— 30秒でわかる結論 —
Q. 設備を入れたいのですが、リースと購入(融資)はどちらが得ですか?
「得か」は金利や料率だけでは決まりません。判断軸は4つ——①手元資金(購入は初期負担大、リースは平準化)、②総支払額(一般にリースは割高になりやすい)、③銀行の借入枠(融資で買えば枠を使い、リースなら温存できる)、④補助金との相性(設備補助金は原則、購入が対象でリースには制約)。大枠の目安は、長く使う中核設備=融資で購入、技術の陳腐化が速い機器=リース、季節・スポット需要=レンタルです。
設備の営業担当さんは「月々これだけです」と言います。銀行は「金利はこれだけです」と言います。でも経営者が見るべきは月額でも金利でもなく、資金繰り全体と調達余力への影響です。3つの手段を同じ土俵に載せて比べましょう。
①手元資金への影響——初期の山か、毎月の坂か
購入(自己資金)は手元資金を一気に減らします。融資での購入は初期負担を抑えつつ資産と債務が両建てに。リースは初期費用ほぼゼロで支払いを毎月に平準化できます。手元資金が月商2か月分を切っているような局面では、総額の損得より「山を作らない」ことが優先——リースの平準化には、それだけで価値があります。
介護・障害福祉の事業者の方へ
介護・障害福祉では、介護ロボットや記録ソフトの導入に補助金が使える場合があります。ただし補助金は後払いのため、リース・購入・補助金活用の使い分けは資金繰りとセットで判断してください。制度は介護・障害福祉に相性の良い補助金で解説しています。
②総支払額——リースの「便利さの対価」
同じ設備なら、一般にリース総額>融資での購入総額になりやすい(リース料には金利相当+手数料+固定資産税や保険の事務が織り込まれるため)。その差額は「初期資金不要・事務の簡便さ・入替の容易さ」の対価です。対価に見合うかは設備の性格次第——10年使う中核機械で払う対価としては高く、3〜5年で陳腐化するIT機器なら安い、という見方ができます。
③借入枠——「銀行の枠」をどこに使うか
見落とされがちな論点がこれです。融資で設備を買えば、その分銀行からの調達枠を消費します。リースはリース会社の与信なので、銀行枠を運転資金や次の投資のために温存できる。「借りられるうちに借りて買う」か「枠は温存して リースで持つ」か——自社の次の1〜2年の資金需要から逆算して決めるのが、財務戦略としての設備調達です。
④補助金との相性——原則は「購入」
省力化投資やものづくり系など設備投資型の補助金は、原則として購入(資産計上する取得)が補助対象で、リースには制約や特別な取扱いがあるのが一般的です。補助金の活用を考えている設備は、購入+つなぎ融資の組み合わせが基本線。「リース契約を結んでから補助金を知った」は取り返しがつかないパターンなので、投資の話が出た瞬間にご相談ください——それが一番もったいなくない相談タイミングです。
💬 目加多のひとこと
私は設備の相談を受けたら、必ず「リース・融資購入・レンタル・中古・見送り」の5案で簡易比較表を作ります。営業トークでも節税の観点でもなく、資金繰り表の上で比べる——それだけで、判断はだいたい自然に決まります。比較表づくりだけのご依頼も歓迎です。

執筆・監修
目加多 龍めかた りょう
行政書士 × 財務・キャリアコンサルタント(目加多龍行政書士事務所 代表)
行政書士/国家資格キャリアコンサルタント/2級FP技能士(AFP)。ブリヂストン系列企業とNEC系列企業で人事・労務の現場15年を経て2026年に独立。個人向けキャリア相談はココナラで約70件・全件★5.0(プラチナランク・2026年7月時点)。障害福祉・障害児支援の指定申請を軸に、資金調達から人材の定着まで、中小企業の「手続き」「資金」「人材」を一体で支援しています。
プロフィールを見る →まとめ
設備調達は、手元資金・総額・借入枠・補助金の4軸で比較。中核設備は融資購入+補助金、陳腐化の速いものはリース、スポットはレンタルが大枠です。比較表づくりから融資・補助金の申請まで伴走します。初回相談60分無料。松戸・柏・流山・船橋・市川をはじめ首都圏の中小企業を支援しています(オンラインで全国対応も可)。
※リース・税務の会計処理は提携税理士と連携して確認します。補助金の対象可否は各公募要領によります(2026年7月20日時点の一般的な整理)。