— 30秒でわかる結論 —

Q. NPO法人の設立は自分でもできますか?行政書士に頼むメリットは何ですか?

自分でもできます。申請手数料は無料で、書類の様式は所轄庁が公開しています。それでも依頼する方がいるのは、縦覧2週間・審査2か月以内という法定の期間の中で書類の不備による出し直しが起きると、開業がそのまま2〜3か月遅れ、その間の家賃・人件費・機会損失が報酬を上回るからです。メリットは5つ——①公衆の縦覧に耐える書類を最初から作れる、②所轄庁との事前相談・補正対応を任せられる、③障害福祉・障害児支援の指定申請など許認可から逆算した定款を作れる(目的の変更は認証が必要で再び縦覧・審査になる)、④登記は司法書士・税務は税理士・労務は社労士へ一本の窓口でつながる、⑤設立後の事業報告書提出や役員変更など認証取消しにつながる義務を落とさない。逆に、許認可を伴わず、社員・役員が揃っていて趣旨書を自分の言葉で書け、開業を急いでいないなら自分で進めて問題は起きにくいです。

こんな方に読んでいただきたい記事です

  • NPO法人の設立を考えていて、自分でやるか行政書士に頼むか迷っている方
  • 設立後に障害福祉・障害児支援の指定申請や許認可を予定している方
  • 以前に自分で申請して補正で時間がかかった経験のある方

NPO法人の設立は「自分でもできる」——それでも頼む人がいる理由

NPO法人の設立認証申請は、申請手数料が無料で、書類の様式も所轄庁が公開しています。理屈の上では自分でできます。それでも行政書士に依頼する方がいるのは、時間と、やり直しのコストを買っているからです。認証には縦覧2週間+審査2か月以内という法定の期間があり、書類の不備で出し直しになれば、そのまま開業が2〜3か月遅れます。その間の家賃・人件費・機会損失を考えると、報酬のほうが安い、という判断です。

行政書士に依頼する5つのメリット

メリット具体的には
①縦覧に耐える書類を最初から作れる定款・設立趣旨書・事業計画書・活動予算書は公衆の縦覧に供され、インターネットでも公表されます。「読まれる」前提で書かれた書類と、内輪の言葉で書かれた書類では、審査での問い返しの数が違います
②所轄庁との事前相談・補正対応を任せられる所轄庁の手引きには書かれていない運用(表現の好み、添付の順序)があります。事前相談で潰しておくと、縦覧開始後の補正(軽微なものに限り1週間以内)に頼らずに済みます
③許認可から逆算した定款が作れる障害福祉・障害児支援の指定申請、古物商、建設業許可など、設立後に許認可を取るなら、定款の目的に法的根拠を書いておかないと申請が受理されません。目的の変更は認証が必要で、また縦覧・審査が発生します。ここが最も価値のある部分です
④登記・税務・労務の専門家へ一本でつながる設立登記は司法書士、税務は税理士、労務は社会保険労務士。行政書士が窓口になり、認証通知から2週間以内という登記期限に合わせて段取りします
⑤設立後の義務を落とさない毎年の事業報告書等の提出、役員変更の届出、定款変更の認証申請。怠ると認証取消しの対象になり得る義務を、年間カレンダーで管理できます

逆に、頼まなくていい場合

正直に書きます。次のような場合は、自分で進めても大きな問題は起きにくいです。

  • 活動が許認可を伴わない(学習支援・地域活動・文化活動など)
  • 社員10人・役員がすでに揃っていて、設立趣旨書を自分の言葉で書ける
  • 開業日に急いでいない(2〜3か月の遅れが許容できる)

この3つが揃っているなら、所轄庁の手引きを読んで自分で申請するのは合理的です。当事務所に相談いただいても、その旨をお伝えします。

依頼するなら、何を持って相談に来るか

  • 活動の目的と、想定する事業(障害福祉・障害児支援の指定申請を予定しているならその種別)
  • 社員候補(10人以上)と役員候補(理事3人以上・監事1人以上)の目処
  • 主たる事務所の住所(所轄庁が決まります)
  • 開業希望日(逆算の起点になります)

この4つがあれば、初回相談の60分で、NPO法人が最適か、一般社団法人のほうが良いかまで含めて判断できます。

費用

当事務所のNPO法人設立サポート一式は税込200,000円で、日行連の令和7年度報酬額統計調査の最頻値と同額です。設立登記は提携司法書士が担当し、その報酬は別途お見積り。設立認証の申請手数料は不要、設立登記の登録免許税は非課税、登記事項証明書などの実費は別途です。障害福祉・障害児支援の指定申請とセットの場合は、設立と指定申請を一本の工程表で進めて合わせてお見積りします。

要確認:設立認証の流れ・期間は特定非営利活動促進法と内閣府NPOホームページによります(申請→縦覧2週間→縦覧経過後2か月以内に決定→認証通知から2週間以内に登記)。申請書類の様式・部数・補正の範囲は所轄庁の条例・手引きで定められています。設立登記・変更登記は司法書士、税務は税理士、労務は社会保険労務士の業務です。本記事は2026年9月3日時点の整理です。

当事務所の関わり方

設立認証の書類作成から、設立後の年次報告・役員変更、障害福祉・障害児支援の指定申請までをひとつの窓口でお受けしています。NPO法人の設立・運営支援をご覧ください。「頼まなくていい」と判断した場合も、正直にお伝えします。

参考にした一次資料

※制度・要件・金額は改正や自治体の運用で変わります。上記は確認時点のものであり、実際の手続きの前には必ず最新の告示・要領および指定権者の案内をご確認ください。

📍 千葉県ローカルメモ|千葉県内の所轄庁

主たる事務所が千葉市内のみなら千葉市、松戸市・船橋市・柏市・流山市・市川市などは千葉県が所轄庁の原則です(条例による事務処理特例の有無は要確認)。介護・障害福祉の指定権者(千葉市・船橋市・柏市=市)とは区分が異なります。

※2026年7月23日時点の一般的な整理です。個別の管轄・最新の運用は各窓口にご確認ください。

💬 目加多のひとこと

「頼まなくていい」と正直に言うと驚かれることがあります。でも、許認可が絡まず、人も揃っていて、急いでいないなら、自分で申請したほうが活動への理解が深まります。私が本当に役に立つのは、許認可から逆算して定款を作る場面です。そこは、自分では気づきにくい。

行政書士 目加多龍

執筆・監修

目加多 龍めかた りょう

行政書士 × 財務・キャリアコンサルタント(目加多龍行政書士事務所 代表)

行政書士/国家資格キャリアコンサルタント/2級FP技能士(AFP)。ブリヂストン系列企業とNEC系列企業で人事・労務の現場15年を経て2026年に独立。個人向けキャリア相談はココナラで約70件・全件★5.0(プラチナランク・2026年7月時点)。障害福祉・障害児支援の指定申請を軸に、資金調達から人材の定着まで、中小企業の「手続き」「資金」「人材」を一体で支援しています。

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