— 30秒でわかる結論 —

Q. 生活介護の常勤看護職員等配置加算は、どの定員の区分で、看護職員何人分を算定しますか?

多機能型で看護職員を何人も置いていて、加算の数え方に迷っている方へ。加算は利用定員の区分の単位数に看護職員の常勤換算の数を乗じ、常勤換算の小数点以下は切り捨てます。多機能型は生活介護の定員、重心の多機能型は事業所全体の定員で区分を決め、減算に該当する間は算定できません(留意事項通知 ⑤、Q&A VOL.3 問5・VOL.4 問1(2026年10月24日確認))。

こんな方に読んでいただきたい記事です

  • 多機能型で生活介護を運営していて、常勤看護職員等配置加算の定員の区分をどれにするか迷っている方
  • 看護職員を増やすか迷っていて、加算が何人分になるのかを先に知りたい管理者・サービス管理責任者の方
  • 重症心身障害の方を受け入れる多機能型で、看護職員を事業所全体で数えてよいか確かめたい方

ご相談いただくと、こう進みます

  1. 最初の30分の無料相談で、看護職員の勤務表と届け出ている区分を一緒に見て、常勤換算と掛ける数を確かめます
  2. ご依頼後は、多機能型の型に合わせて加算の定員の区分を整理し、体制届と勤務形態一覧表の数字をそろえます
  3. その後は、看護職員の入退職や勤務時間の変更があったときに、同じ計算で掛ける数を見直します

「多機能型で看護師を何人も置いている。常勤看護職員等配置加算は、どの定員で、何人分を数える?」と迷っている方へ。加算は「定員の区分の単位数×看護職員の常勤換算の数」で、小数点以下は切り捨てです

生活介護に看護職員を置いている。多機能型で、児童発達支援や放課後等デイサービス、就労継続支援A型も一緒に運営している。加算の届出を出す段になって、定員はどれを使うのか、看護職員は何人と数えるのかで手が止まる。国のQ&Aにも、ほぼそのままの質問が載っています。

「主に重症心身障害児者を通わせる多機能型事業所(生活介護と児童発達支援又は放課後等デイサービス)で常勤看護職員等配置加算を算定する場合は、当該多機能型事業所全体で、常勤換算方法により算出した看護職員の員数に応じて算定することが可能か。」答えは、当該多機能型事業所全体で配置している看護職員の常勤換算員数に応じて算定が可能である、です。例えば常勤換算方法で5人の看護職員が配置されていれば、定員に応じた単位数に5を乗じた単位数を算定することが可能である、とされています(制度。厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定等に関するQ&A VOL.1」問32・令和6年3月29日(2026年10月24日確認))。

ただし、これは「主として重症心身障害児者を通わせる」多機能型の話です。ふつうの多機能型では、加算の定員区分は生活介護の定員で決まります。どちらの型かで、使う定員と数える看護職員の範囲が変わります(制度。Q&A VOL.3 問5・令和6年5月10日(2026年10月24日確認))。

常勤看護職員等配置加算とは——基準の「1以上」と加算の「常勤換算で1以上」は別物

常勤看護職員等配置加算とは、生活介護の単位ごとに、常勤換算方法で1以上の看護職員を配置している場合に、常勤換算方法で算出した看護職員の数を所定単位数に乗じて加算するものです(制度。留意事項通知 ⑤(2026年10月24日確認))。

指定基準でも、看護職員の数は、指定生活介護の単位ごとに、一以上とする、と決まっています(制度。指定基準 第78条第1項第2号ロ(2026年10月24日確認))。基準は「人数で1以上」、加算は「常勤換算で1以上」です。非常勤の看護職員1人で基準は満たしても、常勤換算で1に届かなければ加算は算定できません(当事務所の見解。留意事項通知 ⑤の文言による)。

確かめる順番原文から根拠
1 減算に当たっていないか定員超過利用減算、サービス提供職員欠如減算又はサービス管理責任者欠如減算に該当する生活介護事業所は、常勤看護職員等配置加算を算定することはできないQ&A VOL.4 問1
2 単位ごとに常勤換算で1以上か常勤換算方法で 1 以上の看護職員を配置している場合。要件を満たしていない単位については加算は算定されない留意事項通知 ⑤
3 どの定員の区分か多機能型生活介護は生活介護の定員。重心の多機能型は多機能型事業所全体の利用定員Q&A VOL.3 問5
4 何人分か常勤換算方法で算出した看護職員の数を乗じる。常勤換算員数の小数点以下は切り捨てる留意事項通知 ⑤

(制度。厚生労働省 Q&A VOL.3 問5・VOL.4 問1(令和6年6月4日)、留意事項通知 ⑤。留意事項通知は厚生労働省掲載の最新の新旧対照表で、⑤は改正後・現行とも同文(2026年10月24日確認))。

1つ目が大事です。Q&Aは、この加算は人員配置基準を満たした上で、適正なサービス提供を確保していると認められる生活介護事業所において、手厚い看護職員の配置を評価する加算である、と書いています(Q&A VOL.4 問1)。看護職員を何人置いていても、減算に当たる月は算定できません。減算の仕組みは人員欠如・定員超過の減算の仕組みにまとめています。

単位数——令和6年度から「人数に応じて掛け算」になった

結論として、令和6年度の改定で、定員の区分ごとの単位数に看護職員の常勤換算の数を乗じる形に変わりました。改定前は(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)の3区分で、たとえば利用定員が20人以下なら28単位/日、56単位/日、84単位/日でした(制度。厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定の概要」令和6年2月6日(2026年10月24日確認))。

利用定員の区分所定単位数(日あたり)
5人以下32単位
6人以上10人以下30単位
11人以上20人以下28単位
21人以上30人以下24単位
31人以上40人以下19単位
41人以上50人以下15単位
51人以上60人以下11単位
61人以上70人以下10単位
71人以上80人以下8単位
81人以上6単位

(制度。厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定の概要」の[見直し後]。世田谷区の令和6年度報酬改定資料でも同じ単位数を確認。81人以上の行は概要のみで確認(2026年10月24日確認))。改定の理由は、医療的ケアが必要な者に対する体制や医療的ケア児の成人期への移行にも対応した体制を整備するため、と説明されています(同)。

この表は改定の概要の数字です。報酬告示の本文は今回読んでいないため、算定の際は指定権者の案内と報酬告示で単位数を確かめてください(要確認)。生活介護のほかの加算は入浴支援・送迎・人員配置体制の加算に、基本報酬の時間区分は生活介護の基本報酬と時間区分に書いています。

計算の分解——「常勤換算の数」は切り捨て。1.9は1人分

ひとことで言うと、加算の掛け算に使うのは、常勤換算の数の整数の部分だけです。常勤換算員数の小数点以下は切り捨てるものとする、と通知に書かれています(制度。留意事項通知 ⑤(2026年10月24日確認))。

例(当事務所の試算)利用定員の区分看護職員の常勤換算掛ける数日あたり
例A11人以上20人以下(28単位)0.8加算なし(1に届かない)0単位
例B11人以上20人以下(28単位)1.9128単位
例C11人以上20人以下(28単位)2.0256単位
例D(Q&A 問32の例)定員に応じた単位数55定員に応じた単位数×5

(例A〜Cは当事務所の試算。例Dは Q&A VOL.1 問32(2026年10月24日確認))。例Bと例Cの差は、常勤換算で0.1です。週の勤務時間をあと少し増やすか、非常勤の看護職員をもう1人入れるかで、掛ける数が1つ変わります(当事務所の見解)。逆に、看護職員の退職や時短で常勤換算が整数を割り込むと、その月から掛ける数が1つ減ります(当事務所の見解)。

常勤換算そのものの数え方(何時間を1とするか)は、事業所の常勤の従業者が勤務すべき時間数で決まります。人員基準の全体は生活介護の人員・設備基準にまとめています。

— この段階でご相談いただく理由 —

看護職員の勤務表から常勤換算を計算し直し、届け出ている区分と掛ける数が合っているかを一緒に確かめます。多機能型の定員の使い分けも見ます。

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多機能型はどの定員で数える?——3つの型で答えが違う

結論として、ふつうの多機能型は「生活介護の定員」、重心の多機能型は「事業所全体の定員」で加算の区分を決めます。基本報酬は、どちらも多機能型事業所全体の利用定員で算定します(制度。Q&A VOL.3 問5(2026年10月24日確認))。

型と例基本報酬の区分常勤看護職員等配置加算の区分数える看護職員
多機能型(生活介護8名+就労継続支援A型16名=計24名)21人以上30人以下6名以上10人以下(生活介護の定員)生活介護の単位ごと(留意事項通知 ⑤)
離島等の多機能型(生活介護3名+就労継続支援A型7名=計10名)11人以上20人以下5名以下(生活介護の定員)生活介護の単位ごと(留意事項通知 ⑤)
重心の多機能型(全ての事業を通じて5名)5名以下5名以下(全体の定員)事業所全体の配置(Q&A VOL.3 問5・VOL.1 問32)
重心の多機能型で、多機能型事業所の特例によらない人員を配置(生活介護5名・児童発達支援5名・放課後等デイサービス5名)生活介護の定員に応じる5名以下(生活介護の定員)要確認(Q&Aは定員の区分のみ記載)

(制度。厚生労働省 Q&A VOL.3 問5の①〜③、Q&A VOL.4 問3(2026年10月24日確認))。重心の多機能型について、Q&Aは、看護職員配置等の人員配置は事業所全体の配置に応じて算定する、としています(Q&A VOL.3 問5)。問32の「全体で5人なら5を乗じる」は、この型の話です。

見落としやすいのは表の4行目です。重心の多機能型でも、多機能型事業所の特例によらない人員を配置している場合は、多機能型生活介護の基本報酬や加算は、多機能型生活介護の定員に応じ、算定することになる、とされています(制度。Q&A VOL.4 問3(2026年10月24日確認))。この場合に看護職員を全体で数えるのか、生活介護の分だけで数えるのかは、Q&Aに書かれていません。届出の前に指定権者に確かめてください(要確認)。

なお、基本報酬の「5人以下」「6人以上 10 人以下」の区分は、重心の多機能型だけが算定できる区分です。離島等の多機能型で定員を10名にしていても、基本報酬は「11 人以上 20 人以下」の区分になる、とQ&Aは書いています(Q&A VOL.3 問5)。加算の区分と基本報酬の区分が、同じ事業所で別の数字になる、ということです(当事務所の見解)。

財務の目で見ると

この加算は、看護職員の人件費の一部を、利用日数に応じて取り戻す仕組みだと考えています。掛け算になったことで、看護職員を常勤換算でもう1人分増やしたときの収入の増え方が、表の単位数×利用日数で読めるようになりました。採用を決める前に、増える人件費と、増える加算(定員の区分の単位数×1×月の延べ利用日数)を同じ表に並べてみてください。小数点以下は切り捨てなので、「常勤換算1.9」の配置は、人件費は常勤換算1.9の分かかるのに、加算は1人分です。勤務時間を整数に寄せるほうが、資金繰りの面では効率がよいことが多いはずです(当事務所の見解)。

今回の資料に書いていないこと——ここは確かめる

ひとことで言うと、次の3つは今回読んだ資料では確かめられませんでした。1つ目は、報酬告示の本文の単位数です。今回は改定の概要と区の資料で確かめました(要確認)。2つ目は、重心の多機能型で特例によらない人員を配置している場合に、看護職員をどの範囲で数えるかです(要確認)。

3つ目は、指定権者ごとの体制届の様式と提出期限です。加算の届出をいつまでに出せば、どの月から算定できるかは、指定権者の手引きで確かめてください(要確認)。

地域差分——国の基準と、指定権者の手続

常勤看護職員等配置加算の算定方法、多機能型の定員区分、減算中の扱いは、国の留意事項通知とQ&Aによる全国共通の取扱いです。

体制届の様式・提出期限・添付する勤務形態一覧表の書き方は、指定権者(都道府県・指定都市・中核市など)で違います。お住まいの指定権者の手引きで確認してください(2026年10月24日確認)。

今日やること——3つだけ

まず、看護職員の勤務表から、生活介護の単位ごとの常勤換算を出し直します。で、多機能型なら、自分の事業所が「ふつうの多機能型」「重心の多機能型」「重心で特例によらない人員」のどれかを決め、加算の定員の区分を表で確かめます。最後に、定員超過利用減算・サービス提供職員欠如減算・サービス管理責任者欠如減算に当たっている月がないかを見ます。この3つで、「たぶん取れている」が「この区分で、この人数分」と言える状態に変わります。

参考にした一次資料

※制度・要件・金額は改正や自治体の運用で変わります。上記は確認時点のものであり、実際の手続きの前には必ず最新の告示・要領および指定権者の案内をご確認ください。

📍 千葉県ローカルメモ|指定権者で確かめること

常勤看護職員等配置加算の体制届の様式・提出期限と、多機能型の型(重心かどうか、特例によらない人員か)の扱いは、指定権者の手引きで確かめます(2026年10月24日確認)。

※2026年10月24日時点の一般的な整理です。個別の管轄・最新の運用は各窓口にご確認ください。

💬 目加多のひとこと

常勤看護職員等配置加算は、看護職員を増やした分だけ素直に増える加算になりました。そのぶん、「常勤換算が整数を割り込んでいないか」「多機能型の定員をどれで見ているか」の2つで、毎月の請求がずれやすい加算だと思います。まずは勤務表から常勤換算を出し直すところから始めてみてください。

行政書士 目加多龍

執筆・監修

目加多 龍めかた りょう

行政書士 × 人事・財務アドバイザー(目加多龍行政書士事務所 代表)

行政書士/2級FP技能士(AFP)/国家資格キャリアコンサルタント。
障害福祉・障害児支援とNPO法人を専門にしています。放課後等デイサービス・児童発達支援・就労継続支援A型・B型・グループホーム(共同生活援助)などの指定申請、処遇改善加算・変更届・指定更新・運営指導(実地指導)への対応を支援します。NPO法人は、設立認証から事業報告書・役員変更などの運営まで支援します。
企業人事15年の経験を土台に、児発管・サビ管の採用・定着、融資・補助金や資金繰りまで、「書類・人・お金」を一体で支えます。

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