— 30秒でわかる結論 —

Q. 認定NPO法人の申請には、どんな書類が要りますか?

申請書に添付するのは3種類です(特定非営利活動促進法第44条第2項)。①実績判定期間内の日を含む各事業年度の寄附者名簿(寄附ごとに氏名または法人名・住所・金額・受け入れた年月日)、②認定の基準(法第45条第1項各号)に適合する旨と欠格事由(第47条)に該当しない旨を説明する書類(各号に対応した「認定基準等チェック表」第1表〜第8表と、寄附金の明細・会費の明細・役員の状況・帳簿組織の状況などの付表)、③寄附金を充当する予定の具体的な事業の内容を記載した書類です。実績判定期間は初回の認定では直前に終了した事業年度の末日以前2年内の各事業年度(原則2事業年度)で、チェック表の数字は活動計算書と役員名簿から転記するため、区分経理と寄附の記録が前提になります。特例認定では①と第1表(PST)が不要で、第2表〜第8表と③は同じです。多くの所轄庁が申請前の事前相談を求めており、千葉県は様式をウェブで公開しています(2026年9月28日確認)。

こんな方に読んでいただきたい記事です

  • 寄附者100人の目処が立ち、認定申請の準備を始める理事の方
  • 特例認定を申請したいが、何を出すのか分からない方
  • 設立時に、将来の認定申請で困らない会計と名簿の形を決めておきたい方

認定申請に添付するのは3種類——寄附者名簿・基準適合の説明書類・寄附金の使途

認定NPO法人の認定を受けようとする法人は、申請書に、①実績判定期間内の日を含む各事業年度の寄附者名簿、②認定の基準に適合する旨と欠格事由に該当しない旨を説明する書類、③寄附金を充当する予定の具体的な事業の内容を記載した書類、を添付して所轄庁に提出します(制度。特定非営利活動促進法第44条第2項、千葉県「認定・特例認定NPO法人の手引」(2026年9月28日確認))。

この記事で分かることは、①3種類の添付書類の中身、②「認定基準等チェック表」という様式の構造、③申請前の事前相談から認定までの流れ、④実績判定期間の考え方、⑤特例認定との書類の違いです。所轄庁ごとに様式の呼び名は少し違いますが、骨格は全国共通です(内閣府の様式を各所轄庁が採用)。

添付書類中身認定特例認定
①寄附者名簿実績判定期間内の各事業年度について、寄附者ごとの氏名(法人名)・住所・寄附金額・受け入れた年月日必要不要
②基準適合・欠格事由非該当の説明書類法第45条第1項各号ごとの「認定基準等チェック表」(第1表〜第8表)と付表(寄附金の明細、会費の明細、役員の状況、帳簿組織の状況など)+欠格事由(第47条)に該当しない旨必要(第1表〜第8表)必要(PSTの第1表は不要)
③寄附金を充当する予定の事業受け入れた寄附金を何の事業に使うかを具体的に記載。様式は自由(記載例あり)必要必要

「認定基準等チェック表」は基準の号ごとに1表——第1表〜第8表と付表

説明書類の中心は、法第45条第1項の各号に対応した「認定基準等チェック表」で、1号(PST)は相対値基準・小規模法人の特例・絶対値基準・条例個別指定のどれを使うかで第1表の様式が分かれ、2号〜8号は第2表〜第8表で適合を示します(制度。京都府・大阪府・茨城県・島根県などの様式一覧(2026年9月28日確認))。

表基準付表・添える資料の例
第1表1号 PST(相対値基準・原則/小規模法人用、絶対値基準用、条例個別指定用のいずれか)付表1 受け入れた寄附金の明細表、付表2 社員から受け入れた会費の明細表
第2表2号 共益的活動が50%未満事業ごとの活動内容と費用の区分
第3表3号 運営組織・経理の適正付表1 役員の状況(親族・特定法人の役員等の割合)、付表2 帳簿組織の状況
第4表4号 事業活動の適正付表 特別の利益・寄附の有無、事業費の割合、寄附金の充当割合
第5表5号 情報公開閲覧に供する書類の一覧と閲覧の実績
第6〜8表6号 事業報告書等の提出、7号 法令違反等なし、8号 設立1年超提出の実績、該当事実がない旨の申述

チェック表は「はい/いいえ」を付けるだけの書類ではなく、会計の数字(寄附金・会費・事業費・管理費)と役員名簿・帳簿の状況を、実績判定期間の各事業年度について書き込むものです。つまり、認定申請書類は「申請の時に作る」のではなく「2事業年度の会計と名簿から転記する」もので、元の会計が区分経理されていないと書けません(当事務所の見解)。

申請から認定までの流れ——事前相談から始める

  1. 所轄庁への事前相談:多くの所轄庁が申請前の相談を求めています。実績判定期間、PSTの選び方(相対値か絶対値か)、役員構成の確認。
  2. 実績判定期間の確定:初回の認定は、直前に終了した事業年度の末日以前2年内に終了した各事業年度(原則2事業年度)。更新は5年内(制度。法第45条第1項)。
  3. 寄附者名簿と会計の整理:寄附ごとの記録(氏名・住所・金額・日付)と、事業費/管理費・収益事業/非収益事業の区分。
  4. チェック表と付表の作成:第1表〜第8表。数字は活動計算書と一致させる。
  5. 申請書の提出:所轄庁が定める部数(閲覧用を含む)。
  6. 審査:所轄庁が実地調査を行うことがある。期間は所轄庁により異なる(本記事では日数を書かない。要確認)。
  7. 認定・公示:認定後は毎事業年度、役員報酬規程・助成金の実績など認定NPO法人としての報告書類が加わる(制度。法第54条)。

— この段階でご相談いただく理由 —

認定申請でつまずくのは、寄附者名簿が寄附ごとに残っていない、事業費と管理費が分かれていない、役員の親族割合を確認していない、の3つです。どれも「申請の時」ではなく「2年前の会計」の問題です。当事務所は設立時に認定を見据えた会計区分と名簿の形を決め、申請時はチェック表への転記と所轄庁との事前相談を担います。

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特例認定との違い——PSTの書類が要らないだけで、他は同じ

特例認定(設立5年以内・1回限り・有効3年)の申請では、寄附者名簿と第1表(PST)が不要で、第2表〜第8表と寄附金の使途の書類は本認定と同じです(制度。法第58条第2項、千葉県の手引(2026年9月28日確認))。「特例だから簡単」なのはPSTの部分だけで、役員の親族制限・区分経理・情報公開・事業報告書の提出実績は同じ基準で見られます。

千葉県は「認定(特例認定)特定非営利活動法人申請書類の様式」のページで、認定申請書・添付書類一覧・チェック表の様式を公開しています(2025年3月25日更新(2026年9月28日確認))。所轄庁が千葉市の法人は千葉市の様式を使います。

📗 8つの基準は認定の基準は8つ、PSTは1つ目にすぎない、相対値基準は経常収入の5分の1が寄附、絶対値基準は3,000円×100人、5年の設計は認定NPO法人は設立日から設計するものにまとめています。

参考にした一次資料

※制度・要件・金額は改正や自治体の運用で変わります。上記は確認時点のものであり、実際の手続きの前には必ず最新の告示・要領および指定権者の案内をご確認ください。

📍 千葉県ローカルメモ|千葉県内の申請先

認定申請の提出先は設立認証と同じ所轄庁です。千葉市内のみに事務所がある法人は千葉市、松戸市・市川市・柏市・船橋市などは千葉県(県民生活課)。千葉県は認定・特例認定・更新それぞれの申請書と添付書類の一覧を様式ページで公開しています。部数・提出方法・事前相談の予約は所轄庁で確認してください。本記事のチェック表の構成は大阪府・京都府・茨城県・島根県の様式一覧を基にした整理で、千葉県の様式も内閣府の様式に準じています(2026年9月28日確認)。

※2026年7月23日時点の一般的な整理です。個別の管轄・最新の運用は各窓口にご確認ください。

💬 目加多のひとこと

認定申請の相談で、書類の話より先に「寄附の記録、どう残していますか」と聞きます。通帳に「振込 ヤマダ」としか残っていないと、住所も日付の意味も分からない。認定は2年分の記録を転記する手続きです。設立の日に、寄附の記録の形を決めてください。

行政書士 目加多龍

執筆・監修

目加多 龍めかた りょう

行政書士 × 財務・キャリアコンサルタント(目加多龍行政書士事務所 代表)

行政書士/国家資格キャリアコンサルタント/2級FP技能士(AFP)。ブリヂストン系列企業とNEC系列企業で人事・労務の現場15年を経て2026年に独立。個人向けキャリア相談はココナラで約70件・全件★5.0(プラチナランク・2026年7月時点)。障害福祉・障害児支援の指定申請を軸に、資金調達から人材の定着まで、中小企業の「手続き」「資金」「人材」を一体で支援しています。

NPO法人については、明治大学経営学部公共経営学科でNPO・非営利組織の経営を専攻し、自らゼロから社員10人を集めて定款作成・設立総会を経て所轄庁の設立認証を取得した当事者でもあります。手続きだけでなく、人の集め方・目的の書き方・設立後2年目の重任まで、経験にもとづいてお伝えしています。

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