— 30秒でわかる結論 —
Q. 会社の資本金はいくらにすればいいですか?1円でもいいと聞きましたが。
法律上は1円で設立できますが、実務ではおすすめしません。決め方は3軸——①許認可:建設業許可(一般)は自己資本500万円以上等の財産的基礎が要件(2026年7月時点)なので、建設業を目指すなら設立時から500万円以上が定石。介護・障害福祉の指定に資本金要件はありません。②融資:資本金は自己資金の入れ物として、創業計画の本気度を映します。③信用:登記で公開され、取引先や求職者が見ることも。実務の目安は開業後数か月分の運転資金を賄える額——1円設立は初月から実質債務超過の見た目で始まるため、あらゆる場面で説明コストが増えます。
「資本金って1円でもいいんですよね?」——はい、法律上は。でも設立のご相談でこの質問が出たら、私は必ず「その会社で何をしたいですか」と聞き返します。資本金は、事業の設計図から逆算する数字だからです(2026年7月時点)。
判断フレーム——3軸で決める(独自整理)
| 軸 | 見るもの | 実務の勘所 |
|---|---|---|
| ①許認可 | 目指す事業の財産要件 | 建設業許可(一般)=自己資本500万円以上等が代表例。設立時に満たすと後が速い |
| ②融資 | 自己資金の入れ物として | 貯めた自己資金を資本金に入れる形が、計画の説得力に直結 |
| ③信用 | 公開情報としての見え方 | 取引口座の開設・与信・採用で見られる場面がある |
業種別の考え方
建設業——許可(一般建設業)の財産的基礎(自己資本500万円以上等・2026年7月時点)から逆算し、設立時から500万円以上が定石。後から増資する手間と費用を省けます。介護・障害福祉——指定に資本金要件はありませんが、報酬入金が約2か月後の構造上、運転資金の厚みそのものが生命線。資本金=当面の人件費・家賃の原資と考えて設計を(費用試算モデル)。飲食・その他——数か月分の運転資金+初期投資の自己負担分、が現実的な目安です。
1円設立の落とし穴——「見た目の債務超過」で始まる
資本金1円の会社が開業費用を使った瞬間、バランスシートは実質債務超過の見た目になります。すると——銀行口座の開設で追加確認、融資審査で説明の山、許認可の財産確認で補足資料、取引先の与信で警戒。節約したのは登記の数字だけで、払うのは説明コストという構図です。逆に消費税など税務上の論点(資本金の額による扱いの違い)は税理士の領域のため、大きな資本金を検討する場合は提携税理士と連携して設計します。
結論——「事業の設計図」から逆算する
資本金は見栄でも節約でもなく、①許認可の要件を満たし ②自己資金の実在を示し ③数か月分の運転資金を賄う——この3条件から逆算した数字にしてください。当事務所は、目指す許認可(建設業許可・介護・障害福祉の指定)と創業融資から逆算した会社設計を、設立段階から一体でお手伝いします(株式会社と合同会社の比較)。
📍 千葉県ローカルメモ|建設業の法人成りは500万円設計から
松戸・柏・流山エリアで建設業の法人成りを検討している一人親方の方は、資本金500万円の設計と建設業許可の取得を同時にプランニングすると、二度手間なく進められます。CCUS・入札参加まで見据えた段階設計もご一緒します。
※2026年7月23日時点の一般的な整理です。個別の管轄・最新の運用は各窓口にご確認ください。
💬 目加多のひとこと
資本金の相談は、実は事業計画の相談です。「いくらにすべきか」と聞かれて金額から答えられるケースはなく、必ず「何をやる会社か」から始まる。数字は最後に、設計図から降りてきます。

執筆・監修
目加多 龍めかた りょう
行政書士 × 財務・キャリアコンサルタント(目加多龍行政書士事務所 代表)
行政書士/国家資格キャリアコンサルタント/2級FP技能士(AFP)。ブリヂストン系列企業とNEC系列企業で人事・労務の現場15年を経て2026年に独立。個人向けキャリア相談はココナラで約70件・全件★5.0(プラチナランク・2026年7月時点)。障害福祉・障害児支援の指定申請を軸に、資金調達から人材の定着まで、中小企業の「手続き」「資金」「人材」を一体で支援しています。
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