— 30秒でわかる結論 —

Q. 保護者に支援をモニターで見てもらい、相談は支援が終わってからまとめて行った場合、子育てサポート加算は算定できますか?

保護者には別室のモニターで見てもらい、相談は帰りにまとめて、という形で迷っている方へ。支援終了後にまとめて相談援助等を行う形は、算定できません。モニター越しの場合は、支援をしている職員とは別の職員が、支援と同時並行で相談援助を行う必要があります(こども家庭庁 令和6年度報酬改定(障害児支援)Q&A VOL.6 問1(2026年10月13日確認))。

こんな方に読んでいただきたい記事です

  • 保護者にモニターで支援を見てもらい、相談は帰りにまとめている放デイ・児発の方
  • 子育てサポート加算を始めたいが、当日の職員の配置と記録の残し方が分からない児発管・管理者の方
  • オンラインで見てもらう形や、きょうだいの同日利用で算定できるか確かめたい方

ご相談いただくと、こう進みます

  1. 最初の60分の無料相談で、子育てサポート加算を算定している日の流れと、同意・計画・記録を一緒に見ます
  2. ご依頼後は、相談役の職員を出せる時間帯の決め方と、家族ごとの記録の様式づくりまで進めます
  3. その後は、運営指導の前や職員の入れ替わりのときに、同じ点検表で見直します

「お母さんには別室のモニターで見てもらって、相談は帰りにまとめて。これで子育てサポート加算でいいよね?」と思っている方へ。支援が終わってからまとめて相談する形は、算定できません

放課後等デイサービスや児童発達支援で、保護者に支援の様子を見てもらう日をつくった。子どもが落ち着かなくなるので、保護者には別室のモニターで見てもらい、相談は支援が終わってからまとめて行う。これで子育てサポート加算を請求してよいか迷う場面です。国のQ&Aにも、ほぼそのままの質問が載っています。「支援提供時間帯を通じて、保護者等が支援場面をマジックミラー越しやモニターで視聴している際に、その場では相談援助等を行わず、支援終了後にまとめて相談援助等を行った場合には算定が可能か。」

答えは「算定は不可」です。マジックミラー越しやモニターで観察する場合でも、支援場面の障害児の状況を踏まえながら、障害児に支援を行う従業者とは異なる従業者が相談援助等を、支援と同時並行的に行うことを求めており、支援終了後にまとめて相談援助等を行うことは想定しない、とされています(制度。こども家庭庁「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定(障害児支援)に関するQ&A」VOL.6 問1・令和6年7月1日(2026年10月13日確認))。

つまり、モニター越しでもよいのですが、そのとき保護者の隣には、支援をしている職員とは別の職員がいて、目の前の場面について話をしている必要があります。支援のあとの振り返りだけでは、この加算の形になりません。

子育てサポート加算とは——支援場面を見てもらいながら、関わり方を一緒に考える加算

子育てサポート加算とは、家族等に対して、障害児への支援とあわせて、支援場面の観察や当該場面に参加する等の機会を提供し、障害児の特性やその特性を踏まえたこどもへの関わり方等に関する相談援助等の支援を行った場合に、月4回に限り算定する加算です(制度。留意事項通知 2(1)⑥。放課後等デイサービスは同 ⑦で準用。令和8年5月28日改正の新旧対照表で改正後・現行とも同文(2026年10月13日確認))。

ねらいは、障害児の家族の障害特性への理解と養育力の向上につなげることとされています(同)。「支援を見学してもらう日」ではなく、「保護者と職員が同じ場面を見て、その場で関わり方を話す時間」に対する評価だ、と押さえておくと、どこで線が引かれるのかが見えやすくなります(当事務所の見解)。

場面ごとの早見表——算定できるか、どう考えるか

ひとことで言うと、子育てサポート加算は「同じ場にいるか」「相談が支援と同時か」「誰が相談するか」「個別か」の4つで判断します。Q&Aと留意事項通知に載っている場面を、迷いやすい順に並べました。

その日のやり方扱い根拠
保護者は別室のモニターで見ていて、相談は支援が終わってからまとめて行った算定は不可VOL.6 問1
保護者が支援場面に同席し、その場で子どもへの関わり方について相談援助をした基本の形留意事項(二)・VOL.6 問1
子どもの状態から同席が難しく、マジックミラー越しやモニターで観察してもらい、支援をしている職員とは別の職員が、その場で相談援助をした差し支えない留意事項(二)・VOL.6 問1
上の「別の職員」が児童発達支援管理責任者だった算定は可能VOL.6 問4
保護者は自宅から、オンラインのライブ配信で支援場面を見ながら相談を受けた算定は不可(遠隔を前提とした支援は想定していない)VOL.6 問3
支援が長時間で、保護者が全部の時間は見られないあらかじめ保護者との間で相談援助等が必要となる場面を調整するなどして計画的に実施することは差し支えない。ただし30分以上確保するVOL.6 問2
きょうだいが同じ日に、同じ場で支援を受けたそれぞれ算定可能。ただし保護者が一人でも、きょうだいそれぞれの特性や関わり方について相談援助を行うVOL.1 問33
職員1人で、複数の家族にあわせて相談援助をした最大5世帯程度までを基本とする留意事項(四)
複数の家族に一斉に説明・指示した、または支援内容を報告しただけそれだけではなく、家族ごとの状態を踏まえて個別に説明と相談対応を行う留意事項(三)
同じ日に家族支援加算も算定したい同日の算定は可能。ただし子育てサポート加算を算定する時間帯に行う相談援助は、家族支援加算は算定できない留意事項(六)

(制度。こども家庭庁 令和6年度報酬改定(障害児支援)Q&A VOL.1(令和6年3月29日)・VOL.6(令和6年7月1日)、留意事項通知 2(1)⑥。千葉県の障害児通所支援のページにQ&Aを掲載(2026年10月13日確認))

「30分以上」は、支援が長時間に渡る場合に場面を調整して実施するときの留意点としてQ&Aに書かれているものです(VOL.6 問2)。それ以外の場面で何分以上必要かを示した数字は、Q&Aにも留意事項通知にもありません。時間の扱いで迷うときは、算定を始める前に指定権者に確認するのが確実です(要確認)。

— この段階でご相談いただく理由 —

子育てサポート加算は、同意・計画・当日の職員の配置・記録がそろって初めて説明できます。今のやり方を1日の流れで並べ、支援と相談が同時になっているか、記録が家族ごとに残っているかを一緒に確かめます。

放課後等デイサービスの開業・運営サポートを見る

算定する前にそろえるもの——1日の流れで見る自己点検表

結論として、当日のやり方が正しくても、同意・計画・記録が欠けていれば説明できません。留意事項通知は、あらかじめ通所給付決定保護者の同意を得た上で通所支援計画に位置付けて計画的に実施すること、相談援助を行った日時及びその内容の要点に関する記録を作成することを求めています(留意事項通知 2(1)⑥(一)(五))。

タイミング確認すること見る書類
前もって保護者の同意を得たうえで、子育てサポート加算の取組を通所支援計画に位置付けているか同意の記録・個別支援計画
前もって支援が長時間になる子どもは、相談援助が必要となる場面(活動)を保護者と調整しているか調整の記録・個別支援計画
当日保護者が支援場面に同席しているか。同席が難しい場合、モニター等で観察しながら、支援をしている職員とは別の職員が隣で相談援助をしているか勤務の記録・支援の記録
当日相談援助が支援と同時に行われているか(支援のあとにまとめて、になっていないか)支援の記録
当日一斉の説明や支援内容の報告だけで終わらず、子どもと家族ごとに個別に説明と相談対応をしているか。1人の職員があわせて行う相談援助が5世帯程度を超えていないか支援の記録
当日同じ日に家族支援加算も算定する場合、子育てサポート加算の時間帯の相談援助を家族支援加算に数えていないか支援の記録・請求データ
あとで障害児及び家族等ごとに、機会の提供と相談援助を行った日時と内容の要点を記録しているか子育てサポート加算の記録
月末月4回を超えて算定していないか請求データ

(項目は、留意事項通知 2(1)⑥(一)〜(六)とQ&A VOL.1 問33・VOL.6 問1〜問4の内容を、当事務所が1日の流れの順に並べたもの)

人事を15年やってきた身からすると

この加算でつまずきやすいのは、制度の文言より「その時間に誰が保護者の隣にいるか」なんですよね。モニター越しにするなら、子どもを支援する職員とは別に、保護者と話す職員が1人要ります。Q&Aでは、その相談役を児童発達支援管理責任者が担っても算定は可能とされています(VOL.6 問4)。ただ、児発管は夕方に計画や面談の仕事が重なりがちです。始める前に、どの曜日のどの時間なら相談役を1人出せるかを決め、その枠に保護者の予定を合わせる。順番を逆にすると、結局「終わってからまとめて」に流れやすくなります(当事務所の見解)。

令和8年度の改定で変わったか——留意事項通知は同じ文言

ひとことで言うと、子育てサポート加算の取扱いは、令和8年5月28日の留意事項通知の改正の前後で同じ文言です。新旧対照表の 2(1)⑥ は改正後・現行が同文で、放課後等デイサービスの ⑦ も「2の(1)の⑥を準用する」のままです(2026年10月13日確認)。

あわせて、令和8年度の報酬改定のQ&A(令和8年3月31日のVOL.1、令和8年5月28日の留意事項通知の改正に関するQ&A、令和8年7月13日のVOL.2)を全文検索したところ、子育てサポート加算についての記載はありませんでした(2026年10月13日確認)。単位数は算定告示の原文で確認してください(要確認)。

家庭を訪ねて行う相談援助の算定は家族支援加算と10分の家庭訪問に、学校や保育所と会議で情報を共有する加算は関係機関連携加算は電話だけで取れるかに、記録の足りない加算が運営指導でどう扱われるかは報酬返還が起きる3つのパターンにまとめています。

地域差分——国のQ&Aと、指定権者の運用

本記事の取扱いは、こども家庭庁が都道府県・指定都市・中核市・児童相談所設置市に送付した全国共通のQ&Aと留意事項通知によるものです。千葉県は、障害児通所支援の指定・変更等の手続のページにこのQ&A(VOL.1〜VOL.6)を掲載しています。算定を始めるときの届出の要否や記録の様式は、指定権者によって違うことがあります。お住まいの指定権者の集団指導資料や案内もあわせて確認してください(2026年10月13日確認)。

今日やること——3つだけ

まず、子育てサポート加算を算定している日の流れを、1日分書き出します。で、保護者が見ている時間と、職員が保護者と話している時間が重なっているか、支援のあとにまとめてになっていないかを確かめます。最後に、同意・通所支援計画・家族ごとの記録の3つがそろっているかを見ます。この3つで、子育てサポート加算の説明できない所がほぼ見えてきます。

参考にした一次資料

※制度・要件・金額は改正や自治体の運用で変わります。上記は確認時点のものであり、実際の手続きの前には必ず最新の告示・要領および指定権者の案内をご確認ください。

📍 千葉県ローカルメモ|Q&Aの探し方

令和6年度報酬改定(障害児支援)のQ&Aは、千葉県の「障害児通所支援及び障害児入所支援の指定・変更等の手続」のページにVOL.1〜VOL.6がまとめて掲載されています。子育てサポート加算はVOL.6(令和6年7月1日)に4問あります。千葉市・船橋市・柏市など市が指定する事業所も、国のQ&A自体は同じです(2026年10月13日確認)。

※2026年10月13日時点の一般的な整理です。個別の管轄・最新の運用は各窓口にご確認ください。

💬 目加多のひとこと

保護者に支援を見てもらう日は、職員にとっても緊張する日です。だからこそ、終わってから落ち着いて話したくなる気持ちはよく分かります。ただ、この加算が評価しているのは、同じ場面を見ながら「今のは、こういう理由でこう声をかけました」と話す時間です。振り返りの面談は面談として大事にしつつ、加算にするなら、その場で話す役の職員を1人決めておく。そこから始めるのがいいと思っています。

行政書士 目加多龍

執筆・監修

目加多 龍めかた りょう

行政書士 × 財務・キャリアコンサルタント(目加多龍行政書士事務所 代表)

行政書士/国家資格キャリアコンサルタント/2級FP技能士(AFP)。ブリヂストン系列企業とNEC系列企業で人事・労務の現場15年を経て2026年に独立。個人向けキャリア相談はココナラで約70件・全件★5.0(プラチナランク・2026年7月時点)。障害福祉・障害児支援の指定申請を軸に、資金調達から人材の定着まで、中小企業の「手続き」「資金」「人材」を一体で支援しています。

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