— 30秒でわかる結論 —

Q. 会社名は自由に決めていいのですか?何か制限はありますか?

原則自由ですが、ルールとリスクがあります。ルール面では、同一住所での同一商号は登記できず、使える文字(日本語・ローマ字・数字と一部の符号)や、「銀行」「保険」など業種によっては使えない・使うべき語の定めがあります。リスク面では、有名企業と紛らわしい名前や他社の商標権に触れる名前は、後から社名変更や損害賠償を迫られることも。定款を作る前に、登記情報・商標・ドメイン・検索結果の4点チェックをおすすめしています。

社名は、会社で最初につくる「一生モノ」の資産です。ところが実務では、定款作成の当日に「そういえば名前、どうします?」となるケースが少なくありません。あとから変えるには定款変更と登記(登録免許税3万円)、名刺・看板・契約書の刷り直し——最初の1時間の調査が、それらを全部防ぎます。

まず知っておくルール——「付けられない名前」がある

商号には会社の種類(株式会社など)を含める必要があり、使える文字は日本語・ローマ字・アラビア数字と「&」「・」など一部の符号に限られます。同一の住所に同一の商号は登記できません(バーチャルオフィスで意外と起きます)。また「銀行」「信託」「保険」など、その事業でないのに使えない語もあります。逆に、他社と同じ名前でも住所が違えば登記自体は通る——「登記できる」と「安全に使える」は別問題、というのがこのテーマの肝です。

リスクの本丸——不正競争と商標

登記が通っても、широко知られた他社の名前と紛らわしい商号は不正競争防止法の問題になり得ますし、他社が商標登録している名称をその商品・サービス分野で使えば商標権侵害の恐れがあります。最悪のシナリオは、事業が軌道に乗り看板もサイトも育った頃に警告書が届き、社名ごと変えることになる展開。なお、商標の権利判断や出願は弁理士の専門領域のため、当所では気になる案件は連携してお調べします。

登記前の4点チェック

登記情報:国税庁の法人番号公表サイト等で同名・類似の会社を検索。特に同業・同地域の重なりは避ける。②商標:特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)で、社名や主力サービス名を検索してみる。ヒットしたら弁理士に相談。③ドメイン:社名.co.jp/.comが取れるか。取れない名前は、Web集客の観点で最初から不利です。④検索結果:Googleで検索したとき、悪評のある同名企業や、埋もれてしまう一般名詞と競合しないか。「検索して1ページ目を取れそうな名前か」は、これからの時代の実利的な基準だと感じています。

「読める・言える・思い出せる」が最後の決め手

チェックを通過した候補が複数あれば、電話で聞き取りやすいか、口頭で説明せずに書けるか、で選ぶことをおすすめします。凝った当て字やまぎらわしい綴りは、日々の電話・請求書・振込で小さなコストを払い続けることになります。ちなみに屋号や店舗名は商号と別に持てるので、「登記は堅実な名前、看板は攻めた名前」という二段構えも設計できます。

💬 目加多のひとこと

社名のご相談で私がお伝えするのは「10年後の自分が名刺を出す場面」を想像すること。事業内容を狭く縛る名前(○○塗装→実は水回りが主力に)や、地域名で縛る名前は、成長すると窮屈になることがあります。定款の目的設計とセットで、伸びしろのある名前を一緒に考えましょう。

まとめ

商号は「登記できるか」より「安全に育てられるか」。登記情報・商標・ドメイン・検索の4点チェックを定款作成の前に。社名の相談から設立手続き、許認可から逆算した定款設計まで一体で支援します。初回相談60分無料。松戸・柏・流山・船橋・市川をはじめ首都圏の会社設立を支援しています(オンラインで全国対応も可)。

※商標権の侵害判断・出願は弁理士の専門領域のため、必要に応じて連携して対応します(2026年7月18日時点の一般的な整理)。