— 30秒でわかる結論 —
Q. 児発管の実践研修は、基礎研修の修了から2年待たないと受けられませんか?
いいえ。届出をしていれば6か月以上で受講できる特例があります。平成18年厚生労働省告示第544号および平成24年厚生労働省告示第230号が令和5年6月30日に改正され、基礎研修受講開始時において既に実務経験者である者が、個別支援計画の作成の一連の業務に従事し、その旨を指定権者に届け出ている場合は、実践研修の受講に必要な実務経験(OJT)が例外的に「6月以上」になりました。千葉県の受講要件では、原則が基礎研修修了後2年以上かつ360日以上、特例が通算6か月以上かつ90日以上とされ、届出は研修の申込開始日より前に行っている必要があります。提出先は研修の実施主体ではなく事業所の指定権者です(千葉県・千葉市の公表資料。2026年9月21日確認)。
こんな方に読んでいただきたい記事です
- 基礎研修を修了した職員を児発管・サビ管に育てたい事業者の方
- 人員配置が崩れそうで、配置の時期を早めたい方
- 実践研修の申込みを控えている方
原則は2年、例外で6か月です
サービス管理責任者・児童発達支援管理責任者になるには、基礎研修を修了したあと、実践研修を受けるための実務経験(OJT)が必要です。原則は2年以上ですが、告示の改正により例外的に6月以上で実践研修を受講できる道ができました。
根拠は、平成18年厚生労働省告示第544号および平成24年厚生労働省告示第230号の令和5年6月30日改正です。茨城県の案内では、基礎研修受講開始時において既に実務経験者である者が、障害福祉サービスに係る個別支援計画の作成の一連の業務に従事し、その旨を指定権者に届け出ている場合は、例外的に「6月以上」になると説明されています(制度。2026年9月21日確認)。
| 区分 | 必要なOJT | 届出 |
|---|---|---|
| 原則 | 基礎研修修了後2年以上かつ360日以上 | 不要 |
| 特例(実務経験の短縮) | 個別支援計画作成の一連の業務に通算6か月以上かつ90日以上 | 必要(指定権者へ) |
日数の要件が付いている点に注意してください。千葉県の実践研修の受講要件では、原則が2年以上かつ360日以上、特例が通算6か月以上かつ90日以上と示されています(制度。千葉県「令和8年度第1回サービス管理責任者及び児童発達支援管理責任者実践研修」。2026年9月21日確認)。週の勤務日数が少ない方は、月数を満たしても日数で届かないことがあります。
届出は「申込開始日より前」です
この特例でいちばん見落とされるのが、届出のタイミングです。千葉県の受講要件は、個別支援計画作成の一連の業務に従事する旨を、本研修の申込開始日より前に指定権者に対し届出しており、その業務に通算6か月以上かつ90日以上従事した者、と書かれています。
つまりあとから「実は6か月やっていました」と出しても認められないということです。業務に就かせるタイミングで届け出ておく必要があります。人を採用して個別支援計画の作成に関わってもらうと決めた時点が、届出のタイミングだと考えてください。
— この段階でご相談いただく理由 —
この特例は、児発管・サビ管の配置を1年半早める可能性がある制度です。基礎研修修了者を採用したとき、届出をしているかどうかで、実践研修に進める時期が変わります。逆に、届出を忘れたまま6か月が過ぎると、その期間は特例の対象になりません。
<ご相談時にお持ちいただくもの>対象者の基礎研修修了証の写し/実務経験証明書/現在の勤務形態一覧表/研修の受講予定時期。60分無料相談はこちら
出す先は「指定権者」です
提出先は研修の実施主体ではなく、その方が勤務する事業所の指定権者です。千葉県内であれば、県所管エリアの事業所は千葉県、千葉市・船橋市・柏市から指定を受けている事業所は各市が窓口になります。
千葉市は、「千葉市サービス管理責任者等実践研修受講にかかる個別支援計画(原案)作成業務に関する届出書」と、添付書類(経歴書・実務経験証明書・勤務形態一覧表)を配布しています(制度。千葉市「サービス管理責任者及び児童発達支援管理責任者について」。2026年9月21日確認)。様式の名称や添付書類は指定権者ごとに異なるため、自分の窓口の様式を使ってください。
令和8年度の実践研修は、前期と後期の2回です
千葉県は、令和8年度の実践研修を前期と後期の合計2回開催するとしています。第1回(前期)で募集定員を多く確保しているため、実務経験を満たしている方は前期での受講を検討するよう案内されており、第2回は9月または10月に募集開始を予定とされています(制度。千葉県。2026年9月21日確認)。
研修は定員があり、募集期間も限られます。「要件を満たしてから探す」のではなく、募集時期から逆算して要件を整えるのが実務です。特例を使うなら、募集の開始日より前に届出が済んでいる必要があります。
📗 要件の全体像はサービス管理責任者の要件——実務経験は「年数×180日」、研修は基礎→OJT→実践の順に、急な退職への初動はサビ管・児発管が突然辞めたら——人員欠如を最小化する「最初の1週間」にまとめています。
届出をしていないと、どうなるか
届出がなければ、原則どおり2年以上かつ360日以上のOJTが必要になります。基礎研修を修了した職員を児発管・サビ管として配置できる時期が、1年半ほど後ろにずれるということです。
配置できない期間は、事業所側にも影響が出ます。児発管・サビ管が欠けた状態が続けば、サービス提供体制が基準を満たさなくなり、報酬上の減算につながります。採用計画と研修計画は、同じ表で管理する必要があります。
なお、研修制度は令和元年度以降に大きく変わっており、基礎研修の修了時期によって必要な経験や研修が異なります。自分の事業所の職員がどの区分に当たるかは、修了証の年度で確認してください。判断に迷う場合は、指定権者の担当班に個別に確認するのが確実です。
参考にした一次資料
- 千葉県「令和8年度第1回千葉県サービス管理責任者及び児童発達支援管理責任者実践研修」受講要件(2026年9月21日確認)
- 千葉市「サービス管理責任者及び児童発達支援管理責任者について」届出書と添付書類(2026年9月21日確認)
- 茨城県「サービス管理責任者等実践研修受講に係る特例(実務経験の短縮)に必要な届出について」告示改正の説明(2026年9月21日確認)
- 千葉県「令和8年度第1回千葉県サービス管理責任者及び児童発達支援管理責任者基礎研修」(2026年9月21日確認)
※制度・要件・金額は改正や自治体の運用で変わります。上記は確認時点のものであり、実際の手続きの前には必ず最新の告示・要領および指定権者の案内をご確認ください。
📍 千葉県ローカルメモ|千葉県内での提出先と、研修の窓口
届出の提出先は事業所の指定権者です。松戸市・市川市・流山市など県所管エリアの事業所は千葉県、千葉市・船橋市・柏市から指定を受けている事業所は各市が窓口になります。一方、研修そのものの実施主体は都道府県等で、千葉県の基礎研修・実践研修は県のページで募集されます。つまり「届出は指定権者、申込みは研修の実施主体」と窓口が分かれています。千葉市の事業所が千葉県の研修を受ける場合、届出は千葉市、申込みは千葉県という組み合わせになります。ここを取り違えると、届出が間に合わず特例が使えません。様式や添付書類は指定権者ごとに異なるため、必ず自分の窓口の案内で確認してください(2026年9月21日確認)。
※2026年7月23日時点の一般的な整理です。個別の管轄・最新の運用は各窓口にご確認ください。
💬 目加多のひとこと
児発管・サビ管の確保は、開業でも運営でもいちばん苦しいところです。この特例は、すでに実務経験のある方を採用して育てる事業所にとって大きい制度なのですが、届出が先という一点で取りこぼされがちです。採用のご相談を受けたときに、私が必ず確認するようにしている項目のひとつです。

執筆・監修
目加多 龍めかた りょう
行政書士 × 財務・キャリアコンサルタント(目加多龍行政書士事務所 代表)
行政書士/国家資格キャリアコンサルタント/2級FP技能士(AFP)。ブリヂストン系列企業とNEC系列企業で人事・労務の現場15年を経て2026年に独立。個人向けキャリア相談はココナラで約70件・全件★5.0(プラチナランク・2026年7月時点)。障害福祉・障害児支援の指定申請を軸に、資金調達から人材の定着まで、中小企業の「手続き」「資金」「人材」を一体で支援しています。
プロフィールを見る →