— 30秒でわかる結論 —
Q. 短時間しか通えない利用者が多い就労継続支援B型は、減算になりますか?
短時間の利用者が増えて減算が気になっている就労継続支援B型の方へ。(Ⅳ)〜(Ⅵ)を算定する事業所で、前3月の平均利用時間が4時間未満の利用者が100分の50以上なら、所定単位数の100分の30を減算します。障害特性等のやむを得ない理由がサービス等利用計画等に位置付けられた人などは、割合の算定から除けます(報酬告示 注11、厚生労働省 Q&A VOL.1 問57・H30 Q&A 問50(2026年11月2日確認))。
この記事は制度の解説です。運営中の事業所の顧問・相談窓口は、料金と流れを専用のページでご案内しています。
こんな方に読んでいただきたい記事です
- 体調や通院の都合で短時間だけ通う利用者さんが増えてきた、就労継続支援B型の管理者・サービス管理責任者の方
- 4時間未満の人の割合をどう数えるのか、誰を外せるのかで迷っている方
- (Ⅰ)〜(Ⅲ)と(Ⅳ)〜(Ⅵ)のどちらの報酬体系にするかを考えている方
ご相談いただくと、こう進みます
- 最初の30分の無料相談で、報酬の区分と、前3月の利用実績から出した4時間未満の人の割合を一緒に確かめます
- ご依頼後は、やむを得ない理由の人の書類(サービス等利用計画・個別支援計画・支援の記録)と、運営規程の営業時間をそろえます
- その後は、毎月の割合の計算と、市町村への確認の段取りを一緒に点検します
「午前だけ」「体調を見ながら短く」の利用者が多い就労継続支援B型の事業所の方へ。(Ⅳ)〜(Ⅵ)なら、4時間未満の人が半分以上で減算です
体調や通院の都合で、午前だけ、数時間だけ通う利用者さんが増えてきた。それ自体は本人に合わせた支援なのに、「短い人が多いと報酬が減るらしい」と聞いて、どこから数えればよいのか、誰を外せるのかで手が止まる。ここで迷う方に向けて、報酬告示・国のQ&A・改定の概要を並べて読みます。
国のQ&Aには、ほぼそのままの質問が載っています。「重度の身体障害者や精神障害者は、障害特性や症状、通院や起床介護などの生活パターンなどの理由で、5時間未満の利用になってしまう場合があるが、そのような利用者についても、利用時間が5時間未満の利用者の割合の算定に含むのか。」答えは、障害特性等に起因するやむを得ない理由により短時間の利用になってしまう利用者については、割合の算定から除いて差し支えない、です(制度。厚生労働省「平成30年度障害福祉サービス等報酬改定等に関するQ&A VOL.1」問50(2026年11月2日確認))。
ただし、これは生活介護のQ&Aです。就労継続支援B型には、令和6年度のQ&A 問57が、この問49から問52を参照し、「5時間未満」とあるのは「4時間未満」と読み替えること、として当てはめています(制度。「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定等に関するQ&A VOL.1」問57(2026年11月2日確認))。つまり、B型の短時間利用減算は、告示とQ&Aの2段を読まないと全体がつかめません(当事務所の見解)。
短時間利用減算とは——報酬告示の注11の一文
ひとことで言うと、短時間利用減算とは、就労継続支援B型サービス費(Ⅳ)〜(Ⅵ)を算定する事業所で、平均利用時間が4時間未満の利用者が半分以上いる場合に、基本報酬を減らす仕組みです。報酬告示は、ニからへまでについては、前3月における利用者のうち、平均利用時間が4時間未満の利用者の占める割合が100分の50以上である場合には、所定単位数の100分の30に相当する単位数を所定単位数から減算する、としています(制度。報酬告示 就労継続支援B型サービス費 注11(2026年11月2日確認))。
「ニからへまで」は、就労継続支援B型サービス費(Ⅳ)から(Ⅵ)のことです(同 告示)。改定の概要は、これを「利用者の就労や生産活動等への参加等」をもって一律に評価する報酬体系、と説明しています(厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定の概要」(2026年11月2日確認))。平均工賃月額に応じた報酬体系である(Ⅰ)〜(Ⅲ)は、本減算の算定対象外です(大阪市 事務連絡(令和6年4月25日)(2026年11月2日確認))。
減る幅は、所定単位数の70%を算定(30%減算)です(同 大阪市 事務連絡)。大阪市の事務連絡は、当該事業所の利用者全員の基本報酬が減算となる、と書いています(同)。短い人の分だけが減るのではありません(当事務所の見解)。
計算は「生活介護のQ&Aを4時間に読み替えて」——毎月の数え方
結論として、割合は毎月、前3月の実績で出します。H30 Q&A 問49は、算出した割合が100分の50以上である場合に、短時間利用減算を適用する、とし、手順を2つに分けています(制度。H30 Q&A VOL.1 問49(2026年11月2日確認)。B型は「4時間未満」に読み替え)。
| 手順 | Q&Aの原文(B型は4時間に読み替え) | 見落としやすいところ(当事務所の見解) |
|---|---|---|
| ① 一人ずつ平均を出す | 各利用者について、前3月における利用時間の合計時間を、利用日数で除して、利用日1日当たりの平均利用時間を算出する | 「開所日数」ではなく、その人が利用した日数で割る。休んだ日は分母に入らない |
| ② 割合を出す | 当該月における、①により算出した平均利用時間が4時間未満の利用者の延べ人数を、事業所の利用者の延べ人数で除する | 人数は延べ人数。月の途中で利用を始めた人・やめた人の扱いは指定権者の計算シートで確かめる |
| ③ 利用時間に入れないもの | 送迎のみを行う時間は含まない(大阪市 事務連絡) | 車に乗っている時間は利用時間ではない。サービス提供記録の開始・終了時刻が計算の元になる |
| ④ 判定 | 算出した割合が100分の50以上である場合に、短時間利用減算を適用する | 半分ちょうどでも減算。「半分を超えたら」ではない |
(制度。H30 Q&A 問49、報酬告示 注11、大阪市 事務連絡(2026年11月2日確認)。右の列は当事務所の見解です)。大阪市は、毎月、短時間利用者の割合を算出し、と書いています(大阪市 事務連絡)。前3月の実績で決まるので、翌月に減算がかかるかは、今月の終わりには見えています(当事務所の見解)。
割合から外せる人・日——3つの場合と短時間開所の日
結論として、割合から外せるのは、①障害特性等によるやむを得ない理由がある人、②送迎に長時間を要する人、③個別支援計画で利用時間を延ばす支援をしている人、の3つです。日については、短時間開所の日の扱いがあります。
| 外せるもの | 原文 | 前提になる書類・手続 |
|---|---|---|
| ① 障害特性等のやむを得ない理由 | 例えば、重度の身体障害や精神障害等、障害特性等に起因するやむを得ない理由により短時間の利用になってしまう利用者については、割合の算定から除いて差し支えない(H30 Q&A 問50) | 利用者やその家族の意向等が十分に勘案された上で、サービス担当者会議において検討され、サービス等利用計画等に位置付けられていることが前提。市町村においては当該計画等を基に判断(同) |
| ② 送迎に長時間を要する人 | 遠方からの利用者等、やむを得ず送迎に長時間を要する利用者については、割合の算定から除いても差し支えない(H30 Q&A 問51) | 送迎のみを実施する時間は利用時間に含まれない(同 問51の問い) |
| ③ 利用時間を延ばす支援をしている人 | 個別支援計画で一般就労等に向けた利用時間延長のための支援が位置付けられ、実際に支援を実施した場合(改定の概要) | 計画に書くだけでは足りない。「実際に支援を実施した」記録が要る |
| 短時間開所の日 | 運営規程に営業時間を明示した上で、特例的に短時間開所の日を設けている場合等については、平均利用時間の算定から外すなど柔軟な取扱いとして差し支えない(H30 Q&A 問52) | 運営規程に営業時間が書いてあること。土曜日やイベントの日などが例 |
(制度。H30 Q&A VOL.1 問50〜52、令和6年度報酬改定の概要(2026年11月2日確認))。③は、令和6年度の改定で、短時間利用となるやむを得ない理由がある場合と並べて、利用者数の割合の算定から除外する、と書かれたものです(改定の概要)。令和8年6月1日以降の新規指定の欄がある町田市の点検表にも、同じ除外の書きぶりで短時間利用減算が載っています(町田市「障害福祉サービス報酬算定(加算・減算)点検表 就労継続支援B型」(2026年11月2日確認))。
①の「やむを得ない理由」の書き方について、大阪府は生活介護のときに、サービス等利用計画への記載例を出しています。たとえば「泌尿器科、整形外科又はリハビリ等の通院のため、支援を短時間に限定する必要がある。」などです。ただし、記載例はあくまでも参考であり、このような記載があることだけをもってやむ得ない理由の判断になるという趣旨ではない、とも書いています(大阪府 障生第1118号(2026年11月2日確認))。
— この段階でご相談いただく理由 —
前3月の利用実績から割合を出し、外せる人の書類(サービス等利用計画・個別支援計画・支援の記録)がそろっているかを一緒に確かめます。運営規程の営業時間と、短時間開所の日の書き方もあわせて見ます。
「外す」のは分子だけか——自治体の運用の例
結論として、外した人を分母(全利用者)に残すかどうか、誰が「やむを得ない」と決めるかは、自治体の事務連絡で確かめます。国のQ&Aは「割合の算定から除いて差し支えない」としか書いていません(H30 Q&A 問50)。
大阪市は、障がい特性等でやむを得ず短時間利用になる人は「4時間未満の利用者」に含めるのではなく、母数の「全利用者」に含めます、としています(大阪市 事務連絡(2026年11月2日確認))。分子からは外し、分母には残す読み方です。大阪市は、やむを得ない理由を記載したサービス等利用計画等を各区保健福祉センターへ提出し、対象者は受給者証へ「短時間利用除外該当者」が記載される、という流れです(同)。
奈良市は、市が認定した者を「短時間利用減算除外者」とし、必要書類を、①短時間利用減算に係る計算シート、②サービス等利用計画等(個別支援計画でも可)、③一覧表、としています。同事業所の利用を続けており、かつやむを得ない理由に変更がない場合は、適用を継続します(奈良市 事務連絡(2026年11月2日確認))。自治体によっては、このように事前の認定や届出の手続を決めています。事業所の判断だけで外してよいとは書かれていません(当事務所の見解)。
| 毎月の点検 | 見るもの | 根拠 |
|---|---|---|
| □ 自分の事業所は(Ⅳ)〜(Ⅵ)か | 体制届・報酬の区分 | 報酬告示 注11 |
| □ 一人ずつ、前3月の利用時間の合計÷利用日数を出したか | サービス提供記録の開始・終了時刻(送迎のみの時間は除く) | H30 Q&A 問49・問51、大阪市 事務連絡 |
| □ 4時間未満の人の延べ人数÷利用者の延べ人数が100分の50以上か | 計算シート | H30 Q&A 問49 |
| □ やむを得ない理由の人は、サービス等利用計画等に位置付けられているか | サービス等利用計画・セルフプラン・市町村の認定や受給者証の記載 | H30 Q&A 問50、大阪市・奈良市の事務連絡 |
| □ 利用時間延長の支援は、個別支援計画にあり、実際に実施した記録があるか | 個別支援計画・支援の記録 | 改定の概要 |
| □ 短時間開所の日は、運営規程に営業時間を明示しているか | 運営規程 | H30 Q&A 問52 |
(制度。各欄の根拠のとおり(2026年11月2日確認))。運営規程や個別支援計画の書き方は、休職中の人の就労継続支援B型の利用や令和8年6月の基本報酬区分の見直しでも触れています。平均工賃月額で報酬が決まる側の考え方は平均工賃月額の育て方に書いています。
生活介護の減算は令和6年度に削られた——なのにB型の計算は生活介護のQ&Aで
ひとことで言うと、元になった生活介護の短時間利用減算は、令和6年度の改定で削られています。改定の概要の生活介護の欄では、「短時間利用減算 前3月の利用者のうち、平均利用時間が5時間未満の利用者の割合が、事業所の利用者全体の 50/100 以上に該当する場合に減算する。所定単位数の 30%減算」が(削る)とされています(制度。改定の概要(2026年11月2日確認))。生活介護は、サービス提供時間ごとの基本報酬に変わりました(生活介護の基本報酬の時間区分)。
そのうえで、令和6年度に新設されたB型の減算の計算方法は、Q&A 問57で、生活介護の平成30年度のQ&Aを読み替えて使います。「生活介護の減算はもう無いから、そのQ&Aも関係ない」と読むと、B型の数え方と除外の前提を見落とします(当事務所の見解)。
財務の目で見ると
この減算は、短い人の分だけではなく、その月の利用者全員の基本報酬にかかります(大阪市 事務連絡)。資金繰りで見ると、一人の利用者の通い方の変化が、事業所全体の基本報酬を30%減らす引き金になり得る、ということです。前3月の実績で決まるので、月末に割合を出しておけば、翌月の入金の見込みを先に直せます。逆に、割合を見ないまま請求すると、あとで減算の漏れに気づいて過誤調整になることがあります(当事務所の見解)。
今回の資料に書いていないこと——ここは確かめる
結論として、次の3つは今回読んだ資料では確かめられませんでした。1つ目は、千葉県内の市町村で、やむを得ない理由の人をどう確認するか(事前の認定・受給者証の記載の有無)です(要確認)。2つ目は、月の途中で利用を始めた人・やめた人の延べ人数の数え方の細かい扱いです(要確認:指定権者の計算シートで確かめます)。
3つ目は、令和8年6月1日以降の見直しで、この減算の要件に変更があったかです。町田市の点検表(令和8年6月1日以降の新規指定の欄がある版)には同じ要件で載っていますが、国の告示の最新の全文での確認は、今回はしていません(要確認)。指定や運営の書類は就労継続支援B型・就労移行支援の指定申請の案内にもまとめています。目標工賃の計算は目標工賃達成加算の工賃目標に書いています。
地域差分——国の取扱いと、市町村の手続
4時間未満・100分の50以上・100分の30の減算、計算の手順、除外の3つの場合は、国の告示・Q&A・改定の概要による全国共通の取扱いです。
やむを得ない理由の人をどう確認するか(事前の認定・書類・受給者証の記載)は、自治体によって手続が違います(例:大阪市・奈良市)。千葉県内の市町村も含めて、利用者の支給決定をした市町村と、事業所の指定権者の案内で確認してください(2026年11月2日確認)。
今日やること——3つだけ
まず、体制届で自分の事業所が(Ⅳ)〜(Ⅵ)のどれかを確かめます。(Ⅰ)〜(Ⅲ)なら、この減算は関係ありません。で、(Ⅳ)〜(Ⅵ)なら、サービス提供記録から前3月の利用時間を一人ずつ足し、利用日数で割って、4時間未満の人の割合を出します。最後に、短い利用が続いている人について、やむを得ない理由がサービス等利用計画に書かれているか、利用時間を延ばす支援が個別支援計画にあって実施の記録があるかを、相談支援事業所と一緒に確かめます。この3つで、「短い人が多いと減るらしい」が「うちは今月この割合で、この人は外せる」に変わります。
参考にした一次資料
- 障害者総合支援法に基づく指定障害福祉サービス等及び基準該当障害福祉サービスに要する費用の額の算定に関する基準等の一部を改正する告示(令和6年こども家庭庁・厚生労働省告示第3号。就労継続支援B型サービス費 注11)(2026年11月2日確認)
- 厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定等に関するQ&A VOL.1」(令和6年3月29日。問57)(2026年11月2日確認)
- 厚生労働省「平成30年度障害福祉サービス等報酬改定等に関するQ&A VOL.1」(平成30年3月30日。問49〜52。新潟市掲載)(2026年11月2日確認)
- 厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定の概要」(就労継続支援B型・生活介護)(2026年11月2日確認)
- 大阪市福祉局「就労継続支援B型における短時間利用減算にかかる取扱いについて」(事務連絡・令和6年4月25日)(2026年11月2日確認)
- 奈良市「就労継続支援B型サービスにおける短時間利用減算除外者の認定の取扱いについて」(2026年11月2日確認)
- 町田市「障害福祉サービス報酬算定(加算・減算)点検表 就労継続支援B型」(2026年11月2日確認)
- 大阪府「生活介護における短時間利用減算について(依頼)」(障生第1118号。箕面市掲載)(2026年11月2日確認)
※制度・要件・金額は改正や自治体の運用で変わります。上記は確認時点のものであり、実際の手続きの前には必ず最新の告示・要領および指定権者の案内をご確認ください。
📍 千葉県ローカルメモ|千葉県内で確かめること
やむを得ない理由の人を割合から外すときの確認の手続(事前の認定・書類・受給者証の記載)は、千葉県内の市町村ごとに確かめます。利用者の支給決定をした市町村の障害福祉の担当課と、事業所の指定権者の案内を見てください(2026年11月2日確認)。
※2026年11月2日時点の一般的な整理です。個別の管轄・最新の運用は各窓口にご確認ください。
💬 目加多のひとこと
短時間の利用は、本人に合わせた支援の結果であることが多いと思います。だからこそ、その理由をサービス等利用計画と個別支援計画に言葉で残しておくことが、減算の計算でも本人を守ることにつながります。まずは前3月の記録から、一人ずつの平均を出してみてください。

執筆・監修
目加多 龍めかた りょう
行政書士 × 人事・財務アドバイザー(目加多龍行政書士事務所 代表)
行政書士/国家資格キャリアコンサルタント/2級FP技能士(AFP)。ブリヂストン系列企業とNEC系列企業で人事・労務の現場15年を経て2026年に独立。個人向けキャリア相談はココナラで100件以上・全件★5.0(プラチナランク継続中)。障害福祉・障害児支援の指定申請を軸に、資金調達から人材の定着まで、中小企業の「手続き」「資金」「人材」を一体で支援しています。
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