— 30秒でわかる結論 —
Q. サービス管理責任者(サビ管)とは?なぜこんなに採用が難しいのですか?
就労継続支援A型・B型、グループホーム(共同生活援助)、就労移行支援などで配置が義務付けられた、個別支援計画の責任者です。要件は障害福祉等の実務経験(従事内容・資格によって必要年数が異なる)+基礎研修・実践研修の修了という段階制。研修は受講枠に限りがあり、経験があっても今日サビ管になれるわけではない構造のため、有資格者は市場で争奪戦になっています。開業の成否は、物件よりも資金よりも、まずサビ管確保で決まると言っても過言ではありません。
この記事は制度の解説です。開業資金・融資と採用のご相談は、料金と流れを専用のページでご案内しています。
グループホームや就労支援の開業相談で、事業計画も物件の目星も立派なのに、最後に伺うと止まってしまう質問があります——「サビ管さんは、いますか?」。今日は、この最大の関門の攻略を正面から扱います。
こんな方に読んでいただきたい記事です
- サビ管の候補者が見つからず、開業が止まっている方
- 要件を満たす人材かどうか判断できない方
- 採用にどこまで費用をかけるべきか迷っている方
ご相談いただくと、こう進みます
- 最初の30分の無料相談で、サービス管理責任者の候補の方の職歴・資格・研修の修了状況を伺い、要件に当てはまるか、足りないものは何かを一緒に整理します。
- ご依頼後は、実務経験証明書の取り寄せと研修の時期を開業のスケジュールに組み込み、指定権者の事前相談に同席したうえで指定申請の書類を作成します。
- その後は、更新研修の時期や、サービス管理責任者が替わるときに、同じ職歴と研修の一覧で見直します。
サビ管の要件は「経験×研修」の二段構え
サービス管理責任者になるには、大きく①実務経験と②研修修了の両方が必要です。①は障害者支援などの実務経験で、従事した業務の内容や保有資格によって必要年数が異なる体系(相談支援業務・直接支援業務・国家資格者としての従事などのルート別)。②は基礎研修→(OJT期間を経て)→実践研修という段階制で、さらに5年ごとの更新研修もあります。つまり「現場経験10年のベテラン」でも、研修を受けていなければサビ管にはなれません。この時間差が、市場の希少性を生んでいます。
ここは必ず確認を——研修は「受講できる時期」が限られる
サビ管の要件を満たすには実務経験に加えて基礎研修・実践研修の修了が必要ですが、これらの研修は都道府県が年に限られた回数しか実施しません。「これから受講してもらう」計画は、開業時期を大きく左右します。
採用市場の現実——「待遇」だけでは動かない
サビ管有資格者は引く手あまたで、給与水準の相場も上がっています。ただ、人事の経験から言うと、この層は待遇の高さだけでは動きません。転職の理由には「支援の理念が合わない」「計画作成に追われて利用者と向き合えない」「経営が不安」といったものもあります——つまり、どんな支援をしたいかのビジョンと、働ける体制が響きます。求人票に理念・支援方針・サビ管の業務範囲(兼務の有無)を具体的に書くだけで、応募の質が変わるのではないでしょうか。
中期の本命は「内部育成」
外部採用と並行して、自社スタッフを研修に送り出してサビ管に育てるルートを必ず設計しましょう。実務経験のカウントは過去の職歴も含められるため、経験年数を満たしているスタッフが眠っていることもあります。①スタッフ全員の職歴・資格を棚卸し→②要件充足者・あと一歩の人をリスト化→③研修の申込み時期を年間計画に(受講枠は自治体ごとに限りがあり、申込み競争になる地域もあります)→④育成対象者には手当・キャリアパスを提示。2〜3年がかりですが、退職リスクに強い組織はこの道でしか作れません。
「サビ管が辞めたら指定はどうなる?」への備え
サビ管が欠けると、減算や最悪の場合は指定の維持に関わります。①後継候補を常に1名育てておく、②欠員時の取扱い(自治体への相談・減算の適用関係)を事前に把握しておく、③サビ管の業務負荷を計画作成に集中できるよう設計し、そもそも辞めない職場にする——攻めの確保と守りの備えはセットです。グループホーム経営でも就労支援でも、この人事設計こそ事業計画の心臓部だと考えています。
たとえば、こんな場面で迷っていませんか
障害者グループホームの開業を準備している法人の代表者の方。物件の目星がつき、資金の見通しも立ってきました。
サービス管理責任者は、知り合いの紹介で、障害福祉の施設で長く働いてきた方にお願いするつもりでいます。
ところが、その方は実務の経験は長いものの、サービス管理責任者の研修をまだ受けていないことが分かりました。前の勤務先から実務経験の証明をもらえるのか、研修はいつ受けられるのかも、まだ確かめていません。
このまま物件の契約や採用の準備を進めると、サービス管理責任者の要件を満たす人がいないまま指定申請の時期を迎え、開業の予定を組み直すことになりかねません。
この場面なら、まずその方の職歴と資格が実務経験の要件に当てはまるかを確かめ、次に研修を修了できる時期を確かめます。本文では、要件の仕組みから説明しました。
当事務所にご相談いただいた場合の進め方
- 1. ご相談の前に手元に用意していただくもの
サービス管理責任者の候補の方の職歴(勤務先・期間・従事した業務の内容が分かるもの)、資格証の写し、研修の修了証の写し(あれば)、前の勤務先の連絡先、法人の職員全員の職歴・資格の一覧(内部で育てる場合)をお手元にご用意ください。 - 2. 初回30分の無料相談で一緒に確認すること
候補の方の職歴を業務の内容ごとに並べ、実務経験の要件に当てはまりそうか、基礎研修・実践研修のどこまで修了しているかを一緒に確かめます。実務経験の数え方や研修の扱いで、指定権者に確かめたほうがよい点をその場でお伝えします。 - 3. ご依頼後の進め方当事務所がやること:実務経験証明書の様式を準備し、指定権者の事前相談に同席して要件への当てはめを確認したうえで、指定申請の書類を作成します。法人内の職員の職歴・資格の一覧を作り、要件に近い方と研修の申込みの時期を整理するお手伝いもします。資格者の採用・定着のご相談は、国家資格キャリアコンサルタントとしてお受けしています。お客様にお願いすること:候補の方との雇用の約束、前の勤務先への実務経験証明書の依頼、研修の申込みと受講は、お客様と候補の方に行っていただきます。
- 4. その後
開業後は、更新研修の時期や、サービス管理責任者が退職・交代するときに、同じ一覧で後任の候補と手続きを見直し、管理者・サービス管理責任者の変更の届出を準備します。毎月の人員基準のチェックは、福祉顧問 サポートプラン・トータルプランでお受けしています。
料金は料金表と料金シミュレーションでご確認いただけます。
参考にした一次資料
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準(厚生労働省令)
- 厚生労働省「サービス管理責任者及び児童発達支援管理責任者研修制度の見直しについて」(実務経験要件・基礎研修/実践研修の体系)
- 各都道府県が公表するサービス管理責任者等研修の実施要綱・受講案内
※制度・要件・金額は改正や自治体の運用で変わります。上記は確認時点のものであり、実際の手続きの前には必ず最新の告示・通知および指定権者の案内をご確認ください。
💬 目加多のひとこと
行政書士×キャリアコンサルタントとして、サビ管確保は「申請書類の話」ではなく「組織づくりの話」だと捉えています。指定申請の代行と一緒に、求人票の作成やスタッフの職歴棚卸し・育成計画までお手伝いできるのが当所の強みです。開業の夢を、人の設計から現実にしましょう。

執筆・監修
目加多 龍めかた りょう
行政書士 × 人事・財務アドバイザー(目加多龍行政書士事務所 代表)
障害福祉・障害児支援の指定申請を専門とする行政書士。放課後等デイサービス・児童発達支援・グループホーム(共同生活援助)・就労継続支援A型/B型・就労移行支援・生活介護・居宅介護・重度訪問介護など障害福祉・障害児の全類型に対応し、千葉県指定と千葉市/船橋市/柏市の市指定どちらの窓口も日常的に扱っています(オンラインで全国対応)。開業後の変更届・体制届・処遇改善加算の届出、運営指導への備えまで伴走します。
前職では従業員約800名規模の3社合併にともなう人事制度統合を主導し、正社員・パート等あわせて約800名の給与計算と社会保険実務を運用。処遇改善加算のキャリアパス要件は、突き詰めれば賃金表と等級制度の設計そのもの——加算の届出だけでなく、その先の賃金設計まで踏み込めることが強みです。国家資格キャリアコンサルタントとして、サビ管・児発管など資格者の採用と定着も支援しています。
保有資格:行政書士/国家資格キャリアコンサルタント/財務コンサルタント(ASJ)/2級FP技能士(AFP)/人事総務検定2級ほか計11種。制度改正のたびに一次資料を確認しながら、note・LinkedIn・Instagram・Threadsで介護・障害福祉の実務情報をほぼ毎日発信しています。
▶ サビ管の確保から一体で支援する開業サポート——就労支援・生活介護の専用ページへ。
まとめ
サビ管は「経験×段階制研修」の希少職。外部採用はビジョンで口説き、内部育成を年間計画で回し、欠員への備えまで設計する——この人事戦略が障害福祉開業の核心です。指定申請と人材確保をセットで支援します。初回相談30分無料。松戸・柏・流山・船橋・市川をはじめ首都圏の障害福祉事業を支援しています(オンラインで全国対応も可)。
※実務経験の要件・研修の運用は制度改正や自治体により異なります(2026年7月16日時点の一般的な整理)。個別の該当性は指定権者・研修実施機関へご確認ください。