— 30秒でわかる結論 —

Q. 資金繰り表を作りたいのですが、何から始めればいいですか?

週次×13週(約3か月先)・3行だけの表から始めてください。行は①入金予定②出金予定③週末残高——これだけです。まず過去1か月の通帳を写して型を作り、給与日・家賃・返済日・税金などの固定出金を13週分並べ、売上は請求日でなく入金日で置く。あとは毎週同じ曜日に15分更新するだけ。見るポイントはただ一つ、残高が最も薄くなる週はどこか。月次の表では月中の谷が見えないため、資金繰りは「週」で刻むのが実務の定石です。危ない週が3週間前に見えれば、打てる手は何倍にも増えます。

「資金繰り表、作ったほうがいいですよね……」と言いながら作れていない社長は多い。原因は明確で、立派すぎる様式から始めようとするからです。今日は15分で回る最小の型をお渡しします。

なぜ「月次」ではダメで「13週」なのか

月次の表は月末残高しか映しません。でも実際の事故は月の途中で起きます——20日に外注費と賞与が重なって、25日の入金までの5日間だけ残高が危ない、というように。週で刻めば、この谷が見える。そして13週(約3か月)先まで引くのは、対策の助走距離のためです。融資の申込みにも、支払い条件の交渉にも、数週間かかります(業種別の入金サイクル)。

最小テンプレート(独自整理・3行13列)

行入れるものコツ
①入金予定売上の入金日ベース請求日で書かない。確度の低い入金は入れない
②出金予定給与・家賃・仕入・返済・税金と社会保険忘れがちな年数回の支払い(賞与・納税・更新料)を先に埋める
③週末残高前週残高+①−②最も薄い週に印をつける——表の目的はこの1マス

※当事務所の実務テンプレート(一例)。Excelでも手書きでも回ります。

続けるコツ——「毎週15分・同じ曜日」

資金繰り表は作ることより続くことが価値です。コツは3つ——①曜日を固定(月曜朝など)②精度を求めない(千円単位の丸めで十分)③実績とのズレを翌週直す(ズレの原因が資金繰りの学びそのもの)。3か月続くと、自社のお金の「季節」が体に入ります。

薄い週が見えたら——打ち手は3系統

①入金側:請求の前倒し・回収条件の交渉。②出金側:支払いサイトの調整・大きな出費の時期ずらし。③調達:余裕のあるうちの融資申込み(保証付きとプロパー・決算書の整え方)。当事務所は13週表の初期設定(あなたの会社の型づくり)と、月1回の伴走レビューをお手伝いしています(手元資金の目安)。

📍 千葉県ローカルメモ|①行に業種の入金リズムを正確に

介護・障害福祉の事業所なら国保連入金(約2か月後)、建設業なら出来高と手形サイト、飲食ならカード入金——業種の入金リズムを13週表の①行に正確に写すことが、この表の精度の9割を決めます。業種別の初期設定からお手伝いします。

※2026年7月31日時点の一般的な整理です。個別の管轄・最新の運用は各窓口にご確認ください。

💬 目加多のひとこと

前職で予算管理をしていた頃の実感ですが、数字は「細かく正確に」より「粗くても先まで」のほうが経営を救います。13週表は、その思想をいちばん小さな形にしたものです。

行政書士 目加多龍

執筆・監修

目加多 龍めかた りょう

行政書士 × 人事・財務アドバイザー(目加多龍行政書士事務所 代表)

行政書士/2級FP技能士(AFP)/国家資格キャリアコンサルタント。
障害福祉・障害児支援とNPO法人を専門にしています。放課後等デイサービス・児童発達支援・就労継続支援A型・B型・グループホーム(共同生活援助)などの指定申請、処遇改善加算・変更届・指定更新・運営指導(実地指導)への対応を支援します。NPO法人は、設立認証から事業報告書・役員変更などの運営まで支援します。
企業人事15年の経験を土台に、児発管・サビ管の採用・定着、融資・補助金や資金繰りまで、「書類・人・お金」を一体で支えます。

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