— 30秒でわかる結論 —
Q. 千葉県で医療法人を設立するには、いつ申請すればよいですか?
千葉県の設立認可申請は年3回で、各回の入口は「設立認可申請に係る資料送付の申込み」です。期間内に申し込まないと、その回の日程による設立認可はできないと県が明記しています。令和8年度は、第1回=事前審査書類の受付が4月13日〜4月30日・本申請7月1日〜7月31日・認可書交付9月(予定)、第2回=事前審査7月7日〜7月31日・本申請10月1日〜10月30日・交付12月(予定)、第3回=資料送付の申込みが令和8年9月3日17時まで(終了)・事前審査10月14日〜10月30日・本申請令和9年1月6日〜2月5日・交付令和9年3月(予定)です(千葉県ページ・2026年9月15日確認)。申込みから認可書まで約6か月、認可後の設立登記・開設届・保険医療機関の指定申請まで含めると7〜8か月を見ます。申請先は、主たる事務所が千葉市以外なら千葉県医療整備課(043-223-3878)、千葉市内なら千葉市医療政策課(043-245-5210)です。
こんな方に読んでいただきたい記事です
- クリニックの法人化を考えていて、いつ動けばよいか知りたい方
- 「思い立ったら登記」で法人になれると思っていた方
- 法人化の時期を決算期とどう合わせるか迷っている方
📗 関連の深掘り——医療法人以外の器(医師個人での開設届、一般社団法人での開設許可と非営利性の確認)まで含めた3つの選び方はこちらの記事で扱っています。
医療法人の設立は「いつでも申請できる」手続きではありません
クリニックの法人化を考え始めた方から、「思い立ってから、どのくらいで法人になれますか」と聞かれます。会社設立の感覚だと「1〜2週間」ですが、医療法人はまったく違います。都道府県知事の認可が必要で、受付の回数と時期が決まっているからです。
千葉県は令和8年度が年3回。しかも各回の入口は「設立認可申請に係る資料送付の申込み」で、県のページには期間内に申し込まない場合、その回の日程による設立認可はできないと明記されています(千葉県「令和8年度第3回医療法人の設立認可について」更新日2026年8月14日。2026年9月15日確認)。申込みを逃すと、次の回まで待つことになります。
千葉県 令和8年度のスケジュール
| 令和8年度 | 資料送付の申込み | 事前審査書類の受付 | 本申請 | 認可書交付 |
|---|---|---|---|---|
| 第1回 | 掲載2月27日/資料送付3月13日または16日 | 令和8年4月13日〜4月30日 | 令和8年7月1日〜7月31日 | 令和8年9月(予定) |
| 第2回 | 掲載5月15日/資料送付6月5日または8日 | 令和8年7月7日〜7月31日 | 令和8年10月1日〜10月30日 | 令和8年12月(予定) |
| 第3回 | 令和8年9月3日17時まで(終了)/資料送付9月4日または9日 | 令和8年10月14日〜10月30日 | 令和9年1月6日〜2月5日 | 令和9年3月(予定) |
この表を見ると、申込みから認可書の交付までおおむね6か月かかることが分かります。第3回なら、令和8年9月3日に申し込んで、認可書は令和9年3月。そこから登記・開設届・保険医療機関の指定申請が続くので、実際に法人として保険診療を始められるのは、申込みから7〜8か月後という感覚になります。
申請先は、主たる事務所が千葉市以外なら千葉県健康福祉部医療整備課 医療法人設立担当(043-223-3878)、千葉市内なら千葉市保健福祉局医療衛生部医療政策課 医療法人担当(043-245-5210)です。認可の権限が指定都市へ移譲されているためで、スケジュールは県と市で同じ日程です。
2026年9月15日時点で、第3回の申込みは終わっています
令和8年度第3回の資料送付の申込みは、令和8年9月3日(木)17時が締切でした。この記事を書いている時点で、すでに過ぎています。
間に合わなかった場合、次は令和9年度第1回です。令和8年度第1回はスケジュールの掲載が2月27日、資料送付が3月13日または16日、事前審査書類の受付が4月13日からでした。同じ時期に動くとすれば、いまから半年あります。この半年は、待ち時間ではなく準備期間です。
次の回までの半年で、先に決めておくこと
| いつ | やること | なぜ先にやるか |
|---|---|---|
| 9月〜10月 | 拠出する資産の棚卸し——医療機器・内装・敷金・借入金を、法人に引き継ぐか個人に残すかを税理士と決める | 事前審査書類の財産目録と事業計画書の土台になる。ここが決まらないと書類が作れない |
| 10月〜11月 | 診療所の賃貸借契約の確認——個人名義を法人名義に変更できるか、オーナーの承諾を取れるか | 設立総会で契約の承認を決議する。承諾が取れないと設立の設計が変わる |
| 11月〜12月 | 社員・役員の候補を固める——理事3人以上・監事1人以上。監事は法人の理事・職員を兼ねられない | 就任承諾書と履歴書が事前審査書類に要る。頼む相手への説明に時間がかかる |
| 12月〜1月 | 決算期と法人化の時期を決める——個人の廃業日と法人の診療開始日をどうつなぐか | 税務・社会保険の切替えに直結する。税理士・社会保険労務士と並行して決める |
| 2月下旬〜3月 | 令和9年度第1回のスケジュール掲載を待って、資料送付を申し込む | 令和8年度は2月27日に掲載、3月13日または16日に資料送付だった。掲載を見逃さないこと |
この5つを順に片付けておくと、令和9年度第1回の資料送付を受け取った時点で、事前審査書類の下書きがほぼできている状態になります。逆に、申込みをしてから資産の整理を始めると、事前審査期間(約2か月半)を補正に使い切って本申請に間に合わない、ということが起きます。
認可が下りてからも、手続きは続きます
認可書の交付がゴールではありません。設立登記(司法書士)→ 登記完了届を保健所と県(または市)へ提出 → 診療所の開設許可・開設届 → 個人診療所の廃止届 → 保険医療機関の指定申請、と続きます。
| つまずき | 何が起きるか |
|---|---|
| 資料送付の申込みを逃す | その回の設立認可は受けられない。次の回まで約4か月待つ |
| 事前審査で補正が続く | 事前審査期間(約2か月半)を使い切り、本申請に間に合わない |
| 賃貸借契約の承諾が取れない | 設立総会をやり直すか、設立の設計そのものを変えることになる |
| 保険医療機関の指定の遡及を前提にする | 遡及は原則認められない。法人としての診療開始日と指定日がずれると、その期間は請求できない |
| 登記を後回しにする | 認可書の交付後、一定期間内に設立登記が必要。登記完了届も保健所と県(市)へ出す |
とくに保険医療機関の指定は、遡及が原則認められません。法人としての診療開始日と指定日がずれると、その期間の診療報酬を請求できないことになります。認可書が届いてから逆算するのでは遅く、認可のスケジュールが決まった時点で、登記・開設届・指定申請までを1本の線表に載せておく必要があります。
法人化のメリットは、この手間に見合うか
手続きの重さを先に書きましたが、それでも法人化する理由はあります。所得の分散(役員報酬)、退職金の制度、分院や介護事業への展開、事業承継の設計。一方で、持分の定めのない社団医療法人が原則になったため(平成19年4月の第五次医療法改正以降)、出資持分による相続や退社時の払戻しという設計は使えません。
どこまでが税務のメリットで、どこからが手続きのコストかは、税理士と一緒に見る論点です。当事務所は認可申請の側から、「いつなら間に合うか」「何を先に決める必要があるか」をお伝えします。
介護・障害福祉の事業者の方へ
医療法人は、介護老人保健施設・介護医療院のほか、附帯業務として障害福祉サービスを行える場合があります(医療法42条の附帯業務の範囲による)。クリニックに併設して児童発達支援や生活介護を考えている場合、法人格の選び方から設計が変わります。類型ごとの要件は全類型一覧、資金は4類型の開業資金比較をご覧ください。附帯業務として行えるかは都道府県の判断なので、認可申請の前に確認が必要です。
「うちはどの回に間に合うか」を線表にします
医療法人化の相談は、ほとんどが「いつから動けばいいか」から始まります。当事務所では60分の無料相談で、いまの準備状況(資産の状況・賃貸借契約・社員と役員の候補・決算期)を伺い、次のどの回に載るか、何月に何をするかを線表にしてお渡しします。ご依頼にならなくて構いません。
設立認可申請のフルサポートは385,000円〜(税込)、認可後の届出・保険医療機関の指定申請のサポートは132,000円〜(税込)です。詳しくは医療法人の設立認可申請サポートをご覧ください。オンラインで全国対応しています。お問い合わせフォームからどうぞ。
参考にした一次資料
- 千葉県「令和8年度第3回医療法人の設立認可について」(令和8年度 第1〜3回のスケジュール、資料送付の申込み期限、問い合わせ先。更新日2026年8月14日。2026年9月15日確認)
- 千葉県「医療法人の設立」(説明会への出席と事前審査、設立登記完了届の提出先。2026年9月15日確認)
- 東京都保健医療局「医療法人設立、解散、合併認可等に係る年間スケジュール(令和8年度)」(東京都は年2回。2026年9月15日確認)
- 医療法(医療法人の設立に都道府県知事の認可を要する旨)
※制度・要件・金額は改正や自治体の運用で変わります。上記は確認時点のものであり、実際の手続きの前には必ず最新の告示・要領および指定権者の案内をご確認ください。
📍 千葉県ローカルメモ|松戸・市川・流山のクリニックの方へ
千葉市以外に主たる事務所を置く場合、申請先は千葉県健康福祉部医療整備課 医療法人設立担当(043-223-3878)です。資料送付の申込みは「ちば電子申請サービス」から行い、申込みできるのは設立代表者または申請事務を直接担当する行政書士等の1名です。当事務所では、申込みの代行から事前審査・本申請までをお受けしています。松戸・市川・流山からのご相談はオンラインでも承ります。
※2026年7月23日時点の一般的な整理です。個別の管轄・最新の運用は各窓口にご確認ください。
💬 目加多のひとこと
医療法人の相談で私がいちばん多く申し上げるのは「その回はもう締め切られています」です。県のページは淡々としていて、申込みの締切が本文の途中に1行だけ書いてあります。見逃しても誰も教えてくれません。だからこの手続きは、書類を作る力より、カレンダーを持っているかどうかで結果が変わります。半年待つことになった方に、その半年を準備期間に変える線表をお渡しするのが、私の仕事だと思っています。

執筆・監修
目加多 龍めかた りょう
行政書士 × 財務・キャリアコンサルタント(目加多龍行政書士事務所 代表)
行政書士/国家資格キャリアコンサルタント/2級FP技能士(AFP)。ブリヂストン系列企業とNEC系列企業で人事・労務の現場15年を経て2026年に独立。個人向けキャリア相談はココナラで約70件・全件★5.0(プラチナランク・2026年7月時点)。障害福祉・障害児支援の指定申請を軸に、資金調達から人材の定着まで、中小企業の「手続き」「資金」「人材」を一体で支援しています。
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