— 30秒でわかる結論 —

Q. NPO法人の定款を変えるには、どうすればよいですか?

まず社員総会の議決が必要で、社員総数の2分の1以上が出席し、出席者の4分の3以上の多数で決めます(法第25条第2項。定款に別段の定めがあればそれによる)。そのうえで、変える箇所によって手続きが分かれます。所轄庁の認証が必要な事項は、目的、名称、特定非営利活動の種類・事業の種類、所轄庁の変更を伴う事務所の所在地、社員の資格の得喪、役員に関する事項(定数を除く)、会議、その他の事業、解散(残余財産の帰属)、定款の変更に関する事項で、認証を受けなければ変更の効力が生じません。届出で足りる事項は、所轄庁の変更を伴わない事務所の所在地、役員の定数、資産、会計、事業年度、解散(残余財産の処分を除く)、公告の方法です。変更の内容が登記事項なら主たる事務所で2週間以内に変更登記を行い、登記事項証明書を所轄庁へ提出します(2026年9月25日確認)。

こんな方に読んでいただきたい記事です

  • NPO法人で事業や目的を変えようとしている方
  • 事務所の移転や役員の定数の変更を予定している方
  • 定款変更の総会を準備している方

定款変更には「認証が要るもの」と「届出で足りるもの」があります

NPO法人が定款を変えるには、まず社員総会の議決が必要です(法第25条第1項)。そのうえで、変える箇所によって所轄庁の認証が必要な事項と、届出で足りる事項に分かれます(制度。高知県・燕市・神奈川県・青森県の手引き(2026年9月25日確認))。

認証が必要(法第25条第3項)届出で足りる
①目的 ②名称 ③特定非営利活動の種類・事業の種類 ④主たる事務所等の所在地(所轄庁の変更を伴うもの) ⑤社員の資格の得喪 ⑥役員に関する事項(定数を除く) ⑦会議に関する事項 ⑧その他の事業 ⑨解散に関する事項(残余財産の帰属) ⑩定款の変更に関する事項所轄庁の変更を伴わない事務所の所在地/役員の定数/資産に関する事項/会計に関する事項/事業年度/解散に関する事項(残余財産の処分を除く)/公告の方法

認証が必要な事項は、所轄庁の認証を受けなければ変更の効力が生じません。届出で足りる事項は、議決後に遅滞なく所轄庁へ届け出ます。

総会の議決は「社員の2分の1出席・出席者の4分の3」

定款変更の議決は、社員総数の2分の1以上が出席し、その出席者の4分の3以上の多数で行います(法第25条第2項。定款に別段の定めがあればそれによる)。通常の議決より重い要件です。社員が10人なら、5人以上の出席と、出席者の4分の3以上の賛成が要ります。

— この段階でご相談いただく理由 —

定款変更でいちばん多いつまずきは、「届出で足りると思っていたら認証が必要だった」ケースです。認証は審査に時間がかかり、事業の変更が予定の日に間に合いません。逆に、届出で足りる事項を認証で申請してしまうこともあります。変える箇所を決めたら、まず認証か届出かを確認してください。

<ご相談時にお持ちいただくもの>現在の定款/変えたい箇所と理由/社員数と総会の予定日。60分無料相談はこちら

手続きの流れ(認証が必要な場合)

  • 社員総会で議決(2分の1出席・4分の3以上)。
  • 所轄庁へ定款変更認証申請——申請書、総会議事録の謄本、変更後の定款、事業や目的を変える場合は変更後2年間の事業計画書・活動予算書など(添付書類は所轄庁の手引きで確認)。
  • 所轄庁が申請を公表・縦覧し、審査。
  • 認証。変更後の内容が登記事項なら、主たる事務所で2週間以内に変更登記(従たる事務所は3週間以内)。
  • 登記後、登記事項証明書を添えて所轄庁へ提出(法第25条第7項)。

所轄庁の変更を伴う定款変更(他の都道府県へ主たる事務所を移すなど)は、変更後の所轄庁の様式で書類を作って現在の所轄庁に提出するなど手続きが複雑になるため、事前に所轄庁へ相談するよう案内されています(神奈川県)。

届出で足りる場合の流れ

  • 社員総会で議決(要件は同じ)。
  • 定款変更届出書、総会議事録の謄本、変更後の定款を所轄庁へ提出。
  • 登記事項の変更(事務所の所在地など)があれば、法務局で変更登記のうえ、登記事項証明書を所轄庁へ提出。

📗 公告の方法の変更は貸借対照表の公告、目的の書き方はNPO法人の定款は「あとで直す」が効きません、機関設計はNPO法人に理事会は必要かにまとめています。

変更の前に決めておくこと

認証が必要な事項は、審査の期間を見込んで、事業の開始日から逆算する必要があります。たとえば新しい事業を始めるために事業の種類を追加するなら、総会の日程、申請、審査、登記までを1枚の線表にしてから動いてください。定款は「直せるもの」ですが、「すぐ直せるもの」ではありません。

参考にした一次資料

※制度・要件・金額は改正や自治体の運用で変わります。上記は確認時点のものであり、実際の手続きの前には必ず最新の告示・要領および指定権者の案内をご確認ください。

📍 千葉県ローカルメモ|千葉県内の法人が確認しておくこと

定款変更の認証申請・届出の提出先は所轄庁です。千葉県内なら、千葉市内のみに事務所がある法人は千葉市長、松戸市・市川市・柏市・船橋市など千葉市以外に事務所がある法人は千葉県知事になります。松戸市から千葉市へ主たる事務所を移す場合は所轄庁の変更を伴うため、認証が必要で手続きも複雑になります。事前に両方の所轄庁へ相談してください。様式・部数・添付書類は所轄庁ごとに異なります。登記は法務局(松戸市なら千葉地方法務局松戸支局)で、登記申請の代理は司法書士の業務です(2026年9月25日確認)。

※2026年7月23日時点の一般的な整理です。個別の管轄・最新の運用は各窓口にご確認ください。

💬 目加多のひとこと

定款変更のご相談で多いのは、「届出で済むと思っていたら認証だった」というものです。事業の開始日が決まっているのに、認証の審査で間に合わない。変える箇所を決めたら、まず認証か届出かを見る。それだけで防げる手戻りです。

行政書士 目加多龍

執筆・監修

目加多 龍めかた りょう

行政書士 × 財務・キャリアコンサルタント(目加多龍行政書士事務所 代表)

行政書士/国家資格キャリアコンサルタント/2級FP技能士(AFP)。ブリヂストン系列企業とNEC系列企業で人事・労務の現場15年を経て2026年に独立。個人向けキャリア相談はココナラで約70件・全件★5.0(プラチナランク・2026年7月時点)。障害福祉・障害児支援の指定申請を軸に、資金調達から人材の定着まで、中小企業の「手続き」「資金」「人材」を一体で支援しています。

NPO法人については、明治大学経営学部公共経営学科でNPO・非営利組織の経営を専攻し、自らゼロから社員10人を集めて定款作成・設立総会を経て所轄庁の設立認証を取得した当事者でもあります。手続きだけでなく、人の集め方・目的の書き方・設立後2年目の重任まで、経験にもとづいてお伝えしています。

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