— 30秒でわかる結論 —
Q. 個人事業の建設業許可は、法人成りしたらそのまま使えますか?
そのままでは使えません。許可は個人(事業主)に出ているため、法人は別人格として扱われます。ただし現在は事業承継の事前認可制度があり、法人成りの前に認可を受ければ、許可の空白期間なく新法人へ引き継ぐことが可能です。ポイントは順番——法人設立の登記と認可申請のタイミングを逆算して設計することです(自治体により運用・必要書類が異なります)。
「そろそろ法人化しようと思うんだけど、許可って持っていけるの?」——個人で建設業許可をお持ちの方から必ず出る質問です。答えを間違えると、法人化した瞬間に「許可のない会社」になる事故が起きます。仕組みと段取りを整理します。
原則——許可は「人」に紐づく
建設業許可は営業主体ごとに与えられます。個人事業主の許可は「あなた個人」への許可であり、新設法人は法律上の別人格。だから法人成りしても、許可が自動で会社に移ることはありません。かつては「法人で新規取り直し」しかなく、審査期間中の空白が悩みでしたが、現在は事業承継の認可制度で解決できます。
事前認可——空白ゼロで引き継ぐ仕組み
個人事業を新法人に承継する場合、承継の日より前に許可行政庁の認可を受けることで、許可を空白なく引き継げます。重要なのは「事前」であること——法人を作ってしまってから気づいても、認可のタイミングは巻き戻せません。認可申請には新法人側の要件(後述)を示す書類も必要になるため、準備は法人設立の数か月前から始めるのが安全です(手続きの詳細・受付運用は行政庁によって異なるため、管轄窓口への事前確認が前提です)。
新法人側にも「要件」がある
引き継ぐといっても、新法人が許可要件を満たしていることは当然に求められます。経営業務の管理責任者(通常はご本人が役員に就任)、営業所技術者、財産的基礎(自己資本500万円等——資本金の決め方はこちら)、社会保険の加入。特に資本金は、設立時に500万円未満で作ってしまうと財産要件の証明が面倒になるため、法人設計の段階で許可要件から逆算しておくべきポイントです。
正しい段取り——工程表はこう組む
- 3〜4か月前——管轄行政庁に承継の可否・必要書類・スケジュールを確認。定款の目的・資本金を許可要件から設計
- 2〜3か月前——認可申請の書類準備(新法人の体制・財産の疎明)。並行して定款認証など設立準備
- 承継日前——事前認可を受ける → 法人設立・事業承継 → 空白なく法人として営業継続
法人成りには税務・社会保険の論点(税理士・社労士の領域)も絡むため、当事務所が工程表の全体を管理し、専門家間の連携までまとめて設計します。
💬 目加多のひとこと
法人成りのご相談で最初に確認するのは、実は許可ではなく「なぜ法人化するのか」です。取引先からの要請、節税、採用力、公共工事への布石——目的によって、資本金も設立時期も最適解が変わります。会社設立を単体の手続きではなく、許可・融資・採用への布石として設計する。それが3資格で伴走する当事務所のやり方です。
まとめ
法人成りと建設業許可は、「事前認可」を軸に一枚の工程表で設計すれば、空白なくスムーズに移行できます。法人化を考え始めた段階からで大丈夫です。初回相談60分無料。松戸・柏・流山・船橋・市川をはじめ首都圏の建設業者様を支援しています(オンラインで全国対応も可)。
※承継認可の運用・必要書類・受付時期は許可行政庁により異なります。必ず管轄窓口でご確認ください。認可・許可の取得を保証するものではありません。税務・社会保険は提携税理士・社労士と連携します。設立登記は提携司法書士が担当します。