— 30秒でわかる結論 —

Q. 学校や保育所と電話で情報交換しただけでも、関係機関連携加算は算定できますか?

電話で学校の先生と話した分を請求してよいか迷っている方へ。電話による情報交換のみをもって算定することは認められません。関係機関連携加算(Ⅰ)~(Ⅲ)は、会議の開催又は参加による情報連携を基礎として評価するものです。電話は日頃からの連携体制の確保に活用するものとされています(こども家庭庁 令和6年度報酬改定(障害児支援)Q&A VOL.1 問34(2026年10月11日確認))。

こんな方に読んでいただきたい記事です

  • 学校や保育所の先生と電話で話した分を、関係機関連携加算で請求してよいか迷っている放デイ・児発の方
  • 相談支援事業所に呼ばれた会議や、地域の会議がどこまで加算になるか確かめたい児発管・管理者の方
  • 同じ月に複数の会議を開いたとき、どの区分を何回算定できるか自信がない方

ご相談いただくと、こう進みます

  1. 最初の60分の無料相談で、今月算定した関係機関連携加算と、会議の記録・電話のメモを一緒に見ます
  2. ご依頼後は、区分ごとに会議の記録・個別支援計画・請求を突き合わせ、会議の記録の様式づくりまで進めます
  3. その後は、運営指導の前や報酬改定のときに、関係機関連携加算の記録と回数を同じ点検表で見直します

「学校の先生と電話でしっかり話した。これも関係機関連携加算でいいよね?」と思っている方へ。電話だけでは算定できず、会議の開催か参加が土台です

放課後等デイサービスや児童発達支援で、子どもの様子について学校や保育所の先生と電話でじっくり話し込んだ。内容は濃かったし、支援にも役立った。「これも関係機関連携加算で請求していいのかな」と迷う場面です。国のQ&Aにも、ほぼそのままの質問が載っています。「電話により情報交換を行った場合は算定可能か。」

答えはこうです。関係機関連携加算(Ⅰ)~(Ⅲ)は、会議の開催又は参加による情報連携を基礎として評価を行うものであり、電話による情報交換のみをもって算定することは認められません(制度。こども家庭庁「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定(障害児支援)に関するQ&A」VOL.1 問34・令和6年3月29日(2026年10月11日確認))。

ただし、電話がいけないわけではありません。同じ答えの中で、会議の機会のみでなく、日頃からの連携体制を確保することを求めており、その際には電話による情報交換なども活用されたい、とされています(同 問34)。電話は「日頃の連携」に使い、加算は「会議」で取る。この2つを分けて考えると迷いにくくなります(当事務所の見解)。

また、会議は対面に限られません。留意事項通知は、(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)のいずれも「会議はテレビ電話装置等を活用して行うことができるものとする」としています。あわせて、あらかじめ通所給付決定保護者の同意を得た上で会議を行うことも求めています(制度。留意事項通知 ⑮の2。令和8年5月28日改正の新旧対照表で改正後・現行とも同文(2026年10月11日確認))。音声だけの電話でのやりとりと、日程を決めて開くオンライン会議は、別のものとして扱われる、ということです(当事務所の見解)。

場面ごとの早見表——算定できるか、どう考えるか

ひとことで言うと、関係機関連携加算は「会議か」「その子どもの話か」「誰が主催か」「同じ月の組み合わせ」の4つで判断します。Q&Aに載っている場面を、迷いやすい順に並べました。

その月に起きたこと扱い根拠
学校・保育所の先生と電話で情報交換した(会議はしていない)電話による情報交換のみでは算定できない。日頃の連携としては活用してよいVOL.1 問34
地域の課題を話し合う会議で、うちの子どものケースが一事例として取り上げられた地域の課題を検討するための一事例として議論する会議は算定されないVOL.1 問34
障害児相談支援事業所が主催するサービス担当者会議に出た関係機関連携加算(Ⅱ)では評価しない(算定されない)。連絡調整への協力は基準上の求めVOL.1 問36
保育所等と、個別支援計画の見直しの会議(Ⅰ)と、日々の情報共有の会議(Ⅱ)を同じ月に開いた同一月においては、いずれか1回の算定に限るVOL.1 問35
同じ月に、保育所等との会議(Ⅰ又はⅡ)と、児童相談所等との会議(Ⅲ)を開いたそれぞれ1回ずつ算定できる。ただし会議参加者が同一の場合は算定できないVOL.1 問35
保健センターの保健師と、子どもの状況を共有する会議をした(Ⅲ)の「その他の関係機関」として、保健所、保健センターなどが想定されているVOL.2 問3
多機能型で、同じ子どもに児童発達支援と放課後等デイサービスの両方を提供している関係機関連携加算は各サービスを合計して上限回数を数えるVOL.5 問4

(制度。こども家庭庁 令和6年度報酬改定(障害児支援)Q&A VOL.1(令和6年3月29日)・VOL.2(令和6年4月12日)・VOL.5(令和6年6月6日)。千葉県の障害児通所支援のページに掲載(2026年10月11日確認))

「その子どもの会議」かどうか——地域の会議は数えない

結論として、加算になるのは、加算の対象の子どもについて具体的に話し合う会議です。Q&Aは、本加算は加算対象となる障害児に係る情報連携を評価するもので、会議では当該障害児に関しての具体的な情報共有や連絡調整が求められる、としています(VOL.1 問34)。

そのため、自立支援協議会の部会のように、地域の課題を検討するための一事例として子どもの話が出た会議は、算定されません(同)。会議の名前ではなく、「その子どものために、何を共有し、何を決めたか」が記録から読めるかどうかが分かれ目です(当事務所の見解)。

— この段階でご相談いただく理由 —

関係機関連携加算は、会議の記録・個別支援計画・請求の3つがそろって初めて説明できます。電話のメモだけで算定している月がないか、今月の分から一緒に並べて確かめます。

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サービス担当者会議は、加算ではなく基準上の「協力」です

ひとことで言うと、相談支援事業所に呼ばれて出るサービス担当者会議は、関係機関連携加算(Ⅱ)にはなりません。Q&Aは、運営基準の第15条で「指定児童発達支援事業者は、指定児童発達支援の利用について市町村又は障害児相談支援事業を行う者が行う連絡調整に、できる限り協力しなければならない」と定められていることを挙げ、当該加算による評価を行わない(算定されない)としています(VOL.1 問36)。

同じ考え方は、ほかの加算のQ&Aにもあります。個別支援計画作成後のモニタリングでの保護者との面接は、運営基準で児童発達支援管理責任者に求められている業務なので、家族支援加算の算定対象にはならない、とされています(VOL.2 問2)。基準でもともと求められている仕事は、加算では評価しない。この線引きを知っておくと、ほかの加算でも迷いが減ります(当事務所の見解)。

人事を15年やってきた身からすると

電話だけで算定してしまう事業所の多くは、ルールを知らないというより「会議を開く役」が決まっていないんですよね。学校との連絡は、気づいた職員がその場で電話する。それ自体はすごく大事な動きです。ただ、会議として日程を取り、参加者を決め、記録を残す役が誰にもないと、いつまでも電話のままになります。会議の招集と記録は児発管、日頃の電話は担当職員、と役割を先に分けておくと、現場の善意が加算の根拠に変わります(当事務所の見解)。

会議の記録に残すこと——自己点検表

結論として、会議を開いた月は、「誰と・どの子どもについて・何を共有し・何を決めたか」を、会議の記録から読めるようにしておきます。留意事項通知は、会議又は連絡調整等を行った場合は、その出席者、開催日時、その内容の要旨((Ⅰ)は通所支援計画に反映させるべき内容も)を記録すること、としています(留意事項通知 ⑮の2)。あとから見た人が、電話の情報交換や地域の会議と区別できることが大事です(当事務所の見解)。

確認すること見る書類
会議の前に、保護者の同意を得たことが分かるか同意の記録・個別支援計画
算定した月に、電話のメモではなく会議の記録(出席者・開催日時・内容の要旨)があるか会議の記録・請求データ
会議の記録に、対象の子どもの名前と、その子どもについて共有した内容・決めたことがあるか会議の記録
地域の課題を話し合う会議や、相談支援事業所主催のサービス担当者会議を算定していないか会議の記録・請求データ
同じ月に(Ⅰ)と(Ⅱ)を両方算定していないか請求データ
同じ月に(Ⅰ)又は(Ⅱ)と(Ⅲ)を算定したとき、会議参加者が同一になっていないか会議の記録(参加者欄)
多機能型で、同じ子どもの回数を各サービスの合計で数えているか請求データ

(項目は、Q&A VOL.1 問34〜問36・VOL.5 問4と留意事項通知 ⑮の2の内容を、当事務所が点検の順に並べたもの)

なお、問34の答えは(Ⅰ)~(Ⅲ)について述べたものです。(Ⅳ)は、就学又は就職の機会を捉えて評価するもので、障害児の状態や支援方法を記録した文書を保護者の同意を得たうえで就学先又は就職先に渡すこととされ、必ずしも会議の開催まで求めるものではない、とされています(留意事項通知 ⑮の2)。単位数は算定告示の原文で確認してください(要確認)。記録の足りない加算が運営指導でどう扱われるかは報酬返還が起きる3つのパターンに、保護者への相談援助の加算は10分の家庭訪問と家族支援加算にまとめています。

地域差分——国のQ&Aと、指定権者の運用

本記事の取扱いは、こども家庭庁が都道府県・指定都市・中核市・児童相談所設置市に送付した全国共通のQ&Aによるものです。千葉県は、障害児通所支援の指定・変更等の手続のページにこのQ&A(VOL.1〜VOL.6)を掲載しています。会議の記録の様式や、運営指導での確認の細かさは指定権者によって違うことがあるため、お住まいの指定権者の集団指導資料や案内もあわせて確認してください(2026年10月11日確認)。

今日やること——3つだけ

まず、今月算定した関係機関連携加算を、区分ごとに並べます。で、それぞれに会議の記録があるか、電話のメモだけになっていないかを確かめます。最後に、同じ月の組み合わせと会議参加者を見ます。この3つで、関係機関連携加算の説明できない所がほぼ見えてきます。

参考にした一次資料

※制度・要件・金額は改正や自治体の運用で変わります。上記は確認時点のものであり、実際の手続きの前には必ず最新の告示・要領および指定権者の案内をご確認ください。

📍 千葉県ローカルメモ|Q&Aの探し方

令和6年度報酬改定(障害児支援)のQ&Aは、千葉県の「障害児通所支援及び障害児入所支援の指定・変更等の手続」のページにVOL.1〜VOL.6がまとめて掲載されています。千葉市・船橋市・柏市など市が指定する事業所も、国のQ&A自体は同じです(2026年10月11日確認)。

※2026年10月11日時点の一般的な整理です。個別の管轄・最新の運用は各窓口にご確認ください。

💬 目加多のひとこと

学校の先生との電話は、子どもにとってすごく大事なつながりです。だからこそ、それを加算にするなら、会議として日程を取り、記録を残す。電話をやめる必要はなくて、電話と会議の役割を分けるだけで、現場の努力があとから説明できる形になると思っています。

行政書士 目加多龍

執筆・監修

目加多 龍めかた りょう

行政書士 × 財務・キャリアコンサルタント(目加多龍行政書士事務所 代表)

行政書士/国家資格キャリアコンサルタント/2級FP技能士(AFP)。ブリヂストン系列企業とNEC系列企業で人事・労務の現場15年を経て2026年に独立。個人向けキャリア相談はココナラで約70件・全件★5.0(プラチナランク・2026年7月時点)。障害福祉・障害児支援の指定申請を軸に、資金調達から人材の定着まで、中小企業の「手続き」「資金」「人材」を一体で支援しています。

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