— 30秒でわかる結論 —

Q. 自立訓練(機能訓練・生活訓練)を開業するには、どんな要件がありますか?

自立訓練には、身体障害・難病の方を対象に身体機能の維持向上を目指す機能訓練(標準利用期間は原則18か月)と、知的障害・精神障害の方を対象に生活能力の維持向上を目指す生活訓練(原則24か月)があります。人員は、機能訓練がサビ管・看護職員・理学療法士または作業療法士・生活支援員、生活訓練がサビ管・生活支援員(看護職員は必要に応じて)。設備は訓練・作業室・相談室・洗面所・便所等で、機能訓練は訓練機器のスペースが必要です。単独型の定員は原則20人以上、指定権者は都道府県(政令市・中核市はその市)。標準利用期間があるため利用者は入れ替わり、病院の退院支援や相談支援事業所からの入口と、卒業後の受け皿(就労移行・就労継続・グループホーム)を自法人で持つ設計が現実的です。

こんな方に読んでいただきたい記事です

  • 自立訓練の開業を検討していて、機能訓練と生活訓練のどちらにするか迷っている方
  • 生活介護や就労支援を運営していて、自立訓練の併設を考えている法人の方
  • 標準利用期間がある事業の収支の組み方を知りたい方

自立訓練は「期限のある通所」——機能訓練と生活訓練

自立訓練は、障害のある方が自立した日常生活・社会生活を送れるよう、一定期間の訓練を行うサービスです。身体機能の維持・向上を目指す機能訓練と、生活能力の維持・向上を目指す生活訓練の2つがあり、いずれも標準利用期間が定められています(機能訓練は原則18か月、生活訓練は原則24か月)。生活介護と違い「卒業」を前提にした事業で、ここが設計の出発点になります。

機能訓練と生活訓練の違い

項目機能訓練生活訓練
主な対象身体障害のある方、難病の方(リハビリテーション・身体機能の維持向上)知的障害・精神障害のある方(生活能力の維持向上)
標準利用期間原則18か月原則24か月(長期入所・入院後は延長あり)
主な人員サビ管、看護職員、理学療法士または作業療法士、生活支援員サビ管、生活支援員(看護職員は必要に応じて)
提供形態通所が基本。訪問による訓練も可能通所が基本。訪問型、宿泊型(宿泊型自立訓練)もある
よくある併設生活介護、就労移行支援就労移行支援、就労継続支援B型、グループホーム

指定を受けるための要件(骨子)

  • 人員——サービス管理責任者(60人に1人)と、上表の直接処遇職員。機能訓練は理学療法士・作業療法士などの専門職の確保が最初の壁になります。
  • 設備——訓練・作業室、相談室、洗面所・便所、多目的室等。機能訓練は訓練機器の設置スペースが必要です。
  • 定員——単独型は原則20人以上(多機能型は別)。
  • 指定権者——都道府県(政令市・中核市はその市)。

収支の設計——「卒業」を前提に回す

標準利用期間があるため、利用者は入れ替わります。常に新しい利用者が入ってくる仕組み(病院の退院支援、相談支援事業所、特別支援学校との関係)がないと、定員が埋まりません。逆に、卒業後の受け皿(就労移行支援・就労継続支援・グループホーム)を自法人で持っていると、利用者にとっても法人にとっても一貫した支援になります。自立訓練は、単独で開くより他の類型との組み合わせで設計する事業です。

要確認:人員・設備・運営の基準と報酬・加算の要件は、障害者総合支援法・児童福祉法にもとづく基準省令、報酬告示、各指定権者(都道府県・政令市・中核市)の条例・手引きで定められ、報酬改定や制度改正で変わります。本記事は2026年9月4日時点の一般的な整理で、研修要件の名称・実務経験の年数・標準利用期間などの細目は、開業予定地の指定権者の最新の「指定申請の手引き」で必ず確認してください。

当事務所の関わり方

指定申請サポート(税込220,000円〜)で、機能訓練・生活訓練の選択、専門職の要件確認、併設する類型の設計まで一緒に進めます。全類型の一覧はこちら、依頼先の選び方はこちら

参考にした一次資料

  • 障害者総合支援法にもとづく指定障害福祉サービスの基準省令(自立訓練)
  • 障害福祉サービス等報酬告示(標準利用期間)
  • 当事務所「障害福祉・障害児支援の指定申請 完全実務ガイド」(2026年8月版)

※制度・要件・金額は改正や自治体の運用で変わります。上記は確認時点のものであり、実際の手続きの前には必ず最新の告示・要領および指定権者の案内をご確認ください。

📍 千葉県ローカルメモ|千葉県内の申請先

千葉市・船橋市・柏市はその市、松戸・流山・市川などは千葉県が指定権者です。訓練・作業室の面積の運用は指定権者で異なるため、物件契約前に図面を持って相談してください。

※2026年7月23日時点の一般的な整理です。個別の管轄・最新の運用は各窓口にご確認ください。

💬 目加多のひとこと

自立訓練の相談で私が最初に聞くのは「卒業した後、その方はどこに行きますか」です。答えが自法人の中にあるなら、自立訓練は強い事業になります。答えがないなら、先に受け皿を考えたほうがいい。

行政書士 目加多龍

執筆・監修

目加多 龍めかた りょう

行政書士 × 財務・キャリアコンサルタント(目加多龍行政書士事務所 代表)

行政書士/国家資格キャリアコンサルタント/2級FP技能士(AFP)。ブリヂストン系列企業とNEC系列企業で人事・労務の現場15年を経て2026年に独立。個人向けキャリア相談はココナラで約70件・全件★5.0(プラチナランク・2026年7月時点)。障害福祉・障害児支援の指定申請を軸に、資金調達から人材の定着まで、中小企業の「手続き」「資金」「人材」を一体で支援しています。

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