— 30秒でわかる結論 —

Q. 定款の目的に何と書けば、障害福祉の指定申請が通りますか?

千葉県は、社会福祉法人は「障害福祉サービス事業の経営」等、その他の法人は法的根拠を必ず明記するとして、①「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく、障害福祉サービス事業」②同法に基づく「一般相談支援事業」③「児童福祉法に基づく、障害児通所支援事業」④「児童福祉法に基づく、障害児入所支援事業」の4例を示しています。一般相談支援と市町村指定の特定相談支援・障害児相談支援を併せて行う場合は、それぞれの事業名を明記します。そして指定申請の際は定款変更等を終了させておくこと、手続の終了していないものは申請を受理しないとされています。直すのにかかる時間は法人の種類で異なり、株式会社は株主総会の特別決議と2週間以内の変更登記(登録免許税は登記事項の変更として申請1件につき3万円)、合同会社は総社員の同意、NPO法人は目的・事業の変更に所轄庁の認証が必要で数か月、社会福祉法人は所轄庁の認可が必要です。千葉県の申請書類の提出期限は指定日の2か月前の月末まで、事業相談シートは4か月前の月末までですので、定款の点検はその前に終えておくことになります(2026年9月19日に千葉県ページで確認。登記の申請は司法書士の業務です)。

こんな方に読んでいただきたい記事です

  • すでに法人をお持ちで、これから障害福祉に参入する方
  • 会社をつくったときに「福祉事業」とだけ書いた記憶がある方
  • 指定日が決まっていて、定款の直しが間に合うか知りたい方

ご相談いただくと、こう進みます

  1. 最初の30分の無料相談で、今の定款の目的の条文と登記事項証明書を見て、そのまま申請できるか、直すならどの一文を足すかを一緒に見ます。
  2. ご依頼後は、法人の種類から逆算して定款の直しが指定日に間に合う段取りを整理し、指定申請書類の作成と提出まで進めます。
  3. その後は、類型を増やす・多機能型にするといったときに、同じ定款の目的で足りるかを見直します。

「定款の目的」でつまずくのは、法人をすでにお持ちの方です

定款の目的とは、その法人が行うと決めた事業を、定款の第◯条に列挙したものです(制度)。障害福祉の指定申請では、この目的に指定を受ける全ての事業が書かれていることが求められます。千葉県の指定申請のページには、こう書かれています——申請者の定款・寄付行為等の目的の条文に指定を受ける全事業について記載し、指定申請の際は定款変更等を終了させておくこと。手続の終了していないものは申請を受理しません(2026年9月19日に千葉県ページで確認)。

これから法人をつくる方は、設立時に書き込めば済みます。問題は、建設業や飲食で使っている既存の法人で障害福祉を始める方、あるいは会社をつくったときに「福祉事業」とだけ書いた方です。目的の直しには総会と登記が要り、法人の種類によっては数か月かかります。

千葉県が示している、目的の書き方

千葉県は、法人等の目的の条文に法的根拠を必ず明記するよう求め、次の例を挙げています(2026年9月19日に千葉県ページで確認)。

法人の種類千葉県が示す記載例
社会福祉法人「障害福祉サービス事業の経営」等
その他の法人(株式会社・合同会社・一般社団法人・NPO法人など)「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく、障害福祉サービス事業」
「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく、一般相談支援事業」
「児童福祉法に基づく、障害児通所支援事業」
「児童福祉法に基づく、障害児入所支援事業」

相談支援を行う場合は、県指定の一般相談支援事業と市町村指定の事業をそれぞれの事業名で明記します。県は次の2例を示しています。

  • 「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく、一般相談支援事業及び特定相談支援事業」
  • 「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく、一般相談支援事業及び特定相談支援事業並びに児童福祉法に基づく、障害児相談支援事業」

ここで押さえておきたいのは、記載例がサービス名ではなく事業の区分で書かれていることです。「放課後等デイサービスの経営」ではなく「児童福祉法に基づく、障害児通所支援事業」。放課後等デイサービスも児童発達支援も保育所等訪問支援も、この一文でまとめて読めます(制度)。多機能型で類型を増やす予定があるなら、この書き方のほうが後から効きます(当事務所の見解)。

なぜ「法律名まで」書かせるのか

指定は、法人に対して事業ごとに与えられます。定款は指定申請の必要書類一覧の1番目に「法人登記事項 定款又は寄附行為」として置かれており、全サービスで必須です(制度)。審査側は、その法人が当該事業を行う法人であることを定款で確かめるという順序をとります。だから「福祉事業」「介護事業」といった包括的な言葉では読み取れず、根拠となる法律名まで求められます。

そして受理の段階で止まります。「あとで直します」が通らない、という一点が、この論点を締切の問題に変えます。

— この段階でご相談いただく理由 —

定款の目的は、指定申請の受理そのものを止める数少ない項目です。すでに法人がある方は、いまの定款と登記事項証明書を見れば、直しが要るか・間に合うかが30分で判断できます。現在の目的の条文と、予定している指定日をお知らせください。

指定申請サポート 30分無料相談(オンライン可)→

法人の種類で、直すのにかかる時間がまったく違います

ここが逆算のいちばんの勘所です。同じ「目的を直す」でも、株式会社と NPO 法人では必要な期間が桁で違います。

法人の種類目的を変えるのに必要な手続き目安の期間と費用
株式会社株主総会の特別決議で定款変更 → 変更が生じた日から2週間以内に本店所在地で目的の変更登記総会が開ければ数日〜2週間。登録免許税は登記事項の変更として申請1件につき3万円(登録免許税法 別表第一 第24号)。登記の申請は司法書士の業務です
合同会社総社員の同意で定款変更 → 2週間以内に変更登記同上。社員が1人なら即日決議できます
一般社団法人社員総会の特別決議で定款変更 → 目的は登記事項なので変更登記総会の招集手続の分だけ日数が要ります
NPO法人社員総会の議決 → 所轄庁の認証(目的・特定非営利活動の種類・事業の変更は認証が必要) → 認証後に変更登記 → 登記完了後に所轄庁へ届出数か月。縦覧・審査の期間が入ります。登記の登録免許税は非課税
社会福祉法人所定の機関決定 → 所轄庁の認可所轄庁の審査期間が入ります。事前の相談が前提です

NPO 法人の定款変更で認証が要る事項・届出で足りる事項の区分は、NPO法人の定款は「あとで直す」が効きませんに整理しています。NPO 法人で障害福祉を始める方は、設立時に目的と事業を書き切っておくのが唯一の近道です。

なお、株主総会議事録・総社員の同意書といった書類の作成は行政書士が行えますが、変更登記の申請そのものは司法書士の業務です。当事務所では提携する司法書士と分担します。

指定日から逆算すると、定款のデッドラインはここです

千葉県が指定権者となる障害福祉サービスは、市町村意見申出制度の手続きフローで動きます。事業相談シートの提出が指定日の4か月前の月末まで、指定申請等の書類の提出が2か月前の月末まで、指定は翌月1日付けです(2026年9月19日に千葉県の指定申請フロー図で確認)。

時期やること定款まわり
5か月前より前事業の構想・法人の確認いまの定款と登記事項証明書を突き合わせる。ここが本当のデッドライン
4〜5か月前市町村への事前相談目的の直しが要るなら、株式会社・合同会社はこの時期に総会と登記を終える
4か月前 月末まで事業相談シートを県へ提出NPO法人はこの時点で認証の手続きに入っていないと間に合いません
2か月前 月末まで指定申請等の書類を提出定款変更等が終了していること。終わっていないものは受理されません
前月県の審査・補正定款と運営規程・付表の事業名の不一致はここで出ます
指定日翌月1日付けで指定

よくある書き漏れ4つ

書き漏れ何が起きるか
多機能型で片方しか書いていない放課後等デイサービスと児童発達支援はどちらも「児童福祉法に基づく、障害児通所支援事業」で読めますが、就労継続支援B型と児童発達支援を組み合わせるような場合は根拠法が2本になります。障害者総合支援法と児童福祉法の両方を書く必要があります
相談支援を1行で済ませている一般相談支援(県指定)、特定相談支援・障害児相談支援(市町村指定)は、県の記載例でもそれぞれの事業名を明記するよう求められています
「その他前各号に附帯関連する一切の事業」で足りると思っているこの一文は付随的な事業を読むためのもので、指定を受ける主たる事業の根拠にはなりません(当事務所の見解)。県は「目的の条文に指定を受ける全事業について記載」と書いています
定款は直したが登記が終わっていない定款と登記事項証明書の両方を出します。決議だけ済ませて登記が未了だと、書類が食い違います
📗 指定申請の書類、ここで受理されない(不備トップ10)では、定款の目的以外に受理を止める項目(常勤換算・図面の面積・運営規程との不整合など)を、締切4週間前からの自己点検の形で並べています。
要確認:本記事の記載例は、千葉県の「指定申請(障害福祉サービス事業者等)」のページに掲載されているものです。同ページは令和5年8月24日更新で、申請の受付期限について「前月15日まで」と記載されていますが、現行の提出期限は指定申請フロー図・様式ページ(令和8年9月11日更新)の内容が優先します(申請書類は指定日の2か月前の月末まで)。期限は必ず最新のフロー図・様式ページでご確認ください。また、千葉市・船橋市・柏市および我孫子市の一部サービスは各市が指定権者で、記載例や運用が異なる場合があります。定款変更の決議要件・登記の要否は法人の定款の定めによって変わり、登記の申請は司法書士の業務です。2026年9月19日時点の整理です。

「いまの定款で、そのまま出せるか」を見ます

このご相談は、答えが出るのが早い部類です。当事務所の30分の無料相談では、現在の定款の目的の条文と登記事項証明書を拝見して、①そのまま申請できるか②直すならどの一文を足すか③法人の種類から逆算して、予定している指定日に間に合うか、の3点をお伝えします。間に合わない場合は、指定日を1か月ずらす判断材料も一緒にお出しします(指定日を1か月ずらすべきか、粘るべきか)。

ご用意いただきたいのは、定款(目的の条文が分かるページ)、履歴事項全部証明書、予定している指定日、行う予定のサービスの類型です。ご依頼にならなくて構いません。指定申請サポート(料金は料金表のとおり)、またはお問い合わせフォームからどうぞ。オンラインで全国対応しています。

たとえば、こんな場面で迷っていませんか

建設業を営む株式会社の社長の方。地域の役に立つ事業をと考え、新しく就労継続支援B型の事業所を始めることにしました。

物件の候補も見つかり、指定を受けたい月も決めて準備を進めていますが、会社の定款はつくったときに見たきりで、目的に何が書いてあるかは覚えていません。

手引きを読むと、定款の目的に指定を受ける事業を書いておく必要があり、直していないと申請を受け付けてもらえないとありました。「福祉事業」という書き方で足りるのか、総会や登記が要るのか、それがいつまでに終わればよいのかが分かりません。

このまま確かめずに進むと、申請の段階で目的が足りないと分かり、指定を受けたい月をずらすことになりかねません。

この場面なら、まず今の定款の目的と登記事項証明書を開き、指定を受ける事業が法律名まで書かれているかを確認します。本文では、その順に説明しました。

当事務所にご相談いただいた場合の進め方

  1. 1. ご相談の前に手元に用意していただくもの
    定款(目的の条文が分かるもの)、履歴事項全部証明書、予定している指定日、行う予定のサービスの類型、多機能型や相談支援もあわせて行う予定があればその内容をお手元にご用意ください。
  2. 2. 初回30分の無料相談で一緒に確認すること
    今の目的の条文で、指定を受ける事業が根拠となる法律名まで読めるかを一緒に確かめます。直す必要がある場合は、足す一文の方向と、法人の種類から見て予定の指定日に間に合いそうかを、その場でお伝えします。
  3. 3. ご依頼後の進め方当事務所がやること:指定を受ける事業に合わせた目的の条文の案を整理し、指定権者の事前相談への同席、指定申請書類の作成と提出までを行います。NPO法人の場合は、定款変更の認証の手続きもお手伝いします。目的の変更登記は提携の司法書士が担当します。お客様にお願いすること:株主総会や社員総会の開催と決議、議事録への署名、登記の後の履歴事項全部証明書の取得は、法人で行っていただきます。物件の契約や職員の採用も並行して進めていただきます。
  4. 4. その後
    開業後に類型を増やす、多機能型にする、相談支援を始めるといったときは、定款の目的が足りているかを最初に見直します。開業1年目は福祉顧問 スタートプランで、随時のご相談をお受けしています。

料金は料金表と料金シミュレーションでご確認いただけます。

参考にした一次資料

※制度・要件・金額は改正や自治体の運用で変わります。上記は確認時点のものであり、実際の手続きの前には必ず最新の告示・要領および指定権者の案内をご確認ください。

📍 千葉県ローカルメモ|市が指定権者だと、記載例の確認先も市になります

千葉県内でも、千葉市・船橋市・柏市、および我孫子市の一部サービス(居宅介護・重度訪問介護・同行援護・行動援護・重度障害者等包括支援・短期入所・自立生活援助・共同生活援助・一般相談支援の地域移行/地域定着)は、県ではなく各市が指定権者です。定款の目的の記載例も各市が自分のページで案内しており、記載のしかたや添付の運用が県と異なることがあります。松戸市・流山市・市川市などで開業する場合は県が窓口ですが、市町村意見申出制度により市町村への事前相談が手続きの起点になりますので、定款の目的は市への事前相談に行く時点でそろえておくのが安全です(2026年9月19日に千葉県ページで確認)。

※2026年9月19日時点の一般的な整理です。個別の管轄・最新の運用は各窓口にご確認ください。

💬 目加多のひとこと

「定款なんて開いたこともない」という方は珍しくありません。私も既存の法人で参入される方には、まず履歴事項全部証明書を取ってきてくださいとお願いします。会社をつくったときに司法書士さんが入れてくれた一文が、そのまま使えることもあれば、たった一行足りないために総会を開き直すこともある。開いてみるまで分からないので、早めに開いてしまうのがいちばん安いです。

行政書士 目加多龍

執筆・監修

目加多 龍めかた りょう

行政書士 × 人事・財務アドバイザー(目加多龍行政書士事務所 代表)

行政書士/2級FP技能士(AFP)/国家資格キャリアコンサルタント。
障害福祉・障害児支援とNPO法人を専門にしています。放課後等デイサービス・児童発達支援・就労継続支援A型・B型・グループホーム(共同生活援助)などの指定申請、処遇改善加算・変更届・指定更新・運営指導(実地指導)への対応を支援します。NPO法人は、設立認証から事業報告書・役員変更などの運営まで支援します。
企業人事15年の経験を土台に、児発管・サビ管の採用・定着、融資・補助金や資金繰りまで、「書類・人・お金」を一体で支えます。

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