— 30秒でわかる結論 —
Q. 児童発達支援・放課後等デイサービスの指定申請、書類を自分で作ると、どこで指摘を受けますか?
詰まりやすいのは、書類1枚の書き方ではなく、書類同士の「つながり」です。勤務体制一覧表と資格証・実務経験証明書、事業計画書と収支予算書、平面図と設備・備品等一覧表と賃貸借契約書、そして最後の体制届(体制等に関する届出書・状況一覧表・別紙59)。千葉県の提出書類チェックリストで、当事務所が「指摘を受けやすい」と見ている12の書類を、直し方の方向と一緒に整理しました。
この記事は制度の解説です。指定申請の代行・サポートは、料金と流れを専用のページでご案内しています。途中まで自分で進めた書類の引き継ぎもできます。
こんな方に読んでいただきたい記事です
- 指定申請の書類をある程度自分で進めたが、体制届や処遇改善加算のところで手が止まっている方
- 事前協議(事前相談)で担当者から指摘が多く出て、開業日に間に合うか焦っている方
- 「自分でできるはず」と思って始めたのに、書類同士の数字が合わず、補正を繰り返している方
ご相談いただくと、こう進みます
- 最初の30分の無料相談で、作りかけの書類と事前協議の指摘事項を見せていただき、残りの作業と開業日までの段取りを整理します
- ご依頼後は、指摘を受けた書類の直しから引き継ぎ、書類同士の数字・名前・日付を突き合わせてそろえます
- 提出後も、補正の連絡が来たらその場で一緒に直し、指定日(開業日)に間に合うよう進めます
指定申請の書類は「そろっているか」より「つながっているか」で見られます
児童発達支援・放課後等デイサービスの指定申請では、チェックリストに沿って30件近い書類を出します。1枚ずつは書けても、事前協議や補正で指摘を受けやすいのは、複数の書類にまたがる部分です。たとえば、勤務体制一覧表に書いた勤務時間と、運営規程の営業時間と、事業計画書の1日のスケジュールがずれていたら、それだけで「どれが正しいのですか」と聞かれます。
この記事では、千葉県の提出書類チェックリスト(障害児通所支援の指定申請用)をもとに、当事務所が実務で「指摘を受けやすい」と見ている書類に印を付けて整理しました。印を付けたのは次の12件です。設備・備品等一覧表/従業者等の勤務体制及び勤務形態一覧表/有資格の従業者の資格証の写し等/直近の決算書・残高証明書/事業計画書/収支予算書/損害賠償の保険関係書類/協力医療機関との契約の内容/建物の賃貸借契約書の写し/給付費算定に係る体制等に関する届出書/体制等状況一覧表/算定に必要な添付書類(別紙59)。
人の書類——勤務体制一覧表と、資格証・実務経験証明書
まず詰まりやすいのが「人」の書類です。従業者等の勤務体制及び勤務形態一覧表(参考様式6)は、誰が・週に何日・何時間働くかを書く表ですが、ここは組織体制図(参考様式5)、管理者と児童発達支援管理責任者の経歴書(参考様式3)、資格証の写しと実務経験証明書と、全部つながっています。
指摘のされ方はだいたい決まっています。勤務体制一覧表の常勤換算と、資格証で確認できる資格の有無が合わない。児童発達支援管理責任者の実務経験証明書(参考様式4)は原本が必要で、前職の事業所に発行してもらうのに時間がかかる。有資格の従業者については、資格証の写しのほかに実務経験証明書の原本や卒業証明書・成績証明書の原本を求められることがある(チェックリスト15番)。「人」の書類は、採用が決まってから揃えるのでは遅く、求人を出す段階から逆算しておく部分です。
中身の書類——事業計画書と収支予算書
事業計画書(17番)は、チェックリスト上で注記がいちばん多い書類です。1日のスケジュール表は平日と学校長期休業日の両方を作り、ケース会議等の時間帯も記載すること。支援の内容は5領域(健康・生活、運動・感覚、認知・行動、言語・コミュニケーション、人間関係・社会性)の各領域ごとに具体的に書くこと。支援プログラムによることもできる、とされています。
ここで多いのが、スケジュール表の時間と運営規程・運営体制が合っていない、5領域の記載が一般論で終わっている、という指摘です。そして収支予算書(参考様式7)は、事業計画書の定員・開所日数・職員の配置から数字が流れてくる書類です。計画書では定員10人と書き、収支では別の稼働で計算していると、両方に赤が入ります。事業計画書と収支予算書は、別々に作らず、1つの表から作るつもりでそろえてください。
お金の裏付け——直近の決算書と残高証明書
16番の「直近の決算書、残高証明書(概ね1月以内)」は、地味ですが期限もので引っかかる書類です。残高証明書は「概ね1月以内」のものとされているので、早めに取っておくと提出の頃には古くなっています。法人の履歴事項全部証明書(登記簿謄本)や定款と並んで、「法人の実在と、お金の裏付け」を示す並びです。取るタイミングは、提出直前が正解です。
建物の書類——設備・備品等一覧表と賃貸借契約書
建物まわりでは、設備・備品等一覧表(6番)と、事業所の建物の賃貸借契約書の写し(23番。法人の自己所有の場合は登記簿謄本の原本)が指摘を受けやすいところです。平面図(参考様式1-1・1-2)には発達支援室・静養室などの設備の名称と面積を書き、各写真には撮影した方向を記載することとされています。一覧表の備品、平面図の部屋の名前、写真に写っているもの、この3つがそろっていないと、「実際と違うのでは」と見られます。
賃貸借契約書は、契約者名が申請法人と一致しているか、使用目的が事業に使える内容か、契約期間が指定の期間をカバーしているかが見られます。物件を決める前の確認項目は物件・図面チェックの10項目にもまとめています。
— この段階でご相談いただく理由 —
事前協議の指摘は、直し方さえ分かれば前に進みます。作りかけの書類と指摘の一覧を持ってきていただければ、残りの作業と開業日までの段取りを一緒に組み直します。途中からの引き継ぎでも大丈夫です。
保険と協力医療機関——「ある」だけでは足りない書類
19番は、損害賠償対象事故が発生したときの対応内容が分かる書類で、有効期限内の保険契約書等の写しとされています。保険証券は取ってあっても、期限が切れていたり、事業所の住所や事業内容と契約内容が合っていなかったりすると指摘の対象です。21番の協力医療機関との契約の内容は、契約書がある場合はその写しを出すこととされています。「協力してもらう約束はあるが、書面がない」という状態で止まりやすい書類なので、早めに医療機関へ相談しておく部分です。
最後の関門——体制届と別紙59
そして、自己作成でいちばん詰まりやすいのが最後の3件です。障害児(通所・入所)給付費算定に係る体制等に関する届出書(25番、加算別紙1)、障害児通所給付費の算定に係る体制等状況一覧表(26番、別紙1-2)、障害児通所給付費の算定に必要な添付書類(27番)。チェックリストの注記には、児童発達支援及び放課後等デイサービスの場合は別紙59の添付が必要です、とあります。
体制届は、処遇改善加算をはじめ「どの加算を、どの体制で取るか」を届け出る書類で、勤務体制一覧表の配置や、賃金改善の計画と中身がつながっていないと通りません。申請書類の本体がそろってほっとした頃に出てくるので、「最後の最後で詰まった」という相談になりやすい場所です。処遇改善加算の届出の流れは処遇改善加算の届出サポートにもまとめています。
人事15年の目で見ると
勤務体制一覧表は、そのまま「採用計画」です。この表が先に固まっていないと、求人を出しても必要人数が見えず、資格証や実務経験証明書を集める段取りも後ろにずれます。逆に、勤務体制一覧表から逆算すると、誰を・いつまでに・どの資格で採るかが1枚で見えます。書類の順番ではなく、人の順番で並べ直すのが、指定申請を前に進めるコツだと思います(当事務所の見解)。
提出前の「突き合わせ」——3つだけ確認を
指摘を減らす作業は、新しく書くことより、突き合わせることです。提出の前に、次の3つだけでも見てください。1つ目は、数字の一致です。定員、開所日数、勤務時間、収支の前提が、事業計画書・収支予算書・勤務体制一覧表・運営規程でそろっているか。2つ目は、名前と日付の一致です。法人名、事業所名、代表者、管理者と児童発達支援管理責任者の氏名が、すべての書類で同じ表記になっているか。3つ目は、期限ものの鮮度です。残高証明書(概ね1月以内)と保険契約書(有効期限内)が、提出時点で生きているか。
事前協議で多くの指摘を受けたとしても、それは「やり直し」ではなく「直す場所の一覧をもらった」ということです。指摘は1件ずつ、根拠の書類と突き合わせながら直せば前に進みます。開業日から逆算して、直す順番(時間がかかる実務経験証明書や協力医療機関の書面を先に)を決めることが大事です。
詰まったら、途中からでも頼めます
「全部お願いするのは気が引ける」「ここまで自分でやったのに」という方ほど、詰まった部分だけの相談で大丈夫です。当事務所は、途中まで自分で進めた指定申請の引き継ぎや、事前協議の指摘事項への対応だけのスポット支援もしています。最初の30分の無料相談で、作りかけの書類と指摘の一覧を見て、残りの段取りと費用の目安をお渡しします。その場で契約を求めることはありません。
参考にした一次資料
- 千葉県の障害児通所支援(児童発達支援・放課後等デイサービス)の指定申請に係る提出書類チェックリスト(申請者確認欄・備考欄付き。様式番号・添付の要否はこのチェックリストの記載による。2026年10月29日確認)
※提出書類・様式・添付の要否は指定権者(県・市)やサービスの種類で異なります。実際の手続きの前には、必ず最新のチェックリストと指定権者の案内をご確認ください。この記事の「指摘を受けやすい」は、当事務所の実務経験に基づく見立てです。
📍 千葉県ローカルメモ|千葉県内で確かめること
この記事の様式番号(参考様式・別紙59など)は千葉県のチェックリストの記載です。千葉市・柏市・船橋市など市が指定権者の場合は、様式や添付書類が異なることがあるので、各市の案内で確かめてください(2026年10月29日確認)。
※2026年10月29日時点の一般的な整理です。個別の管轄・最新の運用は各窓口にご確認ください。
💬 目加多のひとこと
指定申請の書類は、書く力よりも「そろえる力」で決まると思います。指摘を受けた書類は、恥ずかしいものでも失敗でもなくて、直す場所がはっきりしたということです。一人で抱え込まず、詰まった場所だけでも見せてください。

執筆・監修
目加多 龍めかた りょう
行政書士 × 人事・財務アドバイザー(目加多龍行政書士事務所 代表)
行政書士/2級FP技能士(AFP)/国家資格キャリアコンサルタント。
障害福祉・障害児支援とNPO法人を専門にしています。放課後等デイサービス・児童発達支援・就労継続支援A型・B型・グループホーム(共同生活援助)などの指定申請、処遇改善加算・変更届・指定更新・運営指導(実地指導)への対応を支援します。NPO法人は、設立認証から事業報告書・役員変更などの運営まで支援します。
企業人事15年の経験を土台に、児発管・サビ管の採用・定着、融資・補助金や資金繰りまで、「書類・人・お金」を一体で支えます。