— 30秒でわかる結論 —
Q. 許認可の申請前に、役所に相談したほうがいいのですか?
強くおすすめします。特に「後戻りできない支出」の前に。物件の契約、設備の発注、人の採用——これらが要件を満たすかの解釈は、手引きだけでは判断しきれない部分が残り、窓口への事前相談が最速で確実です。コツは3つ:①図面・経歴書・事業概要を持参して具体で聞く(一般論の質問には一般論しか返りません)、②論点を絞る、③日時・担当者・回答内容をメモに残す。この一手間が、申請後の差し戻しと数か月の手戻りを防ぎます。
許認可のご相談で悲しいのは、「契約してから」「買ってから」「雇ってから」いらっしゃるケースです。要件に合わない物件も設備も、後からは直せないか、直すのに大金がかかる。勝負は申請書を書く前——事前相談の段階でついています。
なぜ手引きを読むだけでは足りないのか
基準の多くは「◯㎡以上」「実務経験◯年」のように明快に見えますが、実務では解釈の余地が必ず残ります。この物件の「区画」は独立していると言えるか、この経歴は「実務経験」に数えられるか、この設備で「基準を満たす」か——ここの判断は、最終的に審査する窓口に聞くのが一番確実です。自治体・担当者によって運用に幅があるのが現実だからこそ、「その窓口」の見解を先に取ることに価値があります。
事前相談は「準備が9割」
手ぶらの相談は、時間をかけて一般論を聞いて終わります。持っていくべきは、①物件の図面(寸法入り)と写真、②予定している人員の資格・経歴がわかるもの、③事業概要を1枚にしたメモ。そして質問は「これで大丈夫ですか?」ではなく、「この図面のこの区画を相談室として使う予定ですが、要件との関係で確認すべき点はありますか」のように論点を特定して聞く。具体で聞けば、具体が返ってきます。
回答は必ず「記録」に残す
口頭の回答は、担当者の異動や記憶違いで揺らぐことがあります。相談日時・窓口名・担当者・質問と回答の要旨をその場でメモし、重要な論点は「先日の相談で伺った○○の件ですが」と申請時に引用できる状態にしておく。メールで照会できる窓口なら、文面が残る分さらに確実です。この記録が、万一「言った言わない」になったときのあなたの盾になります。
行政書士は「何を聞くべきか」を知っている案内人
事前相談の価値は、質問の質で決まります。私たち行政書士が日常的にやっているのは、要件の全体像から「この案件で危ない論点」を先に洗い出し、確認すべき問いのリストにすること。お客様と一緒に窓口相談に同席することもあります。「何がわからないかが、わからない」段階こそ、専門家の使いどころです。契約書にハンコを押す前に、60分だけください。
📍 千葉県ローカルメモ|「どこに相談するか」から迷ったら
千葉県内は分野で窓口が分かれます。介護・障害福祉・児童系の指定は、千葉市・船橋市・柏市なら各市、それ以外の市町村なら千葉県。建設業許可はどの市でも千葉県(市役所ではありません)。飲食店は所在地の保健所(松戸・流山・我孫子は県松戸保健所、千葉市・船橋市・柏市は各市保健所)。最初の一本をどこにかけるかの交通整理から、当所にご相談いただけます。
※2026年7月19日時点の一般的な区分です。個別の管轄・手続きは各窓口にご確認ください。
💬 目加多のひとこと
私は窓口相談を「無料で受けられる最重要の審査」と呼んでいます。本審査で落ちれば数か月を失いますが、事前相談で指摘をもらえばタダで軌道修正できる。恥ずかしがらずに、固まる前に聞く——これができる経営者が、結局いちばん早く開業しています。
まとめ
許認可は申請前の事前相談で勝負が決まります。図面と経歴を持参し、論点を絞って聞き、記録を残す——後戻りできない支出の前に。論点の洗い出しから窓口相談の同席まで支援します。初回相談60分無料。松戸・柏・流山・船橋・市川をはじめ首都圏の中小企業を支援しています(オンラインで全国対応も可)。