— 30秒でわかる結論 —
Q. グループホームの住居が2か所あるとき、地域連携推進会議と見学は何回必要ですか?議事録はどう公表しますか?
住居が複数あって、会議と見学を何回開けばよいか迷っている方へ。会議は指定を受けた事業所ごとに年1回以上、構成員の訪問は共同生活住居ごとに年1回以上です。住居が2か所なら、会議は年1回以上、訪問は年2回(2か所)以上になります。報告・要望・助言の記録は作成し、ホームページや事業所内の掲示などで広く公表します(基準省令 第210条の7、手引き 4、Q&A VOL.3 問12(2026年10月21日確認))。
この記事は制度の解説です。運営指導の事前点検・対策のご依頼は、料金と流れを専用のページでご案内しています。
こんな方に読んでいただきたい記事です
- 住居を2か所以上持っていて、地域連携推進会議を住居ごとに開くのか迷っているグループホームの管理者・サービス管理責任者の方
- 会議は開いたが、議事録をどこまで書いて、どこに公表すればよいか分からない方
- 第三者評価で会議に代えられると聞き、自分の指定権者で使えるか確かめたい方
ご相談いただくと、こう進みます
- 最初の30分の無料相談で、事業所と共同生活住居の一覧を見ながら、今年度の会議と訪問の回数を一緒に数えます
- ご依頼後は、年間表・構成員への依頼文・議事録の公表前の点検を、指定権者の案内に合わせて整えます
- その後は、住居を追加したときや構成員が入れ替わるときに、同じ年間表で回数と記録を見直します
「住居が2か所あるけれど、地域連携推進会議は2回開くの?見学は?議事録はどこに出すの?」と迷っている方へ。会議は事業所ごとに年1回以上、見学は共同生活住居ごとに年1回以上、記録は作って公表します
グループホームを運営していて、地域連携推進会議の準備を始めた。住居は2か所ある。会議も2回開くのか、見学はどちらの住居に来てもらうのか。会議のあとの議事録は、どこまで書いて、どこに出せばよいのか。国のQ&Aにも、公表の方法を聞く質問がそのまま載っています。
答えを先に書きます。会議の開催は、指定を受けた事業所単位で年1回以上が基本です。一方、構成員(地域連携推進員)の訪問は、グループホームの場合、共同生活住居ごとに年1回以上必要です。住居が2か所なら、会議は年1回以上、訪問は年2回(2か所)以上になります(制度。厚生労働省「地域連携推進会議の手引き」4(2026年10月21日確認))。
記録は、報告・要望・助言等について作成し、公表しなければなりません(制度。基準省令 第210条の7第4項(2026年10月21日確認))。公表の方法について国のQ&Aは、ホームページや広報誌への掲載、事業所内への掲示など、多くの者が閲覧可能となるよう広く公表することが望ましい、としています(制度。令和6年度報酬改定Q&A VOL.3 問12・令和6年5月10日(2026年10月21日確認))。
地域連携推進会議とは——省令に書いてある3つの義務
地域連携推進会議とは、利用者とその家族、地域住民の代表者、共同生活援助について知見を有する者、市町村の担当者等で構成する協議会のことです(制度。基準省令 第210条の7第2項)。テレビ電話装置等を活用して開くこともできます(同)。
省令がグループホームの事業者に求めていることは、次の3つです。
| 義務 | 省令の文言(要約せず要点だけ) | 根拠 |
|---|---|---|
| 会議を開く | おおむね一年に一回以上、事業の運営に係る状況を報告し、必要な要望、助言等を聴く機会を設ける | 第210条の7第2項 |
| 見学の機会を設ける | 会議の開催のほか、おおむね一年に一回以上、構成員が事業所を見学する機会を設ける | 第210条の7第3項 |
| 記録を作って公表する | 第二項の報告、要望、助言等についての記録を作成し、公表する | 第210条の7第4項 |
| 代えられる場合 | 外部の者による評価と、その実施状況の公表、またはこれに準ずる措置として都道府県知事が定めるものを講じていれば、上の3つは適用しない | 第210条の7第5項 |
(制度。障害者総合支援法に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準 第210条の7(2026年10月21日確認))。令和6年度は努力義務で、令和7年度以降は義務です(制度。手引き 1)。
構成員について、国のQ&Aは、利用者、利用者家族、地域住民の代表者は必ず参画することが望ましい、としています。市町村の担当者は、可能な範囲での出席が望まれる、とされ、ここでいう市町村は事業所の所在市町村です(制度。Q&A VOL.1 問48・問49・令和6年3月29日(2026年10月21日確認))。手引きは、人数は5名程度が望ましい、としています(手引き 3)。会議の全体像はグループホームの新規指定と応急的な報酬単価の記事でも触れています。
住居の数から逆算する——会議は1回、見学は住居の数だけ
結論として、数える単位が会議と見学で違います。会議は「指定を受けた事業所」、見学(訪問)は「共同生活住居」です。手引きは、1事業所で複数の共同生活住居を設置している場合、その共同生活住居ごとに年1回以上、地域連携推進員が訪問する機会を提供するよう求めています(制度。手引き 4(2026年10月21日確認))。
| 事業所の形 | 会議 | 訪問(見学) | 根拠・注意 |
|---|---|---|---|
| 1事業所・住居1か所 | 年1回以上 | 年1回以上 | 会議と訪問はそれぞれ年1回以上(手引き 4) |
| 1事業所・住居2か所 | 年1回以上(事業所で1つ) | 年2回(2か所)以上 | 訪問は共同生活住居単位(手引き 4の例示) |
| 1事業所・住居がもっと多い | 年1回以上 | 住居の数だけ | 構成員の日程が取れない場合などは、構成員との調整で訪問回数等を柔軟に決めることも可能(手引き 4) |
| 同じ法人で2事業所 | 事業所ごとに年1回以上 | 各事業所の住居ごとに年1回以上 | 会議の設置は指定を受けた事業所単位(手引き 4) |
(制度。手引き 4(2026年10月21日確認)。表の「住居がもっと多い」の行は、手引きの文言を当てはめた当事務所の整理です)。
訪問の日について、手引きは、地域連携推進会議の開催日以外の任意の日程を選ぶ形を想定しています。同じ日に複数人が訪問することも可能ですが、利用者や職員の過度な負担にならないよう、できる限り訪問日を分散させる配慮が必要、とされています(制度。手引き 7)。指定権者によっては、会議と同じ日の住居訪問を認めているところもあります(下の地域差分を参照)。
会議の場所について、グループホームは、建物の空間的な都合でグループホーム外の会議室等で開くことも可能です。会議は対面、訪問は現地を原則としつつ、構成員の都合等によりオンラインも可能です。ただし、全員がオンラインではなく、必ず実際に訪問する構成員がいることが望まれる、とされています(制度。手引き 4)。
— この段階でご相談いただく理由 —
住居の一覧と今年度の予定を並べて、会議と訪問を何月に入れるかの年間表を一緒に作ります。運営指導で記録を求められたときに、そのまま見せられる形にまとめます。
議事録の作り方と公表——公表する前に見る6つの点
ひとことで言うと、「速やかに作る・構成員に確かめてもらう・個人が分からない形で広く出す」です。手引きは、会議開催後、速やかに、事業所が行った報告と構成員から受けた要望、助言等について議事録を作成することが必要、としています(制度。手引き 9(8)(2026年10月21日確認))。
詳しい議事録でなくてもかまいません。手引きは、議事の詳細を記載した議事録ではなく、会議結果の概要をまとめたものでも可能、としています(同)。公表は、ホームページや広報誌への掲載、事業所内への掲示など、多くの方が閲覧可能となるよう広く行います(制度。手引き 9(9)、Q&A VOL.3 問12)。
| 公表する前に見る点 | 確かめ方 | 根拠 |
|---|---|---|
| 報告・要望・助言の3つが入っているか | 事業所の報告だけで終わっていないか。構成員から出た要望と助言を1行ずつでも残す | 省令 第210条の7第4項 |
| 個人が特定されないか | 利用者の名前、部屋、特定できる出来事を削る。資料に個人情報を載せた場合は会議後に回収 | 手引き 6・9(8) |
| 構成員に確かめてもらったか | 参加した構成員に内容を確認してもらってから公表する | 手引き 9(8) |
| 参加者名の書き方 | 個人名でなく、所属組織名や職名で立場が分かる書き方にしてよいとする指定権者もある | 船橋市指針 6 |
| どこに出したか | ホームページ、広報誌、事業所内の掲示のどれで公表したかを控えておく | Q&A VOL.3 問12 |
| 市職員が参加した回の提出 | 指定権者によっては、議事録の提出の目安を決めている(例:船橋市はおおむね1か月程度) | 船橋市指針 6 |
(制度上の根拠は表の右の列のとおり(2026年10月21日確認)。「確かめ方」は当事務所の整理です)。個人情報の扱いは、構成員に就任してもらうときの約束から始まります。手引きは、訪問の際に利用者の個人情報に触れる可能性があるため、構成員に秘密保持に関する約束をしてもらうことが必要、としています(手引き 3)。写真や記録の同意の考え方は利用者の記録・写真・SNSの同意にまとめています。
同じように「作って公表する」義務は、放課後等デイサービスの自己評価にもあります。公表の考え方は放課後等デイサービスの自己評価の公表義務、年に1回の義務を一覧で管理する方法は消防の年間の義務(点検・報告・訓練)に書いています。
会議と見学に代えられる場合——何が認められるかは指定権者が決める
結論として、外部の評価で会議と見学に代える道はありますが、何が認められるかは指定権者ごとに確かめる必要があります。省令は、外部の者による評価と、その実施状況の公表、またはこれに準ずる措置として「都道府県知事が定めるもの」を講じている場合は、会議・見学・記録の公表の規定を適用しない、としています(制度。第210条の7第5項(2026年10月21日確認))。
指定権者が市の場合は、市の基準条例で定めています。たとえば船橋市は、各都道府県で認証を受けた福祉サービスの第三者評価の評価機関で、おおむね1年に1回以上評価を受けることなどを、市長が定めるものとしています(船橋市指針 5(2026年10月21日確認))。ほかの指定権者で同じ扱いかは、当事務所の台帳では確かめていません(要確認)。
なお、日中サービス支援型のグループホームには、協議会への報告の義務が別にあります。日中サービス支援型グループホームとはにまとめています。
人事を15年やってきた身からすると
構成員を頼むのは、採用の声かけに少し似ていると思います。「会議に出てください」だけでは、相手は何をすればよいか分からず、返事を先延ばしにしがちです。手引きは、会議開催の1か月前までには日程を決めることが望ましい、としています。だからこそ、最初の依頼の時点で「年に何回、どこで、どのくらいの時間か」を1枚にして渡すと、引き受けるかどうかを決めやすくなります。会議は2時間程度を確保することが望まれる、とも書かれています。訪問の日は会議と別の日になる前提で、候補の月を2つほど先に示しておくと、日程の調整で止まりにくくなります(当事務所の見解)。
地域差分——国の基準と、指定権者の運用
会議・見学・記録の公表の3つの義務と、代えられる場合の枠組みは、基準省令 第210条の7による全国共通の取扱いです。会議は事業所ごと、訪問は共同生活住居ごとという数え方は、国の手引きによります。
指定権者によっては、国の手引きと違う運用を定めています。例として船橋市の指針(令和7年4月版)は、住居が会議の開催場所だけの場合などに、会議と同じ日の住居訪問を認めています。日程が決まったら原則1か月前までに市へメールで連絡すること、市の職員が参加した回の議事録はおおむね1か月程度を目安に提出することも定めています。代えられる措置は、第三者評価の受審と公表(記録は5年間保存)です。そのほかの指定権者の運用は、当事務所の台帳にまだ登録がありません。お住まいの指定権者の案内で確認してください(2026年10月21日確認)。
今日やること——3つだけ
まず、事業所ごとに共同生活住居を書き出し、今年度の会議1回と、住居の数だけの訪問を何月に入れるかを決めます。次に、指定権者の案内を開き、会議と同じ日の訪問や、市への連絡・議事録の提出の決まりがあるかを確かめます。最後に、前回の議事録があれば、要望と助言が残っているか、個人が分かる書き方がないかを見直して、公表した場所を控えておきます。この3つで、運営指導のときに「やっています」を記録で見せられる状態に近づきます。
参考にした一次資料
- 障害者総合支援法に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準(平成18年厚生労働省令第171号)第210条の7(e-Gov法令検索)(2026年10月21日確認)
- 厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定等に関するQ&A VOL.1」(令和6年3月29日。問48・問49)(2026年10月21日確認)
- 厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定等に関するQ&A VOL.3」(令和6年5月10日。問12)(2026年10月21日確認)
- 厚生労働省(令和5年度障害者総合福祉推進事業)「地域連携推進会議の手引き」(船橋市「地域連携推進会議について」掲載)(2026年10月21日確認)
- 船橋市「地域連携推進会議の指針」(令和7年4月版)(2026年10月21日確認)
- 船橋市「地域連携推進会議について」(2026年10月21日確認)
※制度・要件・金額は改正や自治体の運用で変わります。上記は確認時点のものであり、実際の手続きの前には必ず最新の告示・要領および指定権者の案内をご確認ください。
📍 千葉県ローカルメモ|千葉県内で確かめること
グループホームの指定権者は、千葉市・船橋市・柏市・我孫子市にある事業所はそれぞれの市、それ以外は千葉県です。会議と同じ日の訪問、市への連絡、代えられる外部評価の扱いは、指定権者の案内で確かめます。船橋市は独自の指針を公開しています(2026年10月21日確認)。
※2026年10月21日時点の一般的な整理です。個別の管轄・最新の運用は各窓口にご確認ください。
💬 目加多のひとこと
地域連携推進会議は、「また書類が増えた」と感じやすい義務だと思います。でも、数え方さえ分かれば、やることは年間表1枚に収まります。まずは住居の一覧を書き出して、訪問を何月に入れるかを決めるところから始めてみてください。

執筆・監修
目加多 龍めかた りょう
行政書士 × 人事・財務アドバイザー(目加多龍行政書士事務所 代表)
行政書士/2級FP技能士(AFP)/国家資格キャリアコンサルタント。
障害福祉・障害児支援とNPO法人を専門にしています。放課後等デイサービス・児童発達支援・就労継続支援A型・B型・グループホーム(共同生活援助)などの指定申請、処遇改善加算・変更届・指定更新・運営指導(実地指導)への対応を支援します。NPO法人は、設立認証から事業報告書・役員変更などの運営まで支援します。
企業人事15年の経験を土台に、児発管・サビ管の採用・定着、融資・補助金や資金繰りまで、「書類・人・お金」を一体で支えます。