— 30秒でわかる結論 —
Q. 銀行は決算書のどこを見て融資を判断しているのですか?
実務的には5点です。①債務超過でないか(純資産の部がマイナスなら最大の関門)、②債務償還年数(借入をキャッシュフローで何年で返せるか、概ね10年以内が一つの目安)、③自己資本比率、④経常利益、そして⑤代表者・役員への貸付金——これは「会社のお金を私的に使っている」と読まれる典型項目で、金額が小さくても印象を悪くします。まず⑤を解消し、④の黒字化を役員報酬・経費の設計で作る——1年に1回しか作れない決算書だからこそ、決算3か月前からの対策が効きます。
「うちの決算書で融資は通りますか?」——この質問に、その場で答えられる自己診断の型をお渡しします(当事務所の実務整理・2026年7月時点。金融機関ごとに審査基準は異なります)。
5指標チェックリスト(独自整理)
| 指標 | 見る場所 | 目安 |
|---|---|---|
| ①債務超過 | 貸借対照表・純資産の部 | マイナスなら最重要課題 |
| ②債務償還年数 | 借入金÷(税引後利益+減価償却費) | 概ね10年以内が一つの目安 |
| ③自己資本比率 | 純資産÷総資産 | 高いほど体力の評価 |
| ④経常利益 | 損益計算書 | 継続黒字が理想。単年赤字は理由の説明 |
| ⑤代表者貸付金 | 貸借対照表・資産の部 | あれば真っ先に解消 |
直す順番——⑤→④→①②③
改善は効く順にやります。まず⑤代表者貸付の解消——これは利益と関係なく着手でき、印象改善の即効性が最も高い項目です。次に④の黒字化を役員報酬・固定費の設計で作る。①②③は利益の積み上げで追いかけて改善する中期の指標です。決算書は年1回しか作れないので、決算3か月前からの対策が勝負になります(債務超過の解消)。
数字の「説明力」も審査対象
指標がすべて良い会社は多くありません。大切なのは、悪い指標について「なぜそうなったか」「どう改善するか」を数字で説明できること——ここが試算表・資金繰り表・経営計画の役割です。当事務所は財務コンサルタント(ASJ)として、決算書の読み解きから金融機関向けの説明資料づくり、創業期の融資まで一体でお手伝いします(税務申告そのものは税理士の領域のため、提携税理士と連携します)。
📍 千葉県ローカルメモ|決算3か月前の点検が効きます
千葉県内の中小企業のお客様では、決算月の3か月前に「決算前検討会」として5指標の見通しを一緒に確認する進め方をおすすめしています。融資の予定がなくても、いざという時に借りられる決算書を毎年積むことが、最強の資金繰り対策です。
※2026年7月23日時点の一般的な整理です。個別の管轄・最新の運用は各窓口にご確認ください。
💬 目加多のひとこと
前職で予算・予実・決算を回していた経験から言うと、決算書は「結果」ではなく「設計物」です。期末に慌てるのではなく、期中に設計する——この感覚を持つ経営者は、融資の場面で強い。

執筆・監修
目加多 龍めかた りょう
行政書士 × 財務・キャリアコンサルタント(目加多龍行政書士事務所 代表)
行政書士/国家資格キャリアコンサルタント/2級FP技能士(AFP)。ブリヂストン系列企業とNEC系列企業で人事・労務の現場15年を経て2026年に独立。個人向けキャリア相談はココナラで約70件・全件★5.0(プラチナランク・2026年7月時点)。障害福祉・障害児支援の指定申請を軸に、資金調達から人材の定着まで、中小企業の「手続き」「資金」「人材」を一体で支援しています。
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