— 30秒でわかる結論 —
Q. バーを開きたいのですが、飲食店営業許可のほかに何が必要ですか?
深夜0時以降も酒類の提供が主体の営業(バー・居酒屋等)をするなら、保健所の飲食店営業許可に加えて、営業開始の10日前までに警察署へ「深夜酒類提供飲食店営業」の届出が必要です。一方、お客の隣に座って談笑する・お酌をするなどの「接待」をするなら届出ではなく風俗営業許可(社交飲食店)が必要で、この場合、原則として深夜0時以降の営業はできません。どちらの営業形態かで手続きも制約もまったく変わります。
「バーです」「スナックです」——お店の呼び名は自由ですが、法律は営業の実態で線を引きます。ここを曖昧にしたまま開業すると、無届営業・無許可営業という重いリスクを抱えることになります。分かれ目を整理します。
基本構造:飲食店営業許可+α
どんな形態でも土台は保健所の飲食店営業許可です。そのうえで、①深夜0時以降に酒類提供が主体なら警察署への届出(深夜酒類提供飲食店営業)、②「接待」をするなら警察署の風俗営業許可——という「+α」が営業形態ごとに乗ります。届出と許可では重さがまったく違い、風俗営業許可は構造・照度・面積などの基準審査があり、取得まで数か月を見込みます。
最重要の分かれ目は「接待」の有無
「接待」とは、歓楽的雰囲気を醸し出す方法で客をもてなすこと——具体的には、特定のお客の隣に座って継続的に談笑する、お酌をする、デュエットをする、といった行為が典型とされます。カウンター越しに軽く会話しながらお酒を作るのは通常は接待にあたりませんが、境界の判断は個別具体的です。ここを読み違えると「届出だけで接待営業をしていた」=無許可風俗営業となりかねません。営業スタイルの構想段階でご相談いただきたい論点です。
用途地域——物件契約前に必ず確認
深夜酒類提供の営業は、住居系の用途地域では原則できません。風俗営業も地域規制(用途地域に加え、学校・病院等からの距離制限)があります。つまり「良い物件が見つかった」段階で、その場所で予定の営業形態が可能かを確認しないと、契約後に営業できないと判明する最悪の事態があり得ます。居抜きで前の店がバーだったとしても、届出・許可は引き継げないため油断は禁物です。
実務の山場は「図面」
深夜酒類提供の届出には、営業所の平面図・求積図・照明音響設備図などの図面添付が求められます。ミリ単位の測量が必要なわけではありませんが、実測に基づく正確な図面づくりは慣れない方には負担の大きい作業で、当所へのご依頼でも中心になる部分です。内装工事の前に図面要件を踏まえておくと、手戻りを防げます。
💬 目加多のひとこと
夜のお店の開業相談で私がまず伺うのは、内装でもメニューでもなく「お客様との距離感」です。隣に座るのか、カウンター越しなのか——そのイメージひとつで、必要な手続きと開業までの期間が数か月変わります。夢の設計図を、法律の言葉に翻訳するところからご一緒します。
まとめ
深夜0時以降の酒類主体営業は「届出」、接待をするなら「風俗営業許可」で深夜営業不可。用途地域は物件契約前に確認。図面づくりも含めて伴走します。初回相談60分無料。松戸・柏・流山・船橋・市川をはじめ首都圏の開業を支援しています(オンラインで全国対応も可)。
※接待該当性や地域規制の判断は営業実態・所在地により異なります。個別の可否は管轄警察署等での確認をおすすめします。届出・許可の受理を保証するものではありません。