に、児発管・サビ管の採用・定着、融資・補助金や資金繰りまで、「書類・人・お金」を一体で支えます。

プロフィールを見る →