— 30秒でわかる結論 —

Q. 松戸市の中小企業デジタル化チャレンジ補助金は、どんな補助金ですか?

松戸市内の中小企業者等が、ITツール(主にソフトウェア)を導入して売上・生産性の向上を図る事業を対象にした市の補助金です。補助率は対象経費の3分の2(機器購入費は2分の1)、上限は総額50万円・下限5万円。ウェブサイト制作費と機器購入費はそれぞれ上限25万円で、パソコンやタブレットなど汎用機器は上限10万円かつ1台あたり2万5千円までです。ソフトウェアの導入またはウェブサイトの新規作成が必須で、それが経費の半分以上を占める必要があります。対象者は市内に1年以上継続した営業実態があり、市税の滞納がなく、事業開始後1期以上の税務申告を終えていること、そして市と協議のうえまつどビジネスBASEの専門家(中小企業診断士)の支援を受けることが要件です。申請は令和8年4月1日から令和9年2月27日まで。交付決定前に発注・購入したものは対象外です。

こんな方に読んでいただきたい記事です

  • 松戸市内で1年以上事業を続けていて、記録・受発注・予約などのソフト導入を考えている経営者の方
  • ホームページを新しく作りたいが、費用の一部を補助で賄えないか探している方
  • 国や県の補助金は締切に間に合わなかったが、身近な制度を探している方

松戸市内の事業者だけが使える、通年の補助金

国や県の補助金は公募期間が短く、締切に追われがちです。その点、松戸市の中小企業デジタル化チャレンジ補助金は令和9年2月27日まで通年で受け付けています。上限50万円と規模は大きくありませんが、補助率3分の2、そして何より専門家(中小企業診断士)の無料相談を受けながら計画を作る仕組みになっているのが特徴です。

「ITツールを入れたいが、何から手をつければいいか分からない」という段階の事業者に、いちばん向いている制度だと思います。

制度の概要(2026年9月2日時点)

項目内容
補助率補助対象経費の3分の2(ただし機器購入費は2分の1)
補助上限総額50万円/下限5万円(5万円未満の計画は対象外)。ウェブサイト制作費・機器購入費はそれぞれ上限25万円。機器のうちパソコン・タブレット等の汎用機器は上限10万円・1台あたり2万5千円
対象者松戸市内に1年以上継続した営業実態がある中小企業者等/市税の滞納がない/自ら計画を策定する/市と協議のうえ専門家の支援を受ける/事業開始後税務申告を1期以上終えている
対象事業ITツール導入により売上・生産性の向上を図る事業。ソフトウェアの導入またはウェブサイトの新規作成が必須で、それが経費の半分以上を占める必要がある(半分以上が機器購入費だと対象外)
補助対象期間令和8年4月〜令和9年3月の間で、事業開始日を含む連続した最大3か月(必要な場合は最大6か月)。この期間内に契約・発注・支払を行った経費が対象
申請期間令和8年4月1日〜令和9年2月27日

いちばん大事な設計ルール——「ソフトかWebが半分以上」

この補助金でつまずきやすいのは、ハードウェア中心の計画にしてしまうことです。市の案内は明確で、ソフトウェアの導入(またはウェブサイトの新規作成)が必須であり、それが経費全体の半分を占めている必要があります。半分以上が機器購入費だと対象になりません。ハードは「ソフトの利用に必要最小限の機器」という位置づけです。

また、パソコン・タブレットなど汎用性のある機器は補助上限10万円、1台あたり2万5千円という細かい枠があります。「補助金でパソコンを買い替える」という発想では、まず通りません。

対象経費と、対象外

区分内容
対象(1または2を必ず含む)①業務プロセスを継続的に改善し売上・生産性の向上につながるソフトウェアの利用料・購入費・開発費・保守委託費/②同じくウェブサイトの制作費・保守委託費/③インターネット等のインフラ整備費/④⑤ソフト利用に不可欠なデジタル機器のリース・購入/⑥従業員の教育訓練・講座受講
対象外の例導入済みソフトの更新費・追加ライセンス費・機能向上につながらない修正費/市が交付決定する前に導入・購入したもの/中古物品/ソフト利用に不可欠でない機器/消費税・地方消費税/松戸市外の事業所に設置するもの

申請の流れ——「事前相談」から始まる

この補助金は、いきなり申請書を出す制度ではありません。

  • ①事前相談書を松戸市へ提出(メールまたはFAX)
  • ②まつどビジネスBASEで専門家相談——中小企業診断士のアドバイザーとの無料相談です。内容によって複数回になることもあります。※松戸ビジネスサポートセンター「ビジまど」は令和8年8月19日に「まつどビジネスBASE」として松戸ビル13階に移転しています
  • ③事業計画の策定 → ④交付申請(松戸市)
  • ⑤事業の実施(発注・支払)——交付決定前の発注・購入は対象外
  • ⑥実績報告・補助金受領 → ⑦市ホームページで活用事例としてPR → ⑧事業終了半年後に経過報告書

⑦のPRを負担と感じる方もいますが、市の公式サイトに自社の取組が載るのは、地元での信用としては悪くない話です。過去には小売業・製造業・運送業・タクシー会社などの事例が公開されています。

申請書類で見落としやすい点

  • 滞納なし納税証明書——松戸市役所新館2階の収納課で取得します。当日発行できますが、市税に未納があると土俵に上がれません。
  • 相見積——機器購入費で1点あたり10万円以上のものは複数業者からの見積が必要です。難しい場合は理由書を提出します。
  • ウェブサイトは実績報告までに公開——報告時にスクリーンショットの提出が求められます。制作が押すと補助対象期間内に収まりません。
  • 法人は3か月以内の登記簿謄本と直近の決算書、個人事業主は確定申告書第一表と青色申告決算書(または収支内訳書)。
要確認:本記事は2026年9月2日時点の松戸市公式ページ(更新日2026年8月26日)にもとづく整理です。補助内容は申請年度により異なり、予算の状況によって受付が早期に終了する可能性もあります。申請前に必ず松戸市の公式ページと申請要領(R8 デジタル化チャレンジ補助金申請要領)をご確認ください。同一の取組について国・県・市から重複して補助を受けることはできません。

介護・障害福祉の事業所にも使えます

記録システムや請求ソフト、シフト管理、送迎の配車管理など、介護・障害福祉の現場もデジタル化の余地が大きい分野です。松戸市内に1年以上の営業実態があり、税務申告を1期以上終えていれば対象になり得ます。国の補助金と自治体補助金の違いもあわせてご覧ください。

当事務所の関わり方

当事務所は松戸市に事務所を置く行政書士事務所です。事前相談書の作成、まつどビジネスBASEの専門家相談への同席、事業計画書の作成サポート、実績報告までを支援します。計画の組み立て方は事業計画書の6ブロックにまとめました。

参考にした一次資料

※制度・要件・金額は改正や自治体の運用で変わります。上記は確認時点のものであり、実際の手続きの前には必ず最新の告示・要領および指定権者の案内をご確認ください。

📍 千葉県ローカルメモ|松戸市の他の支援メニュー

松戸市には、国や県の補助金の申請費用を支援する中小企業補助金等取得支援補助金、中小企業設備投資補助金、展示会出展の支援、創業者保証料補助金、新規会社設立登録免許税補助金など複数のメニューがあります。制度ごとに年度・要件・予算が異なるため、経済振興部商工振興課(047-711-6377)またはまつどビジネスBASEで最新の情報を確認してください。

※2026年7月23日時点の一般的な整理です。個別の管轄・最新の運用は各窓口にご確認ください。

💬 目加多のひとこと

上限50万円と聞くと小さく感じるかもしれませんが、この補助金の本当の価値は、中小企業診断士と一緒に計画を作れるところにあると思っています。「何を入れるか」の前に「何が詰まっているか」を整理する。その過程のほうが、50万円より効くことがあります。

行政書士 目加多龍

執筆・監修

目加多 龍めかた りょう

行政書士 × 財務・キャリアコンサルタント(目加多龍行政書士事務所 代表)

行政書士/国家資格キャリアコンサルタント/2級FP技能士(AFP)。ブリヂストン系列企業とNEC系列企業で人事・労務の現場15年を経て2026年に独立。個人向けキャリア相談はココナラで約70件・全件★5.0(プラチナランク・2026年7月時点)。障害福祉・障害児支援の指定申請を軸に、資金調達から人材の定着まで、中小企業の「手続き」「資金」「人材」を一体で支援しています。

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