— 30秒でわかる結論 —
Q. 中核機能強化事業所加算は、児童発達支援事業所から申請できますか?
中核機能強化事業所加算を取れるか迷っている方へ。この加算は、事業所の所在する市町村が中核的役割を果たす機関と位置づけることが要件で、事業所のみの判断で申請・算定するものではありません。市町村の打診を受けて登録申請し、登録通知書を添えて加算届を出します(こども家庭庁 事務連絡・令和6年3月29日(2026年10月27日確認))。
この記事は制度の解説です。変更届・加算届・指定更新のスポット代行は、料金と流れを専用のページでご案内しています。
こんな方に読んでいただきたい記事です
- 中核機能強化事業所加算を知り、自分の児童発達支援事業所でも取れるのか確かめたい管理者・児童発達支援管理責任者の方
- 市町村から中核拠点の打診を受け、何をどの順番で出すのか知りたい方
- 中核機能強化職員にしたい職員の経験が5年に届くか、数え方で迷っている方
ご相談いただくと、こう進みます
- 最初の30分の無料相談で、市町村の検討状況と、配置したい職員の経験年数を一緒に確かめます
- ご依頼後は、チェックリストの添付書類、実務経験証明書、別紙71と加算届をそろえ、締切から逆算して出します
- その後は、年1回以上の公表と外部の評価の記録を、運営の年間予定に組み込んで見直します
「中核機能強化事業所加算、うちから申請できる?」と迷っている方へ。起点は市町村の打診です。市町村への登録だけでは算定できず、加算届に登録通知書を付けて出します
児童発達支援事業所を運営していて、地域の関係機関とのつながりもある。中核機能強化事業所加算という加算があると知り、5年以上の経験がある職員もいる。うちも取れるのか、どこに何を出せばよいのか。ここで止まる方に向けて、国の事務連絡と千葉県の様式を並べて読みます。
結論から書くと、この加算は事業所が自分で決めて届け出る加算ではありません。国の事務連絡は、事業所の所在する市町村が、当該事業所を地域の中核的役割を果たす機関であると位置づけることが要件となっていることから、本加算の申請及び算定については、事業所のみの判断でなされるものではない、としています(制度。こども家庭庁 事務連絡「中核機能強化事業所加算の申請手続の流れ等について」令和6年3月29日・千葉県のページに掲載(2026年10月27日確認))。
そして、市町村に対する本申請手続については、中核拠点登録一覧への登録についての申請であるため、この手続だけでは本加算の算定が可能になるものではない、とも書いています。算定するには、都道府県等に対し、他の加算と同様、加算届を提出し、加算届とあわせて登録通知書を提出します(同 記5)。
中核機能強化事業所加算とは——市町村が中核拠点として位置付ける事業所の加算
中核機能強化事業所加算とは、市町村が地域の障害児支援の中核拠点として位置付ける児童発達支援事業所(児童発達支援センターを除く。)が、専門人材を配置して、関係機関等との連携体制を確保しながら、障害児とその家族に対する専門的な支援及び包括的な支援の提供に取り組んだ場合に算定する加算です(制度。留意事項通知(障害児通所)③。改正後・現行とも同文(2026年10月27日確認))。
事務連絡は、児童発達支援センターが未設置である地域等において、児童発達支援センター以外の児童発達支援事業所又は放課後等デイサービスが、中核的な役割を担う場合に評価を行う加算として創設した、と説明しています(事務連絡 記1)。改定の概要では、中核機能強化事業所加算は75単位~187単位/日です(厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定の概要」(2026年10月27日確認))。どの単位数になるかの区分は報酬告示を読んでいないため、ここでは書きません(要確認)。
| 事務連絡の主な要件 | 原文から | 確かめる書類の例(当事務所の見解) |
|---|---|---|
| ① | 所在する市町村により中核的な役割を果たす事業所として位置付けられていること | 市町村からの打診と登録通知書 |
| ② | 市町村及び地域の関係機関との連携体制を確保していること(市町村との定期的な情報共有、地域の協議会への参加等) | 協議会の委員名簿・議事録 |
| ③ | 専門的な発達支援及び家族支援の提供体制を確保していること | 職員配置と支援の記録 |
| ④ | 地域の障害児通所支援事業所との連携、インクルージョンの推進、早期の相談支援等の中核的な役割を果たす機能を有していること | 市町村から求められた役割のメモ |
| ⑤ | 地域の障害児支援体制の状況及び上記の体制確保等に関する取組の実施状況を1年に1回以上公表していること | ホームページ等の公表ページ |
| ⑥ | 自己評価の項目について、外部の者による評価を概ね1年に1回以上受けていること | 第三者が同席した自己評価の記録 |
| ⑦ | 常勤専任で1以上加配していること(資格取得・任用後、障害児通所支援等業務に5年以上従事した者に限る) | 資格証・実務経験証明書・勤務表 |
(制度。事務連絡 記1(1)、留意事項通知③(一)ア〜キ(2026年10月27日確認))。⑥の外部の評価は、留意事項通知が、自治体職員、利用児童や家族の代表、当事者団体、地域の障害児通所支援事業所等の第三者の同席を求め、客観的な意見を踏まえて自己評価を行っていること、と具体的に書いています。第三者評価等、外部の評価機関による外部評価を受審している場合は本要件を満たすものとする、とも書いています(留意事項通知③(一)カ)。
手続の順番——市町村の打診から加算算定まで
ひとことで言うと、順番は「市町村が検討→打診→事業所が書類を出す→市町村が登録・通知→事業所が加算届」です。事務連絡の別紙1は、市町村の候補の選定の欄に「市町村から打診のあった事業所のみ実施」と書いています(制度。事務連絡 別紙1「中核機能強化事業所加算の申請手続きの流れについて」(2026年10月27日確認))。
| 順 | 誰が | やること | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 1 | 市町村 | 地域の支援ニーズや地域資源の状況等を踏まえて、中核機能強化事業所の要否について検討 | 別紙1 ① |
| 2 | 市町村→事業所 | 候補となる事業所に打診 | 別紙1 ②、記5 |
| 3 | 事業所→市町村 | チェックリストで要件への適合を確かめ、チェックリスト・登録申請書・添付書類を提出(事前に登録申請の意向を伝える) | 記5 |
| 4 | 市町村→事業所 | 登録し、登録通知書と中核拠点登録一覧を交付 | 別紙1 ④⑤ |
| 5 | 事業所→指定権者 | 加算届に、登録通知書(複写)を添えて提出 | 記5、別紙1 |
| 6 | 都道府県 | 市町村から提出された中核拠点登録一覧と、加算届に加えて提出された登録通知書の情報に相違がないか確認 | 記4 |
(制度。事務連絡 記3〜5・別紙1(2026年10月27日確認))。留意事項通知も、具体的には、所在する市町村と事前協議を行ったうえで、当該加算の要件を満たすもの及び中核的機関として位置付けられているものと市町村が認めていること、と書いています(留意事項通知③(一)ア)。指定権者に先に加算届を出しても、登録通知書が無ければ順番が逆です(当事務所の見解)。
では、打診を待つしかないのか。事務連絡は、市町村が候補を選ぶときの参考として、自立支援協議会(こどもの専門部会を含む。)やその他障害福祉やこども関連の会議等に参画している事業所、自治体から事業の受託をしている実績がある事業所、既に市町村との連携の下で、地域の中核的な役割を担っていると市町村が判断する事業所、を挙げています(事務連絡 記3①)。地域の会議に出て、市町村と顔の見える関係をつくっておくことが、遠回りに見えて近道です(当事務所の見解)。
— この段階でご相談いただく理由 —
市町村から打診を受けたら、チェックリストの添付書類と、配置する職員の経験年数の証明を一緒にそろえます。登録通知書が届いたあとの加算届の締切も逆算します。
中核機能強化職員の「5年以上」——資格の職務の経験に限らない
結論として、5年以上の経験は、その資格の職務として働いた期間に限られません。Q&Aは、看護師免許を取得後、障害児通所支援事業所に児童指導員として2年間、看護職員として3年間従事した場合も算定可能か、という問いに「お見込みの通り。」と答えています(制度。こども家庭庁「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定(障害児支援)に関するQ&A VOL.1」問8(2026年10月27日確認))。
| 確かめること | 原文から | 根拠 |
|---|---|---|
| 職種 | 理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護職員、保育士、児童指導員又は心理担当職員 | 留意事項通知③(一)キ |
| いつから数えるか | 資格取得後(児童指導員又は心理担当職員にあっては当該職務に配置された以後) | 留意事項通知③(一)キ |
| どの業務を数えるか | 障害児通所支援、障害児入所支援又は障害児相談支援の業務に従事した期間が通算して5年以上 | 留意事項通知③(一)キ |
| 資格の職務に限るか | ①の資格や職務に係る業務に限定されない→お見込みの通り | Q&A VOL.1 問8 |
| 配置の形 | 基準の員数(児童指導員等加配加算等の員数を含む)に加え、専門人材を常勤専任で1以上 | 留意事項通知③(一)キ |
(制度。留意事項通知③(一)キ、Q&A VOL.1 問8(2026年10月27日確認))。気をつけたいのは「いつから」です。資格取得前に障害児通所支援で働いていた期間は、留意事項通知の書き方では数えません。経験の長い職員でも、資格を取った日から数え直すと5年に届かないことがあります(当事務所の見解)。
支援を提供する時間帯の働き方は、Q&A 問9が、中核機能強化職員が支援を提供する時間帯に地域支援を行うことについて、具体的な制約を設けるものではない、としています。ただし、留意事項通知は、保育所等訪問支援の訪問支援員との兼務はできないこと、と書いています(留意事項通知③(二))。さらに事務連絡は、地域障害児支援体制強化事業を行うことは差し支えないが、本加算で配置する従業者と、当該事業で配置する従業者は異なる者でなければならない、としています(事務連絡 記6)。実務経験証明書の集め方は児童指導員等加配加算の実務経験証明書に書いています。
人事15年の目で見ると
常勤専任の1人を「地域支援もする人」として置くのは、人事の言葉でいえば、現場の支援と外の調整を兼ねる役割をつくることです。役割の線引きがあいまいなままだと、事業所の中では「いない時間が多い人」、外では「事業所に戻りたがる人」になり、どちらからも評価されにくくなります。配置の前に、週のうち地域支援に使う時間の目安と、その間に誰が支援の質を担保するかを、本人と管理者で紙に書いておくと、Q&A 問9の「支援の質を担保する体制」の説明にもそのまま使えます(当事務所の見解)。
千葉県の様式で書くときの注意——別紙71と、毎月15日(必着)
ひとことで言うと、千葉県が指定権者の事業所は、加算届に(別紙71)中核機能強化加算・中核機能強化事業所加算に関する届出書を使います。別紙71は、事業所・施設種別、異動区分、配置する専門職員の職種と障害児支援に従事した経験年数を書く様式です(千葉県「(別紙71)中核機能強化加算・中核機能強化事業所加算」(2026年10月27日確認))。
| 別紙71の欄 | 書くときに確かめること(当事務所の見解) |
|---|---|
| 事業所・施設種別 | ②児童発達支援事業所 か ③放課後等デイサービス に○ |
| 異動区分 | 初めて算定するときは①新規 |
| 配置する専門職員の職種 | 基準人員に加えて配置する(加配する)者。1人目の欄 |
| 障害児支援に従事した経験年数 | 資格取得後から当該支援に従事した経験年数。5年以上従事した経験がない場合、加算の対象にならない |
| 添付 | 資格等を証明する書類。市町村の登録通知書(複写) |
(千葉県 別紙71 備考2・3・7、事務連絡 記5・別紙1(2026年10月27日確認))。千葉県のページは、加算される単位数が増加する場合は、毎月15日(必着)で提出してください、としています(千葉県「障害児通所支援及び障害児入所支援の指定・変更等の手続」(2026年10月27日確認))。加算要件を満たす場合は、翌月1日から適用になります。16日以降に届いた場合は、翌々月1日から適用になります(同)。登録通知書の交付日から逆算して、15日に間に合うかを先に見ておきます。体制届の年間の段取りは加算の体制届の年間管理に、専門職の配置の考え方は専門的支援体制加算の欠勤と有休にまとめています。
なお、千葉県のページには、児童発達支援センター向けの事務連絡と、別紙2〜5(中核拠点登録一覧・適合チェックリスト・登録申請書・登録通知書)も掲載されています。このうち別紙3のチェックリストは、表題が「児童発達支援センター対象」です。事業所加算のチェックリストと取り違えないよう、市町村から渡される様式で確かめてください(要確認)。
今回の資料に書いていないこと——ここは確かめる
結論として、次の3つは今回読んだ資料では確かめられませんでした。1つ目は、単位数の区分(75単位~187単位/日のどれになるか)で、報酬告示を読んでいないため書いていません(要確認)。2つ目は、千葉県内の各市町村が中核機能強化事業所を位置付ける予定があるかどうかです(要確認)。
3つ目は、千葉市・船橋市・柏市など、市が指定権者の事業所の加算届の様式と締切です。事務連絡は、市町村(指定都市、中核市及び児童相談所設置市を含む。)は、中核拠点登録一覧を都道府県に提出すること、としています(事務連絡 記3⑥)。様式と締切は、それぞれの市の案内で確かめてください(要確認)。
地域差分——国の手続と、千葉県の様式
市町村の打診・登録と、加算届に登録通知書を添える流れは、国の事務連絡による全国共通の取扱いです。中核機能強化職員の要件も、国の留意事項通知とQ&Aによります。
千葉県が指定権者の事業所は、(別紙71)の届出書を使い、加算される単位数が増加する体制届は毎月15日(必着)です。千葉市・船橋市・柏市などが指定権者の事業所は、各市の案内で確認してください(2026年10月27日確認)。
今日やること——3つだけ
まず、市町村の障害児支援の担当課に、中核機能強化事業所を位置付ける検討をしているかを聞き、地域の協議会やこどもの専門部会に参加できるかを確かめます。で、配置を考えている職員の資格取得日と、その後の障害児通所支援等の経験を、実務経験証明書で通算5年以上になるか数え直します。最後に、打診を受けたときに出すチェックリストの添付書類(協議会の議事録・公表のページ・外部の評価の記録)がそろっているかを見ます。この3つで、「うちも取れるのかな」が「打診を受けたら、この順番で出せる」に変わります。
参考にした一次資料
- こども家庭庁 事務連絡「中核機能強化事業所加算の申請手続の流れ等について」(令和6年3月29日。千葉県掲載)(2026年10月27日確認)
- 同 別紙1「中核機能強化事業所加算の申請手続きの流れについて」(2026年10月27日確認)
- こども家庭庁「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定(障害児支援)に関するQ&A VOL.1」(令和6年3月29日。問8・問9。千葉県掲載)(2026年10月27日確認)
- 「児童福祉法に基づく指定通所支援及び基準該当通所支援に要する費用の額の算定に関する基準等の制定に伴う実施上の留意事項について」新旧対照表(③中核機能強化事業所加算の取扱い。船橋市掲載)(2026年10月27日確認)
- 厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定の概要」(2026年10月27日確認)
- 千葉県「(別紙71)中核機能強化加算・中核機能強化事業所加算」(2026年10月27日確認)
- 千葉県「障害児通所支援及び障害児入所支援の指定・変更等の手続」(2026年10月27日確認)
- 千葉県「指定申請等に関する提出様式(障害児通所支援及び障害児入所支援)」(2026年10月27日確認)
※制度・要件・金額は改正や自治体の運用で変わります。上記は確認時点のものであり、実際の手続きの前には必ず最新の告示・要領および指定権者の案内をご確認ください。
📍 千葉県ローカルメモ|千葉県内で確かめること
千葉県が指定権者の事業所の加算届は、千葉県の「指定申請等に関する提出様式」のページの体制届(加算別紙1・別紙71)で出します。市町村への登録申請の窓口は、事業所の所在する市町村の障害児支援の担当課です(2026年10月27日確認)。
※2026年10月27日時点の一般的な整理です。個別の管轄・最新の運用は各窓口にご確認ください。
💬 目加多のひとこと
中核機能強化事業所加算は、書類をそろえれば取れる加算ではなく、市町村と地域から「この事業所に任せたい」と言われて始まる加算だと思います。まずは地域の協議会の場に顔を出し、職員の経験年数を資格取得日から数え直すところから始めてみてください。

執筆・監修
目加多 龍めかた りょう
行政書士 × 人事・財務アドバイザー(目加多龍行政書士事務所 代表)
行政書士/2級FP技能士(AFP)/国家資格キャリアコンサルタント。
障害福祉・障害児支援とNPO法人を専門にしています。放課後等デイサービス・児童発達支援・就労継続支援A型・B型・グループホーム(共同生活援助)などの指定申請、処遇改善加算・変更届・指定更新・運営指導(実地指導)への対応を支援します。NPO法人は、設立認証から事業報告書・役員変更などの運営まで支援します。
企業人事15年の経験を土台に、児発管・サビ管の採用・定着、融資・補助金や資金繰りまで、「書類・人・お金」を一体で支えます。