— 30秒でわかる結論 —

Q. 飲食店を開業したいのですが、必要な手続きを全部教えてください。

中核は保健所の飲食店営業許可です——施設基準(区画・手洗い・シンク等)を満たした店舗で、食品衛生責任者を置き、営業開始前に申請して検査を受けます。これに加えて、店の形態によって手続きが増えます。火を使う規模・建物によっては消防の届出や防火管理者、深夜0時以降に酒類を主に提供するなら警察への深夜酒類提供の届出、お酒の小売・通販をするなら税務署の酒類販売業免許、テイクアウトや通販は品目により別許可——「うちの業態だと何が必要か」の交通整理が開業準備の最初の仕事です。本文の9論点で全体像をつかんでください。

「飲食店を開きたいのですが、何の手続きがいるのか全体像がわかりません」——このご相談は、千葉県内からも、遠方からのオンライン相談でも、本当によくいただきます。この記事は、当ブログの飲食開業記事14本を束ねる完全ガイドです。ここを起点にすれば、あなたの業態に必要な手続きへすべてたどり着けます。

論点①:飲食店営業許可——すべての土台

イートインで飲食を提供するなら、保健所の飲食店営業許可が土台です。ポイントは3つ——店舗が施設基準(区画・シンク・手洗い・給湯など。自治体の運用差あり)を満たすこと、食品衛生責任者を置くこと、そして営業開始前に申請し実地検査を受けること。申請から許可までの流れと検査で見られるポイントは営業許可の取り方と保健所検査で詳しく解説しています。

論点②:物件——「居抜きだから大丈夫」が最大の落とし穴

手続きの順番として最も重要なのが、物件契約の前に保健所・消防の基準を確認することです。特に居抜き物件は要注意——前店の営業実績があっても、基準改正・用途・設備の劣化でそのままでは許可が取れないことがあります(居抜き物件の注意点)。前のお店から事業ごと引き継ぐ形には事業譲渡と許可の承継という論点もあります。

論点③:消防・防火——収容人員と建物で変わる

店の規模・建物の用途によって、防火管理者の選任や消防への届出が必要になります。テナントビルでは建物全体の防火体制との関係も出てくるため、内装工事の前に消防への相談を挟むのが安全です(防火管理者と消防手続き)。

論点④:お酒——「提供」と「販売」は別制度

お酒まわりは誤解が多い領域です。整理すると——店内で飲んでもらう「提供」は飲食店営業許可の範囲。ただし深夜0時以降に酒類を主に提供するバー・居酒屋形態は、警察への深夜酒類提供飲食店営業の届出が必要です(深夜営業とバー開業)。一方、ボトルのまま売る・通販する「販売」は税務署の酒類販売業免許という別制度(提供と販売の違い)。業態設計の段階でどちらが必要か切り分けてください。

論点⑤:テイクアウト・通販——「作って売る」は品目で変わる

コロナ以降定着したテイクアウト・通販ですが、店内提供と同じ感覚で始めると無許可営業になり得る領域です。何をどう売るかで必要な許可が変わります(テイクアウト・通販と許可の違い製造系許可が必要になるケース)。メニュー表示のルールはメニュー表示の基本へ。

論点⑥:キッチンカー・間借り——店舗を持たない選択肢

初期投資を抑える形態として、キッチンカー間借り・シェアキッチンも有力です。どちらも「どの自治体の許可で、どこで営業できるか」の設計が肝になります。

論点⑦:資金——自己資金と融資の設計

内装・厨房機器・保証金と、飲食開業は先行投資が大きい事業です。創業融資と自己資金の考え方資金繰り・補助金で、開業後の運転資金まで含めた設計を。当事務所は財務コンサルタント(ASJ)・2級FP技能士として、創業融資の窓口選びから一体でお手伝いします。

論点⑧:開業後——許可取得はゴールではない

許可取得後にも、営業中の衛生管理(HACCPに沿った衛生管理)、許可の更新、変更時の手続きが続きます(許可取得後にやること)。

論点⑨:準備の順番——逆算の型

まとめます。①業態とメニューの構想(お酒・テイクアウトの有無まで)→②必要手続きの洗い出し→③物件(契約前に保健所・消防確認)→④資金調達→⑤内装工事と並行して申請準備→⑥申請・検査→⑦許可・開業。物件確定から1〜2か月、融資を含めるなら3か月以上の逆算が現実的です。当事務所は千葉県東葛エリアを地盤に、オンラインで全国の飲食開業に対応しています——手続きの交通整理から、資金計画、開業後まで。「うちの場合は何が必要?」の切り分けから、どうぞご相談ください。

📍 千葉県ローカルメモ|千葉県の保健所管轄はまず確認

千葉県内の飲食店営業許可は保健所の管轄確認が起点です。千葉市・船橋市・柏市・松戸市・市川市は市の保健所、それ以外は県の保健所(例:流山・我孫子は松戸健康福祉センターではなく管轄要確認、野田等も所管の健康福祉センター)——市によって窓口が変わるため、出店地が決まったら最初に管轄を確定させてください。管轄確認から当事務所が代行します。

※2026年7月23日時点の一般的な整理です。個別の管轄・最新の運用は各窓口にご確認ください。

💬 目加多のひとこと

先日、遠方の県から飲食開業のご相談をいただきました。手続きの制度は全国共通の骨格+自治体の運用差なので、オンラインでも十分伴走できます。地元の千葉も、遠くのまちも、開業の不安は同じ——どこからでもどうぞ。

行政書士 目加多龍

執筆・監修

目加多 龍めかた りょう

行政書士 × 財務・キャリアコンサルタント(目加多龍行政書士事務所 代表)

行政書士/国家資格キャリアコンサルタント/2級FP技能士(AFP)。ブリヂストン系列企業とNEC系列企業で人事・労務の現場15年を経て2026年に独立。個人向けキャリア相談はココナラで約70件・全件★5.0(プラチナランク・2026年7月時点)。障害福祉・障害児支援の指定申請を軸に、資金調達から人材の定着まで、中小企業の「手続き」「資金」「人材」を一体で支援しています。

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