— 30秒でわかる結論 —
Q. 夜間支援等体制加算の区分と要件を教えてください。
グループホームで夜間の支援体制を確保している場合に算定する加算で、体制の型で区分が分かれます。(Ⅰ)は夜勤——夜間支援従事者が事業所に配置され夜間・深夜に利用者の状況把握・支援を行う(利用者数に応じた配置)、(Ⅱ)は宿直——夜間支援従事者が宿直し緊急時に対応する、(Ⅲ)は警備会社への委託や常時の連絡体制の確保、(Ⅳ〜Ⅵ)は(Ⅰ)(Ⅱ)にさらに手厚い配置をした場合の上乗せ区分(令和3年度改定で創設)です。区分で単位数が大きく違うため、実態が宿直なのに夜勤の区分で算定するといった取り違えは返還につながります。必要な書類は、夜間支援従事者の勤務実績(夜勤か宿直か)、夜間の支援記録(巡回・状況把握・対応)、宿直の労務手続き(社会保険労務士の領域)、(Ⅲ)は委託契約書と連絡体制の文書、体制届です。夜間の支援記録がない、複数住居を兼務して配置の実態がない、利用者数の変動で配置要件を下回った場合は否認されます。日中サービス支援型では夜間支援従事者の配置が基準の必須要件です。
この記事は制度の解説です。障害者グループホームの指定申請のご依頼は、料金と流れを専用のページでご案内しています。
こんな方に読んでいただきたい記事です
- グループホームで夜勤・宿直の体制を組んでいて、区分が合っているか確認したい方
- 夜間の支援記録が「巡回○」だけになっている事業所の方
- 複数住居を運営していて、夜間支援従事者の配置の考え方を整理したい方
ご相談いただくと、こう進みます
- 最初の30分の無料相談で、住居ごとの夜間の体制と、届け出ている区分が合っているかを一緒に見ます
- ご依頼後は、住居ごとの体制を整理して区分を判定し、夜間の支援記録の様式と体制届の作成まで進めます
- その後は、利用者や住居が増えるときや運営指導の前に、同じ整理表で区分と記録を見直します
📖 この記事は「加算・減算辞典」シリーズの1本です。加算1つにつき1記事で、要件の骨子/必要な体制と書類/算定できなくなる典型/体制届のタイミングを同じ形で整理しています。一覧は加算・報酬ナビへ。
夜間支援等体制加算とは——GHの「夜」を評価する加算
夜間支援等体制加算は、共同生活援助(グループホーム)で、夜間に支援を行う体制を確保している場合に算定する加算です。夜勤(夜間支援従事者を配置して起きて支援する)と宿直(居住し、必要時に対応する)、そして警備会社への委託など、体制の型によって区分が分かれ、区分ごとに単位数が異なります。GHの収支と労務設計に直結する加算です。
区分の骨子
| 区分 | 体制の骨子 |
|---|---|
| (Ⅰ) | 夜勤——夜間支援従事者が事業所に配置され、夜間・深夜に利用者の状況把握・支援を行う。利用者数に応じた配置 |
| (Ⅱ) | 宿直——夜間支援従事者が事業所に宿直し、緊急時に対応する |
| (Ⅲ) | 警備会社への委託や、夜間の連絡体制(常時の連絡体制と緊急時の対応)を確保 |
| (Ⅳ〜Ⅵ) | (Ⅰ)(Ⅱ)に加えて、さらに手厚い夜間支援従事者を配置した場合の上乗せ区分(令和3年度改定で創設) |
区分によって単位数が大きく違うため、「宿直で(Ⅱ)を取っているつもりが、実態は(Ⅲ)」といったずれが返還につながります。夜勤と宿直の違いは労務上も重要です(夜勤と宿直はどう違う?)。
取扱いの留意事項——必要な体制と書類
- 夜間支援従事者の勤務実績——誰が・どの日に・夜勤か宿直か。シフト表ではなく実績。
- 夜間の支援記録——巡回・状況把握・対応の記録。「配置していた」だけでなく「支援した」記録。
- 宿直の許可・労務の整理——宿直として扱うには労働基準監督署の許可など労務上の手続きがあり、社会保険労務士の領域です。
- 委託契約書・連絡体制の文書(Ⅲ)——警備会社との契約、緊急連絡先の掲示。
- 体制届——区分と対象住居を届出。複数住居がある場合は住居ごとの体制を整理。
算定できなくなる典型(夜勤と宿直の違いを含む留意事項)
- 夜間支援従事者が他の住居と兼務で、配置の実態がない——複数住居を1人で見ている場合の扱いは告示の要件による。
- 夜間の支援記録がない——配置の実績だけで否認される。
- 区分の取り違え——実態が宿直なのに夜勤の区分で算定。
- 利用者数の変動で配置要件を下回った——区分の見直しが必要。
体制届のタイミング
区分の新規算定・変更は算定開始月の前月15日まで(通例)。夜勤体制を組めなくなった月は速やかに区分を変更します。日中サービス支援型では夜間支援従事者の配置が必須要件になるため、加算ではなく基準の問題になります(日中サービス支援型GH)。
当事務所の関わり方
区分の判定、住居ごとの体制整理、体制届をお受けしています。労務面は提携の社会保険労務士と連携します。GH全体の設計は千葉県で障害者グループホームを開業するには。
たとえば、こんな場面で迷っていませんか
グループホームを複数の住居で運営している法人の代表者の方。開業のときに夜間支援等体制加算を届け出て、そのまま算定を続けてきました。
夜は職員が泊まり込み、何かあれば起きて対応する形にしています。ところが、運営指導の準備をしていて、届け出た区分が夜勤の区分なのか宿直の区分なのか、はっきり答えられないことに気づきました。
夜間の記録は「巡回済み」の印だけで、職員が隣の住居を兼ねて見ている夜もあります。宿直としての労務の手続きをしているかも分かりません。
このまま運営指導を迎えると、区分が実態と合っていない、支援した記録がないとして、算定した分を返すことになりかねません。
この場面なら、まず夜間の体制が夜勤なのか宿直なのか委託なのかを確かめ、次に住居ごとの勤務実績と夜間の支援記録を見ます。本文では、その順に説明しました。
当事務所にご相談いただいた場合の進め方
- 1. ご相談の前に手元に用意していただくもの
これまでに出した体制届の控え、住居ごとの夜間支援従事者の勤務実績(シフト表ではなく実績)、夜間の支援記録(巡回・状況把握・対応)、住居ごとの利用者名簿、警備会社に委託している場合は委託契約書と緊急連絡の体制が分かる文書をお手元にご用意ください。 - 2. 初回30分の無料相談で一緒に確認すること
初回30分の無料相談で、住居ごとに夜間の体制が夜勤・宿直・委託のどれに当たるかを並べ、届け出ている区分と食い違いがないか、複数の住居を兼ねている夜がないかを一緒に確かめます。記録の足りない点も、その場でお伝えします。 - 3. ご依頼後の進め方当事務所がやること:住居ごとの体制を整理表にまとめ、報酬告示・留意事項通知に照らして区分を判定します。夜間の支援記録の様式を整え、区分の新規算定や変更の体制届を作成します。判断が分かれる点は、指定権者に確かめる事項として整理します。宿直の許可など労務の手続きは、提携の社会保険労務士が担当します。お客様にお願いすること:夜間支援従事者の確保とシフトの決定、毎晩の巡回・対応の記録は、お客様の事業所で行っていただきます。利用者の入退居や職員の配置が変わったときは、早めにお知らせください。
- 4. その後
利用者数や住居が変わるときや運営指導の前には、同じ整理表で区分と記録を見直します。運営指導の前の点検は「運営指導の直前対策」「書類点検・模擬運営指導」としてもお受けしています。加算届・体制届は福祉顧問 サポートプランやトータルプランの範囲でもお受けしています。
料金は料金表と料金シミュレーションでご確認いただけます。
参考にした一次資料
- 障害福祉サービス等報酬告示および留意事項通知・Q&A(令和6年度報酬改定)
- 当事務所「介護・障害福祉の運営指導 完全実務ガイド」(2026年8月版)
※制度・要件・金額は改正や自治体の運用で変わります。上記は確認時点のものであり、実際の手続きの前には必ず最新の告示・要領および指定権者の案内をご確認ください。
📍 千葉県ローカルメモ|千葉県内の事業所の方へ
千葉県・千葉市・船橋市・柏市の運営指導では、夜間支援従事者の勤務実績と夜間の支援記録の突合、区分の妥当性の確認が行われます。宿直の労務手続きが未了の事業所は、加算以前に労務上の問題を指摘される場合があります。
※2026年9月19日時点の一般的な整理です。個別の管轄・最新の運用は各窓口にご確認ください。
💬 目加多のひとこと
夜間支援等体制加算では、「宿直のつもりで夜勤の区分を取っていた」ということが起こりえます。悪意がなく、区分の意味を知らなかっただけでも、返還は返還です。夜勤と宿直の違いを、加算と労務の両面から一度整理してください。

執筆・監修
目加多 龍めかた りょう
行政書士 × 人事・財務アドバイザー(目加多龍行政書士事務所 代表)
行政書士/2級FP技能士(AFP)/国家資格キャリアコンサルタント。
障害福祉・障害児支援とNPO法人を専門にしています。放課後等デイサービス・児童発達支援・就労継続支援A型・B型・グループホーム(共同生活援助)などの指定申請、処遇改善加算・変更届・指定更新・運営指導(実地指導)への対応を支援します。NPO法人は、設立認証から事業報告書・役員変更などの運営まで支援します。
企業人事15年の経験を土台に、児発管・サビ管の採用・定着、融資・補助金や資金繰りまで、「書類・人・お金」を一体で支えます。