— 30秒でわかる結論 —
Q. 運営指導の通知が来ました。まず何をすればいいですか?
最初の24時間でやることは3つです。①通知を隅々まで読み、指導の日時・対象期間・当日準備書類・事前提出物と期限・出席を求められる人の5点を確認する。②中核メンバーに共有し、「隠さない・繕わない・書き足さない」という方針を最初に明言する。③準備書類リストを起点に、記録を「ある・ない・所在不明」の3分類で棚卸しする(この段階では集めるだけで直さない)。そして絶対にやってはいけないのが、後からの記録の書き足しや日付を遡った作成です。不備は改善報告で挽回できますが、改ざんと評価される行為は監査への切替や指定の効力停止につながりかねません。
この記事は制度の解説です。運営指導の事前点検・対策のご依頼は、料金と流れを専用のページでご案内しています。
ご相談いただくと、こう進みます
- 最初の30分の無料相談で、届いた通知と、準備書類のリストに照らした記録の棚卸しの状況を一緒に見ます。
- ご依頼後は、準備書類の整備状況を点検し、記録の抜けをどう説明するかと想定問答を整理して、当日の準備まで進めます。
- その後は、指摘を受けたときや次の運営指導の前に、同じ点検表で見直します。
深呼吸を。通知は「処分」ではなく「確認」の連絡です
運営指導(実地指導)の通知が届いた瞬間、多くの管理者・代表の頭は真っ白になります。まず知っておいてほしいのは、運営指導は原則としてすべての事業所を対象に計画的に行われる確認とサポートの行政指導であって、あなたの事業所が疑われて呼ばれたわけでは(多くの場合)ないということです。慌てて判断を誤ると、むしろそこから問題が生まれます。この記事は、通知が届いてから最初の24時間の動き方だけに絞って整理します。
この記事の対象——障害福祉・障害児支援の全サービス類型に共通です
放課後等デイサービス/児童発達支援/グループホーム(共同生活援助)/就労継続支援A型・就労継続支援B型・就労移行支援・就労定着支援/生活介護/同行援護/行動援護/短期入所/自立訓練/保育所等訪問支援/相談支援(その他類型の依頼ガイド)——いずれにも対応しています(運営指導対応サポート)。
最初の24時間チェックリスト(当事務所の独自整理)
| 時間 | やること | ポイント |
|---|---|---|
| まず(〜2時間) | 通知を隅々まで読む | 確認するのは5点——①指導の日時 ②対象期間(何年分か)③当日準備する書類の一覧 ④事前提出物と提出期限 ⑤出席を求められる人。この5点が以後の全行動を決めます |
| 当日中 | 管理者・サビ管等の中核メンバーに共有 | 「隠さない・繕わない・書き足さない」を最初に明言します。現場が善意で記録を整えようとする事故を防ぐためです |
| 当日中 | 日程の確認と調整 | どうしても支障がある日なら、早い段階での相談が肝要です(変更の可否は指定権者の判断) |
| 24時間以内 | 書類の棚卸しを開始 | 通知の準備書類リストを印刷し、「ある/ない/どこにあるか不明」の3分類で現状把握。この時点では集めるだけで、直しません |
| 24時間以内 | 専門家への相談を判断 | 不明点・不安がある場合、準備期間は限られています。早いほど打てる手が多くなります(当事務所の運営指導対応サポート) |
絶対にやってはいけないこと——善意の「書き足し」が最悪の一手
ここがこの記事でいちばん大事な箇所です。棚卸しで記録の抜けが見つかったとき、後から記録を書き足す・日付を遡って作成する行為は、記録の不備よりはるかに重い問題(虚偽・改ざん)として扱われ得ます。不備の指摘は改善報告で挽回できますが、改ざんは信頼そのものを失い、監査への切替や指定の効力停止・取消といった事態につながりかねません。
抜けは抜けのまま、正直に説明する——遠回りに見えて、これが事業所を守る唯一の道です。「今からできる正しい準備」と「やってはいけない準備」の区別こそ、初動で専門家に確認する価値のある論点です。
慌てた事業所と、落ち着いていた事業所の違い
| 慌てた事業所 | 落ち着いていた事業所 | |
|---|---|---|
| 通知前 | 記録は「あとでまとめて」が常態化 | 記録は「その日のうち」が仕組み化されている |
| 通知直後 | とにかく書類を"整え"始める | まず通知を読み込み、現状把握から始める |
| スタッフへ | 不安が伝播し、現場が萎縮する | 方針(隠さない・繕わない)を先に共有し、役割を割り振る |
| 当日 | 質問に推測で答えてしまう | わからないことは「確認して回答します」と言える |
| 指摘後 | 指摘=終わりだと受け止める | 改善報告までが本番だと知っている |
違いの正体は、能力ではなく「日常の型」と「初動の知識」です。どちらも、今日から備えられます。
当日までにやること・当事務所が伴走できること
24時間を乗り切ったら、当日までの準備は指摘されやすい10項目と日常整備リストで点検を。当事務所は、①準備書類の整備状況チェック、②想定問答の準備、③指摘を受けた後の改善報告書の作成支援、④再発防止の仕組みづくり(福祉顧問 トータルプラン 月額77,000円)まで伴走します。通知が来てからでも、来る前でも、早いほど守れるものが多くなります。
手続き・資金・人材を、ひとつの窓口で。当事務所は障害福祉・障害児支援の指定申請・運営指導対応に加えて、創業融資・資金繰りの支援と、国家資格キャリアコンサルタントによる資格者の採用・定着支援までワンストップで対応します。財務コンサルタントの資格と、人事15年×国家資格キャリアコンサルタントの専門性を併せ持つ行政書士だからできる伴走です。初回30分無料・オンライン全国対応。
たとえば、こんな場面で迷っていませんか
開業して3年目の放課後等デイサービスの管理者の方。夕方の送迎から戻ると、事務所の机の上に指定権者からの運営指導の通知が届いていました。
通知には当日に用意する書類のリストと、事前に出す書類の期限が書かれています。代表に電話で伝えると「抜けている記録があれば、今のうちに書いておいて」と言われました。
児童発達支援管理責任者と書類を見始めると、個別支援計画の同意の記録や、提供記録のところどころに空白が見つかりました。書き足してよいのか、そのまま出すべきなのか、職員にどう伝えればよいのかが分かりません。
善意のつもりで記録を後から整えると、抜けそのものよりも重い問題として扱われるおそれがあります。
この場面なら、まず通知を最後まで読んで確かめる事項を押さえ、記録は直さずに、ある・ない・所在が分からないに分けて棚卸しします。本文では、通知が届いた直後の動き方を説明しました。
当事務所にご相談いただいた場合の進め方
- 1. ご相談の前に手元に用意していただくもの
届いた運営指導の通知(準備書類のリスト・事前提出物の様式を含む)、運営規程、重要事項説明書、個別支援計画と同意の記録、サービス提供記録、職員の勤務の記録、加算の届出の控えをお手元にご用意ください。 - 2. 初回30分の無料相談で一緒に確認すること
通知を一緒に読み、指導の日時・対象期間・当日の準備書類・事前提出物と期限・出席を求められる人を確かめます。そのうえで、記録の棚卸しの結果から、先に手を付ける書類と、抜けをそのまま正直に説明すべき箇所をその場でお伝えします。 - 3. ご依頼後の進め方当事務所がやること:準備書類の整備状況の点検表を作り、運営指導の直前対策として、記録の抜けの説明の組み立てと想定問答の準備をお手伝いします。書類点検・模擬運営指導としてもお受けしています。お客様にお願いすること:記録の棚卸しと書類の収集、職員への方針の共有、指定権者との日程の確認は、お客様の事業所で行っていただきます。記録は後から書き足さず、見つかった抜けはそのままお知らせください。
- 4. その後
指摘を受けたあとは、改善報告と再発防止の仕組みづくりを一緒に考えます。次の運営指導に備えて記録をその日のうちに残す仕組みを続けたい場合は、運営指導前の点検を含む福祉顧問 トータルプランでもお受けしています。
料金は料金表と料金シミュレーションでご確認いただけます。
参考にした一次資料
- 厚生労働省「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービス事業者等の指導監査について」(障発0123第2号)
- 厚生労働省「介護保険施設等運営指導マニュアル」
- 各サービス類型の指定基準を定める厚生労働省令(人員・設備及び運営に関する基準)
- 各指定権者が公表する運営指導の実施要綱・確認項目一覧
※制度・要件・金額は改正や自治体の運用で変わります。上記は確認時点のものであり、実際の手続きの前には必ず最新の告示・通知および指定権者の案内をご確認ください。
📍 千葉県ローカルメモ|千葉県内の指定権者と、通知の読み方の注意
千葉県内では、千葉市・船橋市・柏市の事業所は各市、松戸・流山・市川などは千葉県が指定権者で、通知の様式・事前提出物の運用にも差があります。共通する注意は、準備書類リストの「等」の一文字——リストにない書類も当日求められる可能性を意味します。中核書類(個別支援計画・提供記録・勤務実績・運営規程)は、リストにあってもなくても揃えておくのが安全です。
※2026年8月22日時点の一般的な整理です。個別の管轄・最新の運用は各窓口にご確認ください。
💬 目加多のひとこと
通知が来た日の夜、眠れなくなる方がいらっしゃいます。その不安の正体は、指導そのものではなく「何をされるのか分からない」ことだと思うのです。だからこの記事は、最初の24時間だけに絞りました。全体が見えなくても、今日やる3つが分かれば、人は落ち着いて動けます。通知はあなたの仕事を否定する紙ではありません。深呼吸をして、まず通知を最後まで読むところから始めましょう。

執筆・監修
目加多 龍めかた りょう
行政書士 × 人事・財務アドバイザー(目加多龍行政書士事務所 代表)
障害福祉・障害児支援の指定申請を専門とする行政書士。放課後等デイサービス・児童発達支援・グループホーム(共同生活援助)・就労継続支援A型/B型・就労移行支援・生活介護・居宅介護・重度訪問介護など障害福祉・障害児の全類型に対応し、千葉県指定と千葉市/船橋市/柏市の市指定どちらの窓口も日常的に扱っています(オンラインで全国対応)。開業後の変更届・体制届・処遇改善加算の届出、運営指導への備えまで伴走します。
前職では従業員約800名規模の3社合併にともなう人事制度統合を主導し、正社員・パート等あわせて約800名の給与計算と社会保険実務を運用。処遇改善加算のキャリアパス要件は、突き詰めれば賃金表と等級制度の設計そのもの——加算の届出だけでなく、その先の賃金設計まで踏み込めることが強みです。国家資格キャリアコンサルタントとして、サビ管・児発管など資格者の採用と定着も支援しています。
保有資格:行政書士/国家資格キャリアコンサルタント/財務コンサルタント(ASJ)/2級FP技能士(AFP)/人事総務検定2級ほか計11種。制度改正のたびに一次資料を確認しながら、note・LinkedIn・Instagram・Threadsで介護・障害福祉の実務情報をほぼ毎日発信しています。