— 30秒でわかる結論 —
Q. 指定申請は、書類作成だけ・一部の工程だけを頼むこともできますか?
書類と手続きは任せられますが、事業の中身は代われません。行政書士が担うのは——申請書・付表・勤務形態一覧表・運営規程などの書類一式の作成、指定権者への事前相談(同行・代理)、物件の要件適合の確認、逆算スケジュールの管理、窓口への提出と補正対応、加算の体制届、指定後の変更届・更新まで。一方、事業者ご本人が担う必要があるのは——人員の確保(採用の意思決定。要件を満たすかの判定は支援できます)、物件の契約、運営方針・支援方針の決定、資金調達の判断です。つまり代行とは「手続きの負担を外す」ことで、「事業を代わりに作る」ことではありません。なお「ここまで自分で、ここから依頼」という部分支援も可能です。
「丸投げでお願いできますか?」——よくいただく質問です。答えは「手続きは任せてください。ただし事業の中身は、代われません」。この線引きを最初に共有しておくと、依頼後の進行がとてもスムーズになります(2026年7月時点の実務整理)。
この記事の対象——介護・障害福祉の全サービス類型に共通です
放課後等デイサービス/児童発達支援/グループホーム(共同生活援助)/就労継続支援A型・就労継続支援B型・就労移行支援・就労定着支援/生活介護/同行援護/行動援護/短期入所/自立訓練/保育所等訪問支援/相談支援(その他類型の依頼ガイド)——いずれにも対応しています(指定申請サポート トップ)。
役割分担の一覧(独自整理)
| 工程 | 行政書士 | 事業者 |
|---|---|---|
| 物件の選定 | 要件適合の確認・図面での事前相談 | 物件の決定と契約 |
| 人員の確保 | 要件充足の判定・必要資料の指示 | 採用と雇用の意思決定 |
| 運営規程・方針 | 文書化・基準への適合 | 支援方針・営業日・報酬体系の決定 |
| 書類一式 | 作成(申請書・付表・勤務形態一覧表・平面図の整理) | 資格証等の原本提供・押印 |
| 窓口対応 | 事前相談・提出・補正対応 | (同席は任意) |
| 資金 | 計画書作成・融資の伴走(財務コンサル) | 借入の判断 |
| 指定後 | 変更届・加算の体制届・更新・運営指導の準備 | 日々の運営 |
「代われないこと」に、事業の本質がある
人員の確保・物件の契約・支援方針の決定——これらを代行できないのは制度の制約というより、それが事業そのものだからです。運営規程に書く支援方針は、その事業所が何を大切にするかの宣言。ここを外注してしまうと、指定は取れても現場が回りません。だから当事務所は、ヒアリングでこの3点を丁寧に伺います——書類を作るためではなく、事業を形にするためです(指定申請は調整仕事)。
なお、「そもそも全部任せられるのか」という丸投げの可否と範囲の総論は、別記事で詳しく整理しています。この記事では「必要な部分だけ頼む」という選び方を掘り下げます。
部分支援という選び方
部分支援というニーズが机上の話でないことは、実際に開業された方の声が示しています。
💬 実際に開業された方の声(要旨)
障害福祉の就労継続支援B型事業所をご自身の手で立ち上げた運営者の方から、こんな声をいただきました。——立ち上げで壁になったのは、人と物件、そして現金。とりわけ融資を受けるための事業計画づくりと金融機関対応がいちばんの難所だった。申請自体は自力でやり切ったけれど、建物や消防が絡む複雑な指定申請の書類だけでも専門家に頼めていたら、その分の時間と力を利用者の確保に注げたはず。これから立ち上げる方には、専門家への相談を勧めたい——。
※2026年8月にいただいた声を、ご本人が特定されない形で要旨として掲載しています。
全面代行だけが選択肢ではありません。よくある形は3つ——①物件チェックだけ(契約前に要件適合を確認。最も費用対効果が高い使い方)②途中まで自分で作り、点検と補正から依頼(自力で苦戦した場合)③申請は自分で、指定後の加算・変更届から顧問で。ご予算と時間に合わせて設計しますので、遠慮なくご相談ください。
依頼から指定までの進行イメージ
①初回相談(60分・無料)で計画とスケジュールを確認→②お見積り・ご契約→③ヒアリングと物件・人員の確認→④指定権者へ事前相談→⑤書類作成(資格証等の資料をご提供いただきます)→⑥提出・補正対応→⑦指定→⑧開業後の届出・加算。事業者側の負担が最も大きいのは③の資料集めと⑤の押印で、それ以外の窓口往復は当方が担います。詳しい料金は費用と相場の記事に明示しています。まずは指定申請サポートから、要否の確認だけでもどうぞ。
📍 千葉県ローカルメモ|県内は同行対応、遠方はオンライン設計で
千葉県内(松戸・柏・流山・船橋・市川・鎌ヶ谷・我孫子・野田・千葉市ほか)は窓口への同行・代理も対応します。遠方の事業者さまはオンラインでのヒアリングと書類のやり取りを中心に、窓口対応の方法を個別に設計してお受けしています。
※2026年7月23日時点の一般的な整理です。個別の管轄・最新の運用は各窓口にご確認ください。
💬 目加多のひとこと
「丸投げしたい」というお気持ちの裏には、たいてい「何から手を付けていいか分からない」という不安があります。だから私は最初に役割分担の表をお見せします。自分がやることが3つに絞れた瞬間、皆さんの顔が明るくなるんです。

執筆・監修
目加多 龍めかた りょう
行政書士 × 財務・キャリアコンサルタント(目加多龍行政書士事務所 代表)
障害福祉・障害児支援の指定申請を専門とする行政書士。放課後等デイサービス・児童発達支援・グループホーム(共同生活援助)・就労継続支援A型/B型・就労移行支援・生活介護・居宅介護・重度訪問介護など障害福祉・障害児の全類型に対応し、千葉県指定と千葉市/船橋市/柏市の市指定どちらの窓口も日常的に扱っています(オンラインで全国対応)。開業後の変更届・体制届・処遇改善加算の届出、運営指導への備えまで伴走します。
前職では従業員約800名規模の3社合併にともなう人事制度統合を主導し、正社員・パート等あわせて約800名の給与計算と社会保険実務を運用。処遇改善加算のキャリアパス要件は、突き詰めれば賃金表と等級制度の設計そのもの——加算の届出だけでなく、その先の賃金設計まで踏み込めることが強みです。国家資格キャリアコンサルタントとして、サビ管・児発管など資格者の採用と定着も支援しています。
保有資格:行政書士/国家資格キャリアコンサルタント/財務コンサルタント(ASJ)/2級FP技能士(AFP)/人事総務検定2級ほか計11種。制度改正のたびに一次資料を確認しながら、note・LinkedIn・Instagram・Threadsで介護・障害福祉の実務情報をほぼ毎日発信しています。