— 30秒でわかる結論 —

Q. 普通の会社でも、知らないうちに無許可営業になることがあるのですか?

あります。典型例は、①リフォームや設備工事で1件税込500万円以上の請負(建設業許可)、②中古品の買取販売や下取り転売(古物商許可)、③お酒のネット販売・通信販売(酒類販売業免許)、④民泊など宿泊を伴うサービス(旅館業等の許可・届出)、⑤取引先への人材の紹介・あっせん(有料職業紹介の許可)など。共通するのは、本業の延長で「ついで」に始めた事業に地雷が潜むこと。無許可営業は罰則だけでなく、取引停止や融資への影響にも直結します。

無許可営業と聞くと、悪意のある業者の話に聞こえるかもしれません。でも実務で出会うのは、まじめな会社が事業の「変化」の局面で、知らずに線を越えているケースです。うっかりの典型例を並べます。ご自身の会社に照らしながらどうぞ。

典型例①:工事の「500万円の壁」を超えていた

建設業許可がなくても請けられるのは、原則として1件税込500万円未満(建築一式は別基準)の軽微な工事まで。資材高騰で見積額が膨らみ、気づけば500万円を超えていた——近年とても増えているパターンです。分割契約で回避することはできません(原則として合算で判定されます)。リフォーム、内装、設備、外構——「建設業」の看板を掲げていない会社ほど要注意です。

典型例②:中古品を扱ったら「古物商」だった

中古機械の下取り転売、リユース品の買取販売、中古車の売買——利益を目的に古物を売買するなら、原則として古物商許可(警察署経由)が必要です。「新品がメインで中古はたまに」でも、反復継続していれば対象になり得ます。買い替え需要に応える「下取りサービス」を始めた瞬間が、よくある踏み込みポイントです。

典型例③:お酒・食品・宿泊——「売り方」を変えたとき

飲食店が店内提供用のお酒をネットや持ち帰りで販売するには、別途酒類販売業の免許が必要になるのが原則です。自家製ソースの瓶詰め販売には食品の製造・販売系の許可、空き部屋を使った宿泊サービスには旅館業法等の許可・届出。「作っている物は同じでも、売り方が変われば必要な許認可が変わる」——食まわりの鉄則です。

典型例④:人を「紹介」したら許可業だった

取引先から「いい人いない?」と頼まれ、知り合いを紹介して手数料をもらう——これを反復継続すれば有料職業紹介事業で、厚生労働大臣の許可が必要です。自社の従業員を他社の指揮命令下で働かせれば労働者派遣の論点になります。人手不足の時代、善意の「人の融通」が制度の線を越えやすくなっています。

自己点検のタイミングは「変化」のとき

地雷はいつも変化の局面にあります——新サービス、新しい売り方(ネット販売・出張・買取)、付帯業務の拡大、単価の上昇。年に一度、「去年と変わったこと」を書き出して許認可の要否を確認するだけで、ほとんどの事故は防げます。迷ったら始める前に一本、ご連絡ください。「必要ありません」の一言で終わる確認が、いちばん安い保険です。

💬 目加多のひとこと

無許可営業のご相談は、たいてい「取引先に許可番号を聞かれて初めて気づいた」という形でやってきます。責められるべきは経営者の不勉強ではなく、制度の分かりにくさのほう。だからこそ、事業の変化を気軽に話せる顧問の存在が効きます。「これって許可いる?」のLINE一本から、どうぞ。

まとめ

無許可営業の地雷は、事業の「変化」の局面に潜みます。工事の500万円、中古品、酒類の販売方法、宿泊、人材紹介——年1回の自己点検と、始める前の確認を習慣に。要否確認だけのご相談も歓迎です。初回相談60分無料。松戸・柏・流山・船橋・市川をはじめ首都圏の中小企業を支援しています(オンラインで全国対応も可)。

※許認可の要否は取引の実態により個別に判断されます(2026年7月17日時点の一般的な整理)。本記事は典型例の紹介であり、網羅的なリストではありません。