— 30秒でわかる結論 —

Q. 生活介護は、令和8年度の見直しで何が変わりましたか?新規指定だと報酬は下がりますか?

令和8年6月1日以降の新規指定の減額(応急的な報酬単価)の対象に、生活介護は入っていません。生活介護に関係するのは、令和8年4月からの就労移行支援体制加算の見直し(年間に算定できる就職者数は定員数まで)と、令和8年6月からの処遇改善加算の見直しです(2026年10月20日確認)。

こんな方に読んでいただきたい記事です

  • 生活介護と就労継続支援B型の多機能型で開業を考えていて、令和8年の見直しがどちらにどう効くのか知りたい方
  • 生活介護の利用者さんが一般企業に就職し、6か月以上働き続けている。加算が取れるのか確認したい方
  • 短い時間だけ利用する方が多く、人員配置の計算や基本報酬の区分が合っているか不安がある方

ご相談いただくと、こう進みます

  1. 最初の30分の無料相談で、開業予定日・所在地・定員・想定する利用者の障害支援区分と利用時間を伺い、総量規制や事前協議の流れに当てはめて整理します
  2. ご依頼後は、サービス提供時間・利用者換算を踏まえた人員配置と、基本報酬・加算の見込みを整理し、指定申請書類を作ります
  3. その後は、開所後の体制届・就労移行支援体制加算の要件確認まで、必要に応じて続けて支援します

生活介護を始める方、運営中の方へ。新規指定の減額は生活介護には入っていません。変わったのは就労移行支援体制加算と処遇改善加算です

令和8年6月1日以降に新しく指定を受ける事業所の基本報酬を引き下げる「応急的な報酬単価」は、就労継続支援B型・共同生活援助(介護サービス包括型・日中サービス支援型)・児童発達支援・放課後等デイサービスが対象で、生活介護は対象に入っていません(制度。令和8年4月24日 報告資料20頁(2026年10月20日確認))。

生活介護に直接関係する令和8年度の見直しは、令和8年4月からの就労移行支援体制加算の見直し(年間に算定できる就職者数は定員数まで等)と、令和8年6月からの処遇改善加算の見直しです。基本報酬の仕組みは、令和6年度報酬改定で入った「サービス提供時間ごと」「利用定員規模ごと」の設定が続いています。

1. 新規指定の「応急的な報酬単価」は生活介護には入っていない

国は、年間総費用額全体に占める割合が1%以上で、令和6年度の収支差率が5%以上あるサービスのうち、事業所の伸び率が過去3年間5%以上の伸びを続けているサービスを対象にしました。その結果として挙がったのが、就労継続支援B型(1000分の984)、共同生活援助(1000分の972)、児童発達支援(1000分の988)、放課後等デイサービス(1000分の982)です(制度。令和8年4月24日 報告資料20〜24頁(2026年10月20日確認))。

生活介護の年間総費用額は令和6年度で9,085(単位は億円)で、同じ資料に並ぶサービスの中で最も大きい一方、R5年度→R6年度の伸び率は5.6%でした(制度。令和8年1月22日 資料1 34頁(2026年10月20日確認))。

多機能型の場合

対象はサービスごとに決まっているので、生活介護と就労継続支援B型の多機能型を令和8年6月1日以降に新しく指定する場合、応急的な報酬単価がかかるのは就労継続支援B型の部分です。国のQ&Aは、多機能型の事業所として令和8年6月1日以降に新しく特例の対象となるサービスの指定を取った場合は「該当する事業は全て」応急的な報酬単価の対象とし、既存の事業所が多機能型として新しいサービスの指定を取った場合は、既存のサービスには適用せず新しいサービスに適用する、としています(制度。令和8年度報酬改定Q&A VOL.1 問17(2026年10月20日確認))。生活介護は特例の対象サービスではないので、どちらの場合も生活介護の部分にはかかりません。就労継続支援B型の側の見直しは就労継続支援B型の令和8年度見直しの記事にまとめています。

2. 就労移行支援体制加算の見直し(令和8年4月施行)

就労移行支援体制加算は、前年度に生活介護などを利用したあと一般就労に移り、6月以上就労を続けている人が1名以上いる場合に算定できる加算です。令和8年4月から次のように見直されました(制度。令和8年4月24日 報告資料8頁(2026年10月20日確認))。

  • 1事業所で算定できる年間の就職者数は、その事業所の定員数まで
  • ほかの事業所で過去3年間に算定実績がある人は算定できない(ハラスメントなどやむを得ない事情で退職した人など、市町村長が適当と認める人を除く)
  • 対象:生活介護、自立訓練(機能訓練・生活訓練)、就労継続支援A型、就労継続支援B型

就職者が出たときに確かめておきたいこと(当事務所の整理):

  • 一般就労に移った日と、6月以上就労が続いた日
  • 前年度の就職者数が、その事業所の定員数を超えていないか
  • 利用開始前に、ほかの事業所で就労移行支援体制加算の算定実績があるか(自分の事業所の記録だけでは分からないので、本人・相談支援専門員・市町村に利用歴を確認する)。過去3年間は、体制届を受理した年度の前年度末日から数える(令和8年4月に受理した場合は、令和5年度から令和7年度。令和8年度報酬改定Q&A VOL.1 問32)
  • 休職からの復職の場合は、実際に企業へ復職した日を1日目として6月以上続いているか(令和6年度報酬改定Q&A VOL.1 問55)

この加算のあり方は、令和9年度報酬改定に向けて改めて議論されます。

3. 処遇改善加算の見直し(令和8年6月施行)

福祉・介護職員等処遇改善加算は、令和8年6月から対象や要件が見直されました(制度。令和8年4月24日 報告資料3〜6頁(2026年10月20日確認))。生活介護の加算率や新しい要件の詳細は、処遇改善加算のまとめで扱っています。

4. 令和6年度改定から続く基本報酬の仕組み

令和6年度報酬改定の概要では、生活介護の基本報酬について次の見直しが示されています(制度。令和6年度障害福祉サービス等報酬改定の概要 28〜29頁(2026年10月20日確認))。

  • サービス提供時間ごとの基本報酬:障害支援区分・利用定員規模に加えて、サービス提供時間別に基本報酬が設定されました。医療的ケアが必要な方など、障害特性等により利用時間が短時間にならざるを得ない方は、個別支援計画に定めた標準的な支援時間で算定するのが基本です
  • 人員配置の計算の利用者換算:前年度の平均利用者数を出すとき、サービス提供時間が5時間以上7時間未満の利用者は0.75人、5時間未満の利用者は0.5人として数えます
  • 利用定員規模ごとの基本報酬:利用定員ごとの基本報酬が10人ごとに設定されました

土日祝日だけ営業時間を短くしている事業所について、国のQ&Aは、運営規程に定める営業時間を平日より短時間としている場合は、現にサービスを提供した時間で報酬を算定するとしています(営業時間を超えて提供した場合を除く)(制度。令和6年度報酬改定Q&A VOL.1 問26(2026年10月20日確認))。時間区分と配慮の詳しい扱いは生活介護の基本報酬と時間区分の記事、延長支援加算・人員配置体制加算・入浴支援加算などは生活介護の加算の記事にまとめています。基本報酬の具体的な単位数は、区分・定員・時間の組み合わせで多数あるため、告示の単位数表で確認してください。

人事の目で見ると

短時間の利用者が多い生活介護では、利用者の数え方(5時間以上7時間未満は0.75人、5時間未満は0.5人)で、必要な職員の数が変わります。シフトを組む人と、報酬の届出を見る人が別々だと、片方だけが時間区分の変更に気づく、ということが起きやすくなります。利用時間の変更が出たら、個別支援計画・シフト・届出の3つを同じ日に見直す決まりにしておくと、ずれが残りにくいと思います(当事務所の見解)。

5. 生活介護は総量規制の対象

法律上の総量規制は、障害者総合支援法第36条第5項にあります。都道府県障害福祉計画で定めた必要な量にすでに達しているときなどに、都道府県知事が指定をしないことができる仕組みです。対象の「特定障害福祉サービス」は、施行規則第34条の20で生活介護・就労継続支援A型・就労継続支援B型と定められています(法令。e-Gov 法令検索(2026年10月20日確認))。生活介護はこの対象です。開業予定地の自治体の障害福祉計画と、新規の受付状況を、物件を契約する前に確認してください。

地域差分——千葉県内の指定権者

生活介護の指定は都道府県が行い、指定都市・中核市に事業所を置く場合はその市が指定権者です(障害者総合支援法の大都市等の特例)。千葉県内では、千葉市・船橋市・柏市に置く場合は各市、それ以外の市町村は千葉県が窓口になります(千葉県「障害者総合支援法に基づく事業者の指定等」(2026年10月20日確認))。生活介護の報酬は、介護給付費として支払われます(障害者総合支援法第28条第1項)。

千葉県内の指定権者での総量規制の運用は、この記事では確認していません。それぞれの指定権者の案内で確認してください。

たとえば、こんな場面で迷っていませんか

生活介護と就労継続支援B型の多機能型で開業を考えていて、令和8年の見直しがどちらにどう効くのか知りたい。

生活介護の利用者さんが一般企業に就職し、6か月以上働き続けている。就労移行支援体制加算が取れるのか確認したい。

短い時間だけ利用する方が多く、人員配置の計算や基本報酬の区分が合っているか不安がある。

当事務所にご相談いただいた場合の進め方

  1. 1. ご相談の前に手元に用意していただくもの
    開業予定日、所在地、定員、想定する利用者の障害支援区分と利用時間、多機能型にする場合はもう一方のサービスの定員。運営中の方は、利用者ごとの標準的な支援時間が分かる個別支援計画。
  2. 2. 初回30分の無料相談で一緒に確認すること
    総量規制や事前協議の流れに当てはめて、開業までの日程と論点を整理します。多機能型の場合は、就労継続支援B型の部分の応急的な報酬単価も一緒に確かめます。
  3. 3. ご依頼後の進め方当事務所がやること:サービス提供時間・利用者換算を踏まえた人員配置と、基本報酬・加算の見込みを整理し、指定申請書類を作ります。料金は料金表の「指定申請(…生活介護…)」で、1事業所あたり330,000円(税込)です。お客様にお願いすること:職員の採用と雇用契約、物件の契約はご自身で行っていただきます。
  4. 4. その後
    開所後の体制届、就労移行支援体制加算の要件確認まで、必要に応じて続けて支援します。

料金は料金表と料金シミュレーションでご確認いただけます。

参考にした一次資料

※制度・要件・金額は改正や自治体の運用で変わります。上記は確認時点のものであり、実際の手続きの前には必ず最新の告示・要領および指定権者の案内をご確認ください。

💬 目加多のひとこと

生活介護は今回の減額の対象外ですが、就労移行支援体制加算は確認の手間が増えました。就職者が出たら、その人の利用歴を一度たどっておくと安心です。

行政書士 目加多龍

執筆・監修

目加多 龍めかた りょう

行政書士 × 人事・財務アドバイザー(目加多龍行政書士事務所 代表)

行政書士/2級FP技能士(AFP)/国家資格キャリアコンサルタント。
障害福祉・障害児支援とNPO法人を専門にしています。放課後等デイサービス・児童発達支援・就労継続支援A型・B型・グループホーム(共同生活援助)などの指定申請、処遇改善加算・変更届・指定更新・運営指導(実地指導)への対応を支援します。NPO法人は、設立認証から事業報告書・役員変更などの運営まで支援します。
企業人事15年の経験を土台に、児発管・サビ管の採用・定着、融資・補助金や資金繰りまで、「書類・人・お金」を一体で支えます。

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