— 30秒でわかる結論 —

Q. 会社を設立します。印鑑は何を作ればいいですか?電子契約の時代でも必要ですか?

基本は3種類——代表者印(会社実印)・銀行印・角印です。実印は法務局届出印で、印鑑証明書とセットで会社の意思を最も強く証明する印。銀行印は金融機関届出用で、実印との兼用はリスク連鎖のもとなので避ける。角印は請求書・見積書用の日常印です。電子契約が広がった今も、この整理は変わりません——日常の契約は電子で回せて印紙などの面でもメリットがある一方、登記関係や一部の官公署手続き・金融取引では実印+印鑑証明が今も要るため、「電子で回す日常」と「実印の要る節目」の二層で備えるのが現実解です。実印は保管者と使用記録のルールを最初に決めてください。

設立のご相談で「ハンコって今も要るんですか?」と聞かれる時代になりました。答えは「要ります。ただし付き合い方が変わりました」——3種の使い分けから整理します(2026年7月時点の一般的整理。登記実務は提携司法書士と連携します)。

3種の役割(独自整理)

印鑑役割登場場面
①代表者印(会社実印)法務局届出印。印鑑証明書とセットで最強の証明重要契約・不動産・官公署手続き
②銀行印金融機関への届出印。実印と兼用しない口座開設・手形小切手・融資関係
③角印(社印)日常書類の認印的存在——法的な強さは実印と別物請求書・見積書・発注書

兼用のリスクを一言——1本のハンコに役割を集めるほど、紛失・悪用の被害が連鎖します。3役は分ける、これが設立時の小さくて大切な設計です。

電子契約で変わったこと・変わらないこと

変わったこと:多くの契約は電子契約で有効に締結でき、郵送・保管の手間や印紙の面でも実務メリットがあります。日常の業務委託・取引基本契約は電子中心で回す会社が増えました。変わらないこと:登記関係の一部や官公署の手続き、金融取引などでは、今も実印+印鑑証明書の世界が残ります。つまり「ハンコ廃止」ではなく二層化——日常は電子、節目は実印。契約書を電子で締結する際の社内ルール(誰が承認して締結ボタンを押すか)は、実印の使用ルールと同じ思想で設計してください。電子契約サービスの選定・契約書ひな形の整備は当事務所の守備範囲です(支払条件の契約設計)。

管理ルール——「誰が・いつ・何に押したか」

実印の事故は、印鑑そのものより管理の不在から起きます。最低限のルール3つ——①保管者を決める(代表者または限定した管理者)②押印簿をつける(日付・書類名・相手方)③押した書類の控えを必ず残す。設立時にこの3行ルールを作っておくだけで、将来の紛争リスクは大きく下がります。設立手続き(法定費用商号本店所在地)とあわせ、印鑑と契約の運用設計まで一体でお手伝いします。

📍 千葉県ローカルメモ|許認可の申請実務でも3種が基本装備

障害福祉・障害児支援の指定申請や建設業許可の手続きでも、押印の要否・種類は書類ごとに定めがあります。申請実務で迷わないよう、設立時に3種を揃えておくのが結局いちばんスムーズです。ご相談の際は印鑑の準備状況もお聞かせください。

※2026年7月23日時点の一般的な整理です。個別の管轄・最新の運用は各窓口にご確認ください。

💬 目加多のひとこと

電子契約の時代にハンコの記事?と思われるかもしれません。でも実務の現場では「どっちで締結する?」という迷いが毎日起きています。新旧が併走する時代こそ、使い分けの地図が要る——そう思って書きました。

行政書士 目加多龍

執筆・監修

目加多 龍めかた りょう

行政書士 × 財務・キャリアコンサルタント(目加多龍行政書士事務所 代表)

行政書士/国家資格キャリアコンサルタント/2級FP技能士(AFP)。ブリヂストン系列企業とNEC系列企業で人事・労務の現場15年を経て2026年に独立。個人向けキャリア相談はココナラで約70件・全件★5.0(プラチナランク・2026年7月時点)。障害福祉・障害児支援の指定申請を軸に、資金調達から人材の定着まで、中小企業の「手続き」「資金」「人材」を一体で支援しています。

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