— 30秒でわかる結論 —
Q. 内装工事業の許可しかありませんが、セットの電気工事も請け負えますか?
主たる内装工事に付随して一体的に施工される軽微でない専門工事は、「附帯工事」として主たる工事と併せて請け負える場合があります。ただし附帯工事はあくまで「従たる工事」——その業種の工事を単独で請けることはできませんし、施工にあたっては当該業種の技術者を配置するか、許可を持つ専門業者に下請に出すのが原則です。附帯として請ける場面が増えてきたら、それは業種追加を検討すべきサインです。
「ついでにお願い」とお客様に頼まれる関連工事——請けていいのか、断るべきか。現場では日常的な悩みですが、判断を誤ると無許可営業の領域に踏み込みます。「附帯工事」の考え方を整理しておきましょう。
大前提:建設業許可は「業種別」
建設業許可は土木一式・建築一式と27の専門工事、計29業種の業種別に取得します。内装仕上の許可で請けられるのは原則として内装仕上工事——電気・管・塗装などは、それぞれの許可の世界です。この原則だけだと現場が回らないため、設けられているのが附帯工事の考え方です。
附帯工事と言えるための考え方
附帯工事とは、主たる工事を施工するために必要が生じた、または一体として施工されるのが通例の従たる工事を指します。ポイントは主従の関係です。①あくまで主たる工事(自社の許可業種)が契約の中心であること、②附帯部分が独立した目的の工事ではないこと。たとえば店舗内装工事に伴う照明・コンセントの移設は附帯と評価しやすい一方、電気設備の更新だけを単独で請ければ、それは電気工事の単独受注であり附帯ではありません。
請けられる=自分で施工できる、ではない
見落とされがちなのがここです。附帯工事を含めて請負契約はできても、施工にはその業種の技術者(主任技術者となり得る資格・経験者)の配置か、当該業種の許可を持つ専門業者への下請が原則として必要です。さらに電気工事など、建設業法とは別に施工資格の法律(電気工事士等)が絡む工種もあります。「請ける話」と「施工する体制」を分けて考えるのが安全です。
「附帯で回している」は業種追加のサイン
附帯工事の相談が増えてきた会社は、実は市場からその業種を求められているということ。単独受注の依頼を断り続けるのは機会損失ですし、主従が曖昧な契約を重ねるのはリスクです。専任技術者を確保できる目処が立ったら、業種追加の申請で正面から取りにいくのが本筋——附帯はあくまで橋渡しの制度と捉えるのが健全ではないでしょうか。
💬 目加多のひとこと
附帯工事の判断は「契約書の書き方」で結論が変わることがあります。工事名・内訳の立て方ひとつで、主従の関係が明確にも曖昧にもなる。見積・契約の段階でご相談いただければ、請け方の設計から業種追加の要否まで、一枚の受注で一緒に考えます。
📍 千葉県ローカルメモ|建設業許可の申請先は、どの市でも「千葉県」です
知事許可の建設業許可は、事業所が松戸市でも柏市でも船橋市でも、申請先は市役所ではなく千葉県(県の建設業許可担当課)です。介護や飲食の許認可と違い、中核市への権限移譲がない分野のため、「市の窓口に行ったら違った」という空振りが起きがちです。2以上の都道府県に営業所を置く場合のみ、国土交通大臣許可になります。
※2026年7月18日時点の一般的な区分です。個別の管轄・受付方法は各窓口にご確認ください。
まとめ
附帯工事は「主たる工事に付随する従たる工事」に限った橋渡しの仕組み。単独受注はできず、施工体制の手当ても必要です。相談が増えたら業種追加のタイミング——要件確認から申請まで支援します。初回相談60分無料。松戸・柏・流山・船橋・市川をはじめ首都圏の建設業を支援しています(オンラインで全国対応も可)。
※附帯工事の該当性は契約内容・施工実態により個別に判断されます(2026年7月18日時点の一般的な整理)。判断に迷う案件は許可行政庁への確認をおすすめします。