— 30秒でわかる結論 —
Q. 会社の決算月は、3月にしないといけないのですか?
いいえ、決算月は自由に決められます。3月決算が多いのは慣習や親会社との整合などの理由で、中小企業がそれに合わせる必然性はありません。考え方の基本は3つ——①繁忙期と決算作業を重ねない、②納税の時期(決算から2か月後が原則)が資金繰りの谷と重ならないようにする、③在庫や仕掛が少ない時期を期末にする。加えて、建設業の決算変更届など許認可の年次手続きとの兼ね合いも見ておくと、後がずっと楽になります。
設立の手続きで「決算月はどうします?」と伺うと、多くの方が一瞬固まって「…3月ですかね?」とおっしゃいます。実はここ、後から変えるより最初に設計したほうが圧倒的に楽な項目。判断の物差しをお渡しします。
物差し①:繁忙期を外す
決算期末の前後は、棚卸し・書類整理・税理士とのやり取りなど、経営者の時間が確実に取られます。これが本業の書き入れ時と重なるのが最悪の組み合わせ。飲食店なら12月決算(年末繁忙と衝突)、引越関連なら3月決算は避ける——自社のカレンダーの「一番静かな月」を期末に置くのが第一の物差しです。
物差し②:納税を資金繰りの谷にぶつけない
法人税等の納付は、原則として決算日から2か月後にやってきます。賞与の支払月、家賃更新、仕入の山——毎年の資金繰りの谷とこの納税月が重なると、黒字でも毎年ヒヤヒヤすることに。入金が厚い時期の後に納税が来るよう期末を置くと、同じ利益でも体感がまるで違います。
物差し③:在庫・仕掛が少ない時期を期末に
期末には棚卸しが必要です。在庫が山の時期を期末にすると、数える手間も、在庫評価をめぐる論点も膨らみます。商品や仕掛が自然と少なくなる月を期末にすれば、決算はシンプルになります。小売なら大型セールの後、受注生産なら大口納品の後、という発想です。
物差し④:許認可・届出の年間カレンダーと重ねて見る
見落とされがちなのがここです。たとえば建設業許可を持つ会社は、決算から4か月以内に決算変更届(事業年度終了届)が必要。経審を受けるなら決算からの流れで段取りが決まります。介護・障害福祉なら処遇改善加算の計画・報告のサイクルもある。決算月を起点に、届出・更新・納税を一枚の年間カレンダーに並べてから決める——これが当所のおすすめする決め方です。なお、消費税の免税期間や節税の細かな設計は税理士の領域なので、提携税理士と連携してベストな着地を探します。
💬 目加多のひとこと
決算月は、会社の一年のリズムを決める「拍子」だと思っています。私自身、前職で決算対応の現場を回してきたので、期末設定のうまい会社と苦しい会社の差を体で知っています。設立のとき5分考えるだけで、その後何年も効く——コスパ最高の設計ポイントです。
まとめ
決算月は、繁忙期・資金繰りの谷・在庫の山を外し、許認可の年間カレンダーと重ねて決める。設立時の定款設計から、税理士との連携まで一体で支援します。初回相談60分無料。松戸・柏・流山・船橋・市川をはじめ首都圏の会社設立を支援しています(オンラインで全国対応も可)。
※税務(消費税の免税期間・節税策等)の判断は税理士の業務のため、提携税理士と連携して対応します。