— 30秒でわかる結論 —
Q. 銀行に「試算表を出してください」と言われました。なぜ決算書だけではだめなのですか?
決算書は過去のある時点の成績で、決算から時間が経つほど「いま」を映していないからです。期中の融資審査では、直近までの試算表(月次の損益・残高)が判断材料の主役になります。求められてから慌てて作る会社と、毎月締めて即日出せる会社とでは、数字の中身以前に「管理ができている会社かどうか」という信頼の次元で差がつきます。
「試算表? 決算のときに税理士さんがまとめて…」——このパターン、融資の場面でいちばん損をします。試算表は銀行のための書類ではなく、経営者が自社の現在地を知るための計器。それが結果として融資も強くする、という順番で考えるのがおすすめです。
銀行が試算表で見ていること
期中の申込みでは、①直近の売上・利益のトレンド(決算後、良くなっているのか悪くなっているのか)、②借入金や買掛金の残高の動き、③決算書との整合性、を見ます。とくに決算から半年以上経っている場合、試算表なしの審査はまず進みません。逆に、月次できれいに締まった試算表をすっと出せると、「この会社は数字で経営している」という強い印象になります。
「求められてから作る」のが一番まずい理由
依頼してから数週間かけて作った試算表は、鮮度も信頼性も割り引かれます。さらに、急ごしらえの数字には往々にして雑さが出て、決算書との食い違いを突かれることも。日頃から月次で締めている会社の試算表とは、同じ書式でも重みが違うのです。
毎月締める体制は、小さく作れる
理想は翌月10営業日以内の月次締め。といっても専任経理は要りません。①売上と経費の証憑を月内にためない仕組み(クラウド会計+銀行・カード連携)、②現金商売なら日次の売上記録、③記帳を税理士に委託しているなら「月次で締めたい」と伝えて役割分担を決める——この程度で回り始めます。記帳代行・税務は税理士の領域なので、当所は資金繰り表や金融機関向け資料への翻訳の部分を担います。
試算表は融資のためだけではない
月次の数字が見えると、値決めの判断、赤字部門への手当て、投資のタイミング——すべての意思決定が速くなります。融資に強くなるのは、その副産物にすぎません。「銀行に言われたから」ではなく「経営の計器盤」として整える。この順番で取り組んだ会社は、数字の話が驚くほど強くなります。
💬 目加多のひとこと
前職で私は毎月、予実の数字を役員に説明する側でした。月次の数字がある組織とない組織では、会議の質がまったく違います。試算表を「税務のための帳簿」から「経営の計器」に変えるお手伝い——資金繰り表とセットで整えるのが当所の型です。
まとめ
試算表は「いま」を示す計器で、期中融資の主役です。毎月締める小さな体制をつくり、資金繰り表とセットで金融機関に語れる状態を保ちましょう。体制づくりから提出資料の作成まで支援します。初回相談60分無料。松戸・柏・流山・船橋・市川をはじめ首都圏の中小企業を支援しています(オンラインで全国対応も可)。
※記帳代行・税務申告は税理士の業務のため、提携税理士と連携して対応します。融資の実行を保証するものではありません。